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ドイツ・スイスから知る絶望と希望③

このnoteはこんなあなたにオススメ。
1:これから住宅・建築の新築やリノベーションを予定している。
2:欧州のエネルギー政策について知りたい。
3:欧州の建築や都市計画について知りたい。


フライブルク

視察初日はフランクフルト空港からフライブルクへ。
フランクフルトからバスで約3時間。
フライブルクはドイツの南部。スイスとの国境に近い。

フライブルクはドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州に位置し、ブラックフォレストの入口にある美しい都市です。
この都市は、環境に優しい持続可能な都市計画で知られており、特にエネルギー効率の高い建築と再生可能エネルギーの利用に重点を置いています。
ソーラーエネルギーの利用が積極的で、ソーラーシティやヴォーバン地区などのプロジェクトでは、ゼロエネルギーまたはプラスエネルギーの住宅が建設されています。これにより、フライブルクは自然と調和した市街地を維持しながら、未来に向けて持続可能な都市発展を実現しています。
市は自動車の使用を抑制し、公共交通機関と自転車道を整備しています。
これらの取り組みは、フライブルクを環境技術の先進都市として位置づけ、他の都市にとっても参考になる成功事例となっています。

chatGPT4よるフライブルクのご紹介

フライブルクという場所は建築と環境について理解を深めるには絶好の場所と言える。
しかし、せっかくなのでその事例を紹介する前に欧州のまちづくり・都市計画についても触れておきたい。

フライブルクのまちづくり

フライブルクは「フライブルク大聖堂」を中心に作られている。
フライブルクができたのは1100年頃。
同時期に大聖堂の建築がはじまり、1500年頃に完成した。が、400年の建築の間に改修が必要な場所も出てきており、現在も改修を繰り返しながら存続している。そして、教会の維持存続に伴い、その周りには衣食住などの仕事が生まれ、地域経済が持続している。

フライブルク大聖堂

アテンドしてくれた村上敦さんは
「まちづくりには“そこに住む理由”が必要」
と言ってくれた。
それはストーリーやテーマのようなもので、まちづくりの取っ掛かりとなるもの。うまくいかないまちづくりには、これが欠落しているではないか、と。

宗教観が異なるため、日本の各地域のまちづくりでフライブルクのようなプロセスを実現することはできないが、「なぜそこに住み続けるのか」という点を深く考えることの意味を大聖堂というあまりにシンボリックな建築を見ながら感じた。

フライブルクの都市計画

次は具体的な都市計画について。

教会・大聖堂を中心に市街地が広がっていくのだが、自動車の出入りが制限されているエリアは多い。住民の車は、集合駐車場に停めてそこから歩いて家(向こうは専ら集合住宅)に向かう。
その住宅や駐車場の配置計画が秀逸だった。
集合駐車場となる建物が交通量の多い主要道路に面して計画されていて、防音・消音の役割を果たしている。良い居住環境を作り出していて街中に車の騒音は聞こえない。

上から幹線道路、集合駐車場、住宅地という順で立ち並ぶ。

都市内部では徒歩移動か路面電車移動が主になる。
これだけでも地域の商店や飲食店にお客さんが増えて経済的にプラスになる。
ドイツの住環境の在り方についてはまたいろんな場面で触れていきたい。これが一番伝えたいことかもしれない。

自動車は行き来しないし騒音も無い落ち着いた住環境

次回はフライブルクの公共建築事例へ

フライブルクでは住宅街のほかにも大学や市役所などの公共建築も見学してきたので、次回はその事例をご紹介したい。

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