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新しいまぶた(「短歌な大忘年会2020」参加作品)

木星を捧げた喉が輝いてきみの居場所を知らせてくれる

足首を冷やした女たちばかり集まる夜の朗読会に

おさなごの指紋のついた眼鏡には昨日の空が映されている

手触りの違う記憶を追いかけて泉の底で待っております

母親のわたしをOFFにできなくて体の隅で焦げつく光

独白のような日暮れに形骸化したやさしさをまだ抱いている

新しいまぶたを朝が湿らせる遠ざけられて愛するように

生きているうちに第二歌集を出すために使わせていただきます。