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オーガニックビーフの生産販売をしようと思った理由や生産方法のこだわりetc.

 なぜ(有)青山商店というしがない飼料販売業者(弊社のホームページ)がオーガニックビーフの生産販売に携わるようになったのか?という、理由や思い、伝えたいことを綴っていこうと思います(この記事は2021/01/29に記載したもので、別アカウントから公式アカウントに引っ越ししたものです)


オーガニックビーフ(有機畜産)との出会い

 オーガニックビーフの存在は有機畜産の先駆者である北里大学や駒谷牧場の方と面識があったので知ってはいましたが、正直それほど関りも深くなく、自分がその世界に行くとは全く想像もしていませんでした。
 もともと「オーガニック」業界とは無縁でしたが、お客様の中に、遺伝子組み換え原料の飼料は給与したくない。国内の飼料を積極的に給与したいなど、こだわりをもった方々が多くいました。

 その中のひとつ北海道釧路市の榛澤牧場が有機畜産に取り組みたいと声をあげました。しかし、海外で有機認証を取得した飼料を輸入して有機畜産をするのであれば意味がない。国内の未利用資源や人と食を競合しない有機飼料がないのか探して欲しいと弊社に依頼があったのが始まりでした。
 当然オーガニックの世界は右も左も分かりません。有機畜産とは?有機飼料とは?ということから始まり、国内の有機飼料を探し始めました(まだまだ勉強不足ではありますが…)。

有機飼料

 探し始めると既存のお付き合いのある食品メーカーに有機飼料があったり、有機飼料になり得るものがありそうなメーカーに伺い、有機飼料の格付けをとるようにお願いしたところ、快く受け入れて頂いたりと運よく本当に多くの方々の力や助言があり有機飼料が集まるようになりました。

 しかし、榛澤牧場単独では、肥育まで仕上げるには負担が大きいとのことで、榛澤牧場が素牛を生産し、A社が榛澤牧場内で肥育を請け負うという形で有機畜産がスタートしました。
 私は飼料の供給と飼料設計などのアドバイスをするという立場で、肥育部門はA社が中心で進んで行きました。

野外飼育場での風景

 榛澤牧場とA社との有機畜産は順調に約2年が経過しましたが、肥育部門を請け負っているA社はベンチャー企業であり、肥育事業を継続することに対して18~24ヵ月もの肥育期間を要する事業の資金繰りが重荷になっていました。そこで、今後継続してこの取り組みの趣旨に賛同し請け負ってくれる企業がないかを探していましたが、思うように見つからず、有機畜産の事業自体がなくなってしまう可能性が出てきました。このままではオーガニックビーフを好んで買って頂いている消費者の方がいる中で、今後選ぼうとも選べない、選択の余地すらなくなるのは畜産業界や食肉業界、消費者にとって良いことではないなと思っていました。

オーガニックビーフの生産販売に挑戦!

 オーガニックビーフの生産現場に初めから関わっている中で思っていたことは、と畜場や食肉加工場、オーガニックビーフを販売してくれる販売店、それを購入して頂いている消費者の方、有機飼料を提供してくれる食品メーカーなど、非常に多くの方々の協力により成り立っている事業だと実感していました。この事業が本当に無くなってしまって良いのか?弊社として何か協力出来ることはないのか?と常に考えるようになっていました。

 そこで、弊社が有機畜産に関わるきっかけとなった、国内の未利用資源や人と食を競合しない飼料を探して欲しいという榛澤さんの言葉を思い出しました。この考えは弊社の理念と一致しています。弊社の理念の中に『家畜とは人間が食料として利用できない物を摂取し、将来、人間に対して良質なタンパク質とエネルギーを供給してくれる存在です。農作物も同じことが言えます。肥料としても様々な副産物が利用されています。このように未利用資源を再利用することで、ひとつでも多くの「もったいない」をなくし、有効利用する事で、人間の暮らしと農業と畜産、自然との調和に貢献していきたいと考えています。』というものがあります。
 このように、ひとの食べられない、ひとの利用出来ないものを有効利用し、ひとの食を生産するという考え方が弊社の理念と一致していることと、消費者の方がオーガニックビーフを選択する余地すらなくなり、選択することや多様性がなくなることは社会にとって不利益だと思い、有機畜産に全面的に協力し、肥育部門をすべて弊社が請け負うという決断をしました。

 有機畜産は海外で有機認証を取った飼料を給与することは決していけないことではありません。しかし、そのような方法で有機畜産をするのであれば、弊社ではなく他の企業が行うべきです。このやり方が良いとか悪いとかではなく、弊社が行うべき仕事なのかどうかが重要でした。ですから、輸入飼料主体であれば有機畜産には参入していません。ここは折れることの出来ない大切なこだわりです!

 肥育部門を請け負うと同時に有機畜産自体まだまだ始まったばかりの事業ですので、当然すべてが軌道に乗っているわけではありません。そこで、オーガニックビーフの販売にも協力しようと思い、新しく「釧路生まれ、釧路育ちのオーガニックビーフ」という名でオーガニックビーフを販売することにしました。

釧路生まれ、釧路育ちのオーガニックビーフ

 日本には黒毛和種を筆頭に交雑種やホルスタイン、日本短角種、褐毛和種、輸入牛肉と様々な牛肉が販売されており、それぞれ個性があり美味しいものばかりです。その中でも、今後牛肉を購入する際に、国産アンガスの「釧路生まれ、釧路育ちのオーガニックビーフ」も選択肢の中に入れて頂き、ひとりでも多くの方に食べてもらい、食を通して皆様に幸せをお届けすることが出来ればと思います。

 非常に長い記事を最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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 そして、こだわりや内容に共感して頂ければ幸いです!!!!
有機畜産に対しての疑問や質問いつでも受け付けています。
 わかる範囲ですべてお答えします!

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