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今年、中の人が買った本―7月までー


はじめに


昨年末、最後に買った本はなんだったか、おそらく(もしもドナルド・トランプがアメリカ合衆国大統領に返り咲いたら)政権入りするとされるエルブリッジ・コルビーの『拒否戦略:中国覇権阻止への米国の防衛戦略』日本経済出版社、2023年(原題”The Strategy of Denial: American Defense in an Age of Great Power Conflict”)と青野利彦、『冷戦史』上下巻(中央公論新社、2023年)であったように思う。そして今年に入ってからも相当数の本をここまでで買った事を記憶する。そこで春学期も終わることもあり備忘録も兼ねて今年、どのような本を買ったのかを思い出してみたい。以下、順不同、敬称略、出版社と出版年も割愛させていただく。


At the end of last year, I think the last books I bought were Elbridge Colby's “The Strategy of Denial: American Defense Strategy to Prevent Chinese Hegemony”, which and Toshihiko Aono, ‘Cold War History’ (Chuokoron Shinsha, 2023). And I remember that I have bought quite a few books so far this year. So, as the spring semester is coming to an end, I would like to recall what books I bought this year.

本文

・サミュエル・ハンチントン、『軍人と国家』上下巻

・ポール・ケネディ、『大国の興亡:1500年から2000年までの経済と軍事闘争』上下巻(The Rise and Fall of The Great Powers)

・ラッシュ・ドーシ、『中国の大戦略:覇権奪取へのロングゲーム』(The Long Game: China’s Grand Strategy to Displace American Order)

・川名晋史、『在日米軍基地:米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』

・長島純、『新・宇宙戦争:ミサイル迎撃から人工衛星攻撃まで』

・トシ・ヨシハラ、『毛沢東の兵、海へ行く:島嶼作戦と中国海軍創設の歩み』(Mao’s Army Goes to Sea: The Island Campaigns and Founding of China’s Navy)

・赤木莞爾、国際安全保障学会編、『国際安全保障がわかるブックガイド』

・小泉悠、『オホーツク核要塞:歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略』

・高坂正堯、桃井真編、『多極化時代の戦略』上下巻

・ジョセフ・M.シラキューサ、『核兵器』

・マイケル・グリーン、『アメリカのアジア戦略史』上下巻(By More Then Providence: Grand Strategy and American Power in the Asia Pacific since 1783)

・笹川平和財団新領域研究会編、『新領域安全保障:サイバー・宇宙・無人兵器をめぐる法的課題』

・ジョン・J.ミアシャイマー、『新装完全版:大国間政治の悲劇』(The Tragedy of Great Power Politics)

・中島嶺雄、『国際関係論:同時代史への羅針盤』

・小笠原高雪、栗栖薫子、広瀬佳一、宮坂直史、森川幸一編、『国際関係・安全全補償用語辞典』(第2版)

・森本 敏, 高橋 杉雄, 戸﨑洋史, 合六 強, 小泉 悠, 村野 将、『新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛』(Kindle版)

・永田伸吾、伊藤隆太編著、『インド太平洋をめぐる国際関係:理論研究から地域・事例研究まで』

・ジョー・マクレイノルズ編、『中国の進化する軍事戦略』(China’s Evolving Military Strategy)

・アンドリュー・エリクソン、『中国の海洋強国戦略:グレーゾーン作戦と展開』(China’s Maritime Gray Zone Operations)

・渡邊啓貴、『アメリカとヨーロッパ:揺れる同盟の80年』

・石津朋之、永田聡、塚本勝也編著『戦略原論:軍事と平和のグランド・ストラテジー』

・唐亮、『現代中国の政治』

・興梠一郎、『現代中国:グローバル化の中で』

・入江昭、『米中関係のイメージ』

・田原史起、『中国農村の現在:「14億分の10億」のリアル』

・毛利和子・国分良成編著、『原典中国現代史:政治<上>』

・岡部達味・天児慧編著、『原典中国現代史:政治<下>』

・朱建栄、『毛沢東の朝鮮戦争:中国が鴨緑江を渡るまで』

・古谷知之、伊藤弘太郎、佐藤丙午編著、『ドローンが変える戦争』

・霞山会、『東亜』(No.679〜681)

・ハンス・モーゲンソー、『国際政治:権力と平和』上中下巻(Politics among Nations: The Struggle for Power and Peace)

・石津朋之、立川京一、斉藤達志、岩上隆安編著、『ランド・パワー原論』

・Lawrence Freedman, “Modern Warfare: Lessons from Ukraine”

・福島康仁、『宇宙と安全保障:軍事利用の潮流とガバナンスの模索』

・鈴木基史、飯田敬輔編、『国際関係研究の方法』

・多湖淳、『国際関係論』

・砂原庸介、稗田健志、多湖淳、『政治学の第一歩』(新版)

・吉川直人、野口和彦編、『国際関係理論』(第2版)

・宮岡勲、『入門講義 安全保障論』(第2版)

・君塚直隆、『君主制とはなんだろうか』

・五十嵐元道、『戦争とデータ:死者はいかに数値となったか』

・南山淳、前田幸男編、『批判的安全保障論:アプローチとイシューを理解する』

・岡田章、『ゲーム理論・入門:人間社会の理解のために』

・ロバート・ギルピン、『覇権国の交代:紛争と変動の国際政治学』(War and Change in World Politics)

・Academy of Military Science, “The Science of Military Strategy 2013”(【战略学2013】)

・グレアム・アリソン、『米中戦争前夜:新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』(Destined for War)

・ロバート・ジャービス、『核兵器が変えた軍事戦略と国際政治:核革命の理論と国家政策』(The Meaning of the Nuclear Revolution: Statecraft and Prospect of Armageddon)

・今野充編、『国際安全保障:基本的な問いにどう答えるか』

・一政祐行編著、『核時代の新たな地平』

・トーマス・シェリング、『紛争の戦略:ゲーム理論のエッセンス』(The Strategy of Conflict)

・細谷雄一、板橋拓己編著、『民主主義は甦るのか?:歴史から考えるポピュリズム』

・国際文化会館地経学研究所編、『経済安全保障とは何か』

・青木節子、『中国が宇宙を支配する日:宇宙安保の現代史』

・千々和泰明、『日米同盟の地政学:「5つの死角』を問い直す」』

・渡辺将人、『台湾のデモクラシー:メディア、選挙、アメリカ』

・山本文彦、『神聖ローマ帝国:「弱体なる大国」の実像』

・湊一樹、『「モディ化」するインド:大国幻想が生み出した権威主義』

・茅原郁生編著、『中国の核・ミサイル・宇宙戦力』

・奥山真司、『世界最強の地政学』

・スコット・セーガン、ケネス・ウォルツ、『核兵器の拡散:終わりなき戦争』(The Spread of Nuclear Weapons: An Enduring Debate)

・Mark S. Bell, “Nuclear Reactions: How Nuclear Armed States Behave” (Kindle版)

・Iain D. Henry, “Reliability and Alliance Interdependence: The United States and It’s Allies in Asia, 1949-1969” (Kindle版)

・玉置敦彦、『帝国アメリカがゆずるとき:譲歩と圧力の非対称同盟』

・中溝和弥、佐橋亮編、『世界の岐路を読み解く基礎概念:比較政治学と国際政治学への誘い』

・鶴岡路人、『模索するNATO:米欧同盟の実像』

・スティーヴン・ヴァン・エヴァラ、『政治学のリサーチ・メゾット』(Guide to Methods for Students of Political Science)

・中西寛、飯田敬輔、安井明彦、川瀬剛志、岩間陽子、刀祢館久雄 、『漂流するリベラル国際秩序』

・カス・ミュデ、クリストバル・ロビラ・カルトワッセル、『ポピュリズム:デモクラシーの友と敵』

・三牧聖子、『Z世代のアメリカ』

・岡山裕、前嶋和弘、『アメリカ政治』

・『外交』各号


・おわりに

書き出してみると相当数あることがわかった。一方で今学期は海外ジャーナル(International Securityなどを中心に)を多く読んでいたため、そこまで紙媒体の本を読むことができなかった。少しずつ読みこなしていこうと思う。また購入した文献を振り返ると関心上、国際関係論(国際政治学)や安全保障論(国際安全保障)に関する文献が多かった。一方でその中におけるジャンルや難易度はさまざまであったことがわかる。方法論や方法論争、学部生向けテキストから同盟論や核兵器に関する議論といった各論など多岐にわたる。あくまでも下宿先にあった本やAmazonの購入履歴、写真フォルダーなどから確認したため、これ以上もあるかもしれない。その場合は適宜編集したいと思う。ここまで読んでいただいた全ての方に感謝する。国際社会は今後どのように変化し、その中でどのように日本はあり、我々は生きていくのだろうか。そう明るくはない未来が少しでも良くなるように、私は学び続けたいと思う。また私に学びを与えてくれた著者をはじめ全ての方々に感謝申し上げる。(令和6年7月26日早朝)

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