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【りんご】さんさ

たぶん、相当うるさかったと思います。ぼくは2017年の6月に米崎りんごの生産・販売・担い手育成を行っている団体「特定非営利活動法人LAMP」に入社し、りんごのお世話をする技術を学んだわけですが、その畑でさっそく問題が発生します。たくさんの実が成っている木がほとんどの中、ある品種だけはほとんど実をつけていないことに気が付きました。樹形もいびつで、明らかに他の木とは見た目も違う。それが9月に収穫できる早生品種「さんさ」だったのです。

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画像は2017年の8月下旬。この頃ぼくは、瀬戸内海のみかん島へ視察に行ったり、海外から来訪したデザイナーのアテンドをしたり、デスクがコピー機の隣だったせいか、当時使っていたPCの熱気で体調を崩したりしており、ようやく畑に出たころはさんさの収獲がすっかり終えていました。手伝いに来れなくてすみません、なんて言いながら畑を見回すと、収穫し忘れた小さなさんさがぶら下がっていたので「これ、食べていいですか?」と念のため当時の生産管理責任者の貴史さんに確認をとり、その場でまるかじり。
がぶっ…

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「うんめえええええええーー!!!!」

恥ずかしながら、予想をはるかに超える美味しさに思わず叫んでしまいました。貴史さんからは「司さん、大げさっスよー」と言われるも、このシャウトは決して嘘ではなくて。フレッシュな酸味とほのかな甘味、程よい硬さとシャキシャキ感、そして口からこぼれる果汁。あの感動と衝撃は今でも鮮明に覚えていまして…。このひとかじりで確信しました。
「ああ、米崎りんごを選んだのは間違いじゃなかったな」と。
だから、LAMP在籍時のホームページにある、自己紹介での”FAVORITE APPLE”が「さんさ」なのです。

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結局初年度は10本ほど木がありながら45㌔しか収穫できませんでした。しかしその後、土壌改良と剪定が上手くいったのかどうかはわかりませんが、翌年には140㌔、翌々年には198㌔を記録し、その成長っぷりにはLAMPメンバーも目を丸くするほど。昨年は異常気象もあり、日焼けや小玉、サビ果も多く さんさの管理にはかなり気を使いました(この年は150㌔ほどでした)。

コロナ禍以前は東京都町田市のイベント「フェスタまちだ」に行商にいくと数時間で売り切れるので、ネット販売も行う必要もないほど(収量が少ないのもありますが)。ちなみに「さんさ」というネーミングは盛岡の夏の風物詩「盛岡さんさ踊り」から名付けられています。

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現在クラウドファンディング上では、イドバダアップルの米崎りんご予約販売を行っております(2021年4月29日終了)。9月の品種はいまのところ「さんさ」のみ。10月や11月の品種と比べて受注数量が少ないのでご注意ください。早いもの勝ちですね!
…というわけで、明日は作業をお休みし、次男の小学校入学式に行ってきます。それではみなさま、どうか本日もすてきな1日をお過ごしください。


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