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映画「ネメシス 黄金螺旋の謎」感想 謎を解くたび誰かが死ぬ!?のインパクト スクリーン広告の印象

探偵の物語だが、主人公のアンナが可哀想に思える。

真木よう子演じる凪沙に騙されることになるからだ。正義のジャーナリストだが、裏では少年達を使って、暴力でアンナが持っている遺伝子に関する情報を得ようとする。

最初は、富裕層が狙っていると思いきや、まさかの凪沙であり、アンナの叔母である。

退場するシーンは、殺し屋達の狙いと相まって、物語的には分かりにくかったが、凪沙が最後のどんでん返しになっているのだが、唯一血が繋がった親類さえも、アンナのもつ遺伝子情報を狙うというのは、彼女には辛すぎる現実で、かなりキツイ。

また、黒幕の佐藤浩市演じる窓の意味合いが分かりにくい。

アンナは睡眠装置により、未来の悪夢、つまり黒幕が起こす惨劇を見ることになるのだが、どちらが現実で夢が理解しにくかった。

SFでもあるが、睡眠で未来を見るやり方は、しっかり描写しないと陳腐になるし、視聴者に理解されにくい。

窓が早く退場したので、余計に分かりにくくなってしまっている。佐藤浩市のなんとも言えない怖さがあるので、早期退場は残念だった。

まあ、生きていたら、アンナ達には手に負えなかったろう。

アンナをある物件に誘導できる人員と睡眠装置の資金力があるからだ。

睡眠装置は何十億円以上すると劇中のキャラがいっていたから、窓が富裕層から依頼されれば、アンナ達はなすすべがなかったはずだ。

物語的に、窓の退場は早くしないといけないことになる。探偵作品ではあるものの、主人公のアンナが、遺伝子情報を持っているために、常に狙われるというのは新しいとは思った。

実際には、櫻井翔演じる天才探偵の風真尚希、、江口洋介演じる探偵歴の大ベテラン栗田が巻き込まれる形になっている。

作品的には、殺し屋とのラストバトルで決着し、遺伝子情報もブロックチェーンの技術でバラバラにして、各国に送った。

世界が平和になれば、すべて分かるという構図だが、何か数十年後に解読されてしまうのでは?と思わずにはいられない。

今の技術では、不可能でも、未来はわからないからだ。とはいえ、こうでもしないと、アンナは永遠に追われるから、こーゆー手段を取らないと物語は終われないのは分かる。

ただ、投げっぱなしジャーマンよろしく、着地点がないのがきになるところ。続編はあるのだろうか?

広瀬すずの演技力に驚いた。

いい役者だなと感じたし、凪沙さんの件で泣き崩れる演技は流石。泣く演技で感情を揺さぶられた。

あの時点では、アンナに原因があるから尚更だ。こーゆー泣く演技はどのように練習するのだろうか。

練習するにも、泣く題材や想像が必要になるわけで、上手い役者の泣き演技には脱帽する時がある。

こちらまで、感情が動いて泣いてしまうから、泣いている人を見ると、こちらまで泣いてしまうのは人間はうまくできているなあと感じる。

本作はなく場面は少ないが、泣けるシーンは、同情だったり、自業自得だと感じたりと、感情の動きがめちゃくちゃになってしまった。

探偵ものだが、推理よりも、人との関わりが重要視されている。

まあ、アンナの叔母さんは、アンナを犠牲にしても、暴力を使っても、理念を達成する人だったので、割とショックだった。

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