見出し画像

#34: こんなときだから♪現代音楽〜楽器を弾きたくない!?

山本和智:Atomospheric kecak(2017) 

#29 -35のテーマは「不自由は発明の母ー制約から生まれた音楽」。

「楽器を演奏しない曲を書いてください!!」

才能あふれる演奏家から,楽器を演奏しない曲を書いて欲しいと言われた時,あなたならどうしますか?

音楽の歴史において,作曲家自身が優れた演奏家であるケースも少なくありませんが,優秀な演奏家から触発された作曲家がその演奏家のために曲を作る,という話もたくさんあります。作曲家と演奏家のお互いの技術や感性の引力によって音楽の道が開かれてきた,といっても良いと思います。

今を生きる音楽家は,それぞれの信念を持ちながら活動していると思いますが,とりわけ「現代音楽」と呼ばれる世界で生きる音楽家たちは,「今までにない音」,「誰も聞いたことがない音楽」に貪欲に立ち向かっている人々,と表現できると思います。

本日お送りする作品「Atomospheric kecak」の作曲者である山本和智(1975- )は独学で作曲を学びました。独自の姿勢で「音」に向かいながら,普通では考えつかない視点や方法で「音楽」を生み出し続けている作曲家です。

冒頭のセリフも,そんな彼の特殊な能力を理解した上での発言だったようですが……。演奏家からの挑戦状ともいえる無理難題をどのように解決したのか? そして,どんな結果になったのか!?

ぜひ,音だけでなく動画をお楽しみください!


それからよく,「現代音楽」はわからない……。って言葉を耳にしますが,

そりゃ当然です! だって,今までにないものを生み出そうとしているのだから!!

おそらく,作っている本人もわかっていない,かもしれません。
特に,音楽の場合は,作曲家が譜面を書いたとしても,実際に音にならなければ形にならないので,この記事にも書きましたように,「初演」って面白いんです。

未知なるものと遭遇した時……わかんないですよねー。でもね......。
家主はそういう音楽やアートに出会った時,「わからんわー,でも,こんな発想ないわ!」や「わからんけど,なんかすごい!」といった,刺激をもらう瞬間にワクワクします。

先行きが見えない日々が続いて不安になりますが,わからないことを恐れないで,キレのあるアイデアで立ち向かっていきたいですね。

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


この記事が参加している募集

#私のイチオシ

50,872件

最後までお読みいただきありがとうございます。サポートは取材費として活用させていただきます。