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【家族】長男の挑戦

「しょうらいは、ぷろごるふぁーに、なりたいです!」
これは、長男(小3)が広田保育園の卒園式で元気よく宣言した言葉である。卒園児ひとりひとりが将来の夢を宣言し、親へ対し「ありがとう」を伝え、母は思わず涙、というシーンなのだが、夫婦揃って耳を疑った。それは長男と過ごす毎日において、いままで「ゴルフ」という接点が1ミリもなかったからである。夫婦ともにゴルフ未経験、ゴルフ中継を好んで見たわけでもない。「プロゴルファー猿」だって知らないし「みんゴル」をプレイしたわけでもない。今でも不思議に思う。本当にゴルフとは無縁の生活を送ってきたのだ。

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そんな感じだったので、正直、疑っていた。
二人の息子がひとり小学生、もうひとりが保育園児だと時間帯が異なり、夫婦の時間も微妙に変化する。脈絡のない夢が本気かどうかなんてわかるわけもなく、三陸沿岸ではゴルフを学べるスクールなんてない。練習場(打ちっぱなし)も大船渡に1カ所ある程度で、道具を成長過程によって揃え変え、車で2時間かけて盛岡や仙台のスクールに通うとなると、結構なお金がかかる。1年生のときは地域のバレーボールチームに所属していたのもあって、本音は様子を見ていたのだが、2年生に上がるタイミングでコロナ禍。練習日はおろか家族の生活が制限されたのは全世界一緒なのだが、家族間でのコミュニケーションが増えたのも確かで。人生ゲームやトランプをしながら、2年生になったらもっとマラソン頑張ろうな、コロナ落ち着いたら那須どうぶつ王国に行こうな、なんて話をしていた時。

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「やっぱりゴルフやりたい」。
この一言で、親も覚悟を決めた。子どものやりたいことをさせてあげたいのはどの親も一緒だ。自分の子ども時代を振り返ったとき、親からはそろばんや習字、学習教材など「みんながやってるから」という理由でやらされたし、「東京に行って音楽を学びたい」と言ったときは鼻で笑われた。お前なんかが音楽で食えるわけない、ああいうのは才能を持った一握りの人間だけが成功するのだ、と。ぼく自身も家庭での時間の使い方含め、そんなにいい学生生活を送っていなかったから、抑え込もうとする親の気持ちが理解できなかった訳じゃない。ただ、何も言い返せないことに悔しささえ沸き上がってこなかった。たぶん、本気じゃなかったのだ。

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親も経験したことのない世界へ連れて行ってもらう。
あれからすぐ岩手県ゴルフ連盟に加入し1年、コロナ禍でスクールに通うこともままならなかったものの、岩手は幸い10月まで感染者が抑えられていたので、夏はコースを回ることができた。その後は冬になりコロナも元気になり、練習も停滞し、正直ドライバーを手に取るたびフォームが変わる。足腰もそれなりで、軸が安定しない。進んで練習をするわけでもない…が、弱音は一切吐かなくなった。いま、子どもへ対する投資の喜びを感じている。イドバダアップルの広告を「みんなが熱中していることをテーマに撮影したい」と家族に相談したときも、彼は迷わずクラブを握った。ここまで来ると、彼の前世でゴルフと何があったか探りたくなる。ロマンは大好きだ。

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先日、ゴルフ連盟よりジュニアのスクールや大会の年間スケジュールが届いた。りんごの開花はもうすぐ。そして助手席には、開花を自力で成し遂げようとする小さないのちが眠っている。大雨の中、盛岡ハイランドカントリークラブで行われたジュニアゴルフスクールからの帰り道。陸前高田の天気はどんな感じだろうか。

それでは素敵な1日をお過ごしください。
イドバダアップル 吉田司でした。

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