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アフターコロナ時代におすすめの大人の習いごと 山口佐知子 【プロフェッショナルストーリーズ Vol.7】

映画『おらおらでひとりいぐも』を題材に、それぞれのプロフェッショナルたちを深堀する連載企画の第7弾!

第7回のゲストは、山口佐知子 さん。

国内メディアにて、『おけいこ』ガイド兼『恋愛』ガイドとして幅広く活躍されている山口さんに、アフターコロナの時代に改めて見直したい!「大人の習いごと」について教えていただきました。

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自分のために時間とお金を費やせるようになった大人世代の習いごとには、毎日の暮らしを楽しくするものがたくさんあります。映画のなかでも、主人公の桃子さんが大正琴や太極拳、卓球などさまざまなジャンルの習い事をすすめられるシーンがあり、いくつになっても楽しめる習い事のラインアップの幅広さを実感できるのではないでしょうか。

■大人の習いごと。「3つのメリット」とは?

大人の習いごとには3つのメリットがあります。

1つ目は、「自分らしく過ごす時間が増えること」です。女性の場合、結婚すると「妻」、出産すると「母」という役割を担うもの。もちろんそれぞれの役割を果たそうとして私たちは毎日を生きていますが、時にはそうした肩書きをそっと外したくなる瞬間があるのも事実。習いごとの場では、「妻」や「母」ではなく、“なにものでもない自分”に戻って考え、行動できる自由を手にすることができます。自分らしく過ごす時間を持つことの素晴らしさは、忙しい人なら誰でも味わったことがあるのではないでしょうか。

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2つ目は、「生涯の友達が増えること」です。映画でも桃子さんは、図書館にてたびたび習いごとへのお誘いを受けます。一緒に習いごとをする仲間は、利害関係もなければわずらわしい人間関係もない、“好き”でつながるだけのシンプルな友達。生涯を通じて同じ趣味を持てる友達が増えることは、年齢を重ねていくにしたがって心強い財産になっていくでしょう。

そして最後のメリットは、「子どもの頃の夢を叶えられること」です。バレエやピアノ、絵画など、やってみたかったけれど機会がなかった、という習いごとに気軽に挑戦できるのも、大人ならではの醍醐味。「夢を叶えることができた!」という事実は満足感を得ることと同時に、自分への自信にもつながります。

■“おうち時間”が充実するオンラインレッスンも人気!

新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間が多くなった今は、“おうち時間”をより充実したものにするオンラインレッスンも人気です。

とくに、これから注目の習いごとのテーマは「健康」といえるでしょう。たとえば、オンラインで習うお料理のレッスンは、今までも多くの人に支持されていたコンテンツのひとつですが、アフターコロナ時代には「お料理×健康」が躍進するはず。玄米と野菜を中心とした日本の伝統食を学ぶことで健康を目指すレッスンや、不調を改善し免疫力をアップする効果を狙った発酵食材を活用したレッスンなど、自分はもちろん家族や大切な人の健康まで考えたお料理のレッスンにはすでに人気の兆しがあります。

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ほかにも健康がテーマのレッスンではヨガも引き続き、安定の習いごとです。スタジオに通わなくてもオンラインでレッスンを受けられるヨガは、忙しい人でも通学の時間をカットできると評判。「最近、ちょっと運動不足かも」と感じたらすぐにレッスンを受けられる手軽さもおすすめです。

■ひとりで勉強を深める時のポイントは「アウトプットすること」

映画の主人公の桃子さんは、“46億年ノート”をつくる作業を楽しんでいます。地球の46億年の歴史に深い興味を持っていて、地球の歴史を扱うテレビ番組で見たことや、図書館で子どもの学習用の書籍から仕入れた情報などを丁寧に大学ノートに清書する桃子さんは、とても楽しそう。

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そんな桃子さんのような「自分の好きな分野の勉強をする」という活動も、これからは広がっていくのではないでしょうか。大きな教室で仲間と一緒に先生に習うスタイルから、好きな場所で好きな学びを自分で深めていくスタイルへ――アフターコロナ時代は習いごとの様式も変わっていくかもしれません。

独学で学びを深めていく場合、続けられるかどうかのポイントとなるのは「アウトプットする手段を設けること」でしょう。桃子さんの場合は大学ノートに書くことでしたが、noteやブログといったデジタルデバイスを活用したアウトプットの方法もアリ。学んだことや感じたことをアウトプットしていくことで楽しさは増幅し、続けていくモチベーションをアップする手助けにもなるはずです。

映画や海外ドラマを鑑賞したり、読書をしたりするのも学びのうち。メイク法を身につけることや、楽器をはじめることだって学ぶことととらえれば、好きな勉強を探すのはそう難しく構えることではなくなるのではないでしょうか。


どれだけ年齢を重ねても、私たちの心の成長は止まることがありません。大人の習いごとは、そんな私たちの心の成長をうながす作用があるもの。映画のシーンにあったように、“人生でいちばん輝いている時はいつ?と誰かからたずねられた時、「自分らしく生きる自由を味わえるようになった今この瞬間」と答えることができるなら、年齢を重ねていくのも悪くないと思えそうですよね。

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映画『おらおらでひとりいぐも』でも、主人公・桃子さんの習いごとへの関心度が変化していく様子が描かれますが、桃子さんの心情の変化そのものでもあります。年齢にかかわらず、習いごとは心を前向きにしてくれるのかもしれませんね。

映画をご覧になる際には、桃子さんの“46億年ノート”や、習いごとへの向き合い方も要チェックです!

【著者】
山口佐知子 Yamaguchi Sachiko
All About「おけいこ」ガイド
エディター&ライター

映画『おらおらでひとりいぐも』11月6日(金)公開


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