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140字の読書感想文 6

こんばんは。
お彼岸が過ぎ、空気がひんやりと澄んで過ごしやすくなってきました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて今日は、8月・9月の読書日記です。ジャンルはさまざま、お時間のあるときにさらりと目を通していただけるとうれしいです。


『きまぐれロボット』 星新一

博士のつくる発明品は一見すると役に立ちそうだが、大して役には立たないし、かえって損をしてしまう。短い短い文章のなかに、おどろきとユーモアと人間に対する皮肉がつまっている。
ふるいのにあたらしい。何度読んでも飽きない魅力があります。


『ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)』 R.P.ファインマン

ブラジルではサンバのドラムを覚え、日本では旅館に泊まり風情を楽しむ。好奇心のアンテナをつねに張り巡らせ、興味を持ったことはとことん追求するファインマン先生の生き方に勇気をもらいます。自分を見失いそうになったときに『楽しめてるか』と問いかけ、導いてくれる本です。


『三体』 劉 慈欣

前のめりになるSF小説。未知なる世界を想像するのは難しくて楽しい。どの場面も意味がありそうで、すこしも読み落としたくなくて、ページをめくっては、戻る。時間を忘れてどっぷりと浸りました。(いまは最終巻を読んでいます)


『絶滅動物物語』 うすくら ふみ(著), 今泉 忠明(監修)

ヒトの勝手な都合や欲によって、地球上から消えてしまった動物たちがいる。地球は、自然は、みんなのもの。 ともに生きていることを忘れずにいたい。


『ランドセル俳人の五・七・五 いじめられ行きたし行けぬ春の雨―11歳、不登校の少年。生きる希望は俳句を詠むこと。』 小林 凛

苦しみも、悲しみも、喜びも、楽しさも、17文字にギュッとつめて。まっすぐな視点と豊かな表現力に圧倒されます。『茜雲』から始まる句が沁みました。2013年初版。


『三体Ⅱ 黒暗森林(上・下)』 劉 慈欣

時間を超えて、空間を超えて、いくつもの物語がひとつに重なってゆく 。想像の斜め上をゆく展開にただただ驚くばかりです。
こわくて、おもしろい。続きが早く読みたいような、終わってほしくないような、そんな作品です。


『水中の哲学者たち』 永井玲衣

わかりあうのではない、わかりあおうとしあうこと。
どこまでも他者は他者だ。ちがうことを受け止めて、思いをすくいとりながらわかりあおうとする。哲学対話の海に深く潜りこむ子どもたちみたいに、やわらかな世界が広がればいいなと思う。


おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。
今年の夏は『三体』ではじまり、『三体』で終わりました。いや、あと一冊読み終わっていないんですけどね。

とにかくページ数が多くて、物語の内容も登場人物も複雑ですが、気がつけば深く入り込んでしまいます。ふだんノンフィクションをメインで読んでいるので、文字から想像力をこんなに膨らませたのはいつぶりだろう…という本。

来年、三体がNetflixで配信されるそうです。あのシーンやあのシーンがどう映像化されるのかと、今からワクワクしています。


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