見出し画像

映画「高野豆腐店の春」父と娘×師匠と弟子×結婚とお見合い

○父親と娘。二人は近くて分からないことが多い。高野辰雄と春は一緒に働いている。豆腐作りで生計を立てていて、父と娘ではなく、師匠と弟子の関係である。肉親とは言え春は辰雄に仕事では意見するが、自分の人生、生き方では何も言わない。結婚についてもそうだ。辰雄がお見合いをさせるために、いい男を見つけてくるが、春は断る。実は豆腐を納品しているスーパーの社員と付き合っており、辰雄も知っている人物。父は子供のことは分かっていても、実は良く知らない。そーゆーことはたくさんあって、その中には悲しい、もしくは楽しい事実はあるがショックは受けるだろう。このお見合いのシーンは辰雄が春のことを知らないという事実を突きつけるシーンであり、一緒に働いていても付き合っている事実を知らないということを表している。父からしたら非常にショックであり、春の婚約者との会食でも素直になれない。父としては娘の理想の相手として男性を探していたのだが、春には春の素晴らしい婚約者がいたのだ。例え父とはいえ、娘は他人であるから100%は理解できない。それでも辰雄は認めるわけなのだが、そこまでには時間がかかった。父と娘、関係は複雑だが本質はシンプルなのかもしれない。

この記事が参加している募集

おすすめ名作映画

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?