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休職理由は「不妊治療と仕事の両立失敗」と言ってしまえばそれまでだが、

…そのたった一言で言い切りたくないほど、単純なこととして終わらせたくないのだ。

おはこんばんちは、おれんじ*です。
最初に書いた記事の中でも軽く予告していた通り、この記事ではそもそもわたしはなぜ休職することになったのか…その理由について書いていきたいと思います。(タイトル出オチ感)

※医療機関および職場の特定防止のため、具体性に欠ける表現になっている部分もあります。ご了承ください。

A-Side~不妊治療編~

わたしは、不妊治療をもうかれこれ3年半も行っています。

3年半前、ある不妊治療専門のクリニック(以下、X医院)に通い始めました。X医院を選んだのは口コミが良かったからです。実際通ってみると、費用が思ったよりかからず、検査も最低限必要なものを押さえてあり、忙しそうなのに患者の話をよく聴いて安心させてくれる先生がいらっしゃって、雰囲気のいいクリニックでした。

X医院を信頼して、ひと通りの検査を終えたあとしばらくは服薬から始め、1年半が過ぎたころ人工授精にステップアップしました。1年間で片手の指では数え足りない回数の人工授精を行いました。しかし、まだ赤ちゃんは来てくれませんでした。

令和4年4月。不妊治療に対する保険適用が開始されました。これを機に、体外受精にステップアップしようと考えました。しかし、繁忙期を過ぎた後に相談してしまったため出遅れてしまったらしく、既に体外受精の予約枠が1年分埋まってしまっていました。そのためさらに設備の整ったクリニック(以下、Y医院)に転院することになりました。

転院…とはいえ、X医院がわたしの代わりにY医院の予約をとってくれるわけではないので、まず予約をとるハードルが高かったです。電話のみで受付、かつ電話をかける日時の指定あり。仕事やってたら厳しくないっすか…? …上司に相談して、なんとか電話する時間を確保し、なんとか予約を入れました。この時点で既に不妊治療歴2年半だったので、さすがに上司に不妊治療のことは伝えてました。

しかし、最初の通院日。初手、いきなり門前払いだったんですよね…。X医院は何も制限がなかったので、何も知らずにひっさびさに県外に行った直後に初診を受けようとしたら、2週間以内に県外に出たので受付できません…と門前払いされてしまいました。(後で見直したら、Y医院のホームページのお知らせ欄に確かに書いてありました…が、電話予約のときに改めて伝えてくれ

約1ヶ月後。ようやく初診にこぎつけました。そこで軽くオリエンテーションを受けただけでしたが、X医院で約2年半意味のない治療を受け続けてたかもしれないことに気づかされました。

X医院は妊娠成功率の開示を全くしていませんでしたが、Y医院は開示していて、しかも成功率が高いのです。そして、「人工授精の回数を闇雲に増やすこと」はほぼ意味がない、という確率的なデータを見せてもらいました。(片手の指で数え足りない回数の人工授精とは何だったのだろうか…と、X医院に対し幻滅してしまいました)

X医院で精密検査を受けたのが3年近く前だったので、Y医院では精密検査を受けてからでないと次には進めない、という流れになりました。検査が受けられるチャンスは(月経周期と合わせるので)月に1回のみです。ちょうどコロナが流行っていた時期で、もちろん検査の日にコロナにかかっていたら検査は受けられません。(Y医院のコロナへの警戒度合いは県外に行った人を初手で門前払いするレベルのものですし…)

職場で隣の席の人がコロナにかかろうとも、わたしはかからずに検査の日を迎えることができた…のですが、いざY医院の自動ドアの前に立つと…開かない。慌ててインターホンを押すと、スタッフさんが出て「本日スタッフの中にコロナ陽性者が出たため1週間ほど休診します」とのこと。そんな、1週間も休診されたら、検査が…また……1ヶ月後やん………(目の前が真っ暗になった)

…落胆してそのまま仕事に向かい、2日ほどはカラ元気で過ごしていましたが、仕事の効率は悪くなってしまって眠れなくなり、家事もできず朝動けなくなってしまったことから心療内科を受診し、1ヶ月休職(正確にいうと私傷病休)の診断書が出されました。

しかしまあ、これだけのことがありながら、おそらくここまでの話だけだと、病休の診断書が出なかった可能性があります。(B-Sideに続く)

B-Side~職場環境編~

まったくもって間が悪いことに、初手門前払いを乗り越え、初診にこぎつけたちょうどその頃、職場の担当替えまで行われて全くの未経験業務を担当することになってしまいました。もしX医院のままだったら、担当替えをされても平気だったんでしょうが、X医院には幻滅してしまったのでもう戻りたくありませんでした。

しかも(既にA-Sideでも触れたとおり)コロナが職場で猛威を振るい、コロナ陽性または濃厚接触者として常に誰かが休んでいる状況でした。コロナ関連で休む人が多発したことで、残った人(わたし含む)の時間外労働時間が半端ないことになりました。

あとは(…とついでのように言いながら、実はここからがいちばん重要)、同じ業務を行っている会計年度任用職員(いわゆる非正規雇用の職員)2人のうち1人(できる人)が令和3年度末をもって退職され、入れ替わりで新人が入ってきたことで、職場の雰囲気が一気に不穏なものになったのです…。

※以下、前年度からいらっしゃる方をAさんとして、新人さんをBさんとします

Bさんは最初こそ物腰が柔らかくて、ちょっと気弱だけどいい感じの人に見えていました。しかし他の新しく来た人と同様に仕事を教えたはずなのに、しばらくすると教えたはずのことを忘れてたり、そもそも最初から理解してなかったりなど、明らかに与えられた業務には向いてないタイプの人だと発覚しました。

だんだん、職場内でBさんを雑に扱う流れになりました。特に、AさんはBさんのことをかなり雑に扱っていました。わたしは、「みんな雑に扱い始めたけど、(向いてないとはいえ採用してしまった手前)より丁寧に教えることでちゃんとBさんを一人前にするべきでは…?」と思っていました。

しかし、そんなに甘くないのです。Bさんは雑に扱ってくるAさんを半分無視するぐらいの強かさを持っていて、丁寧に教えてくれる人(わたし含む)数名にとことん依存する人だったのです。そう、依 存 す る 人だったのです。つまり、自分で覚える気がさらさらなかったのです。(自分の覚える能力に自信がないゆえのライフハック説もある)

何かある度にいちいち質問されると、もちろんわたしの業務が進むわけがありません。チーム丁寧(?)の他のメンバーがコロナで休んだ時期があったのですが、そんな日には、全ての質問がわたしに向けられます。わたしの業務は、Bさんが帰ったあとの時間外に行うことに…。

そして何より、わたしの担当替え後の業務の一部は、AさんやBさんと協力して行うものでした。しかし前述のとおり、2人の間にはまともなコミュニケーションは成り立っていません。そして、わたしはAさんともBさんともコミュニケーションが取れている……要するに、仲裁役にならざるをえなかったのです。

わたしは結構、クセのある人とも(というよりむしろクセがある人こそ)コミュニケーションが取れる能力が高いようで、こういう仲裁役にうっかりなってしまうことが昔から多いです。そして仲裁役になって良い事はない、と分かってはいます。…それでも何故、仲裁役になってしまうのかというと、「不穏な空気感が一定の閾値を超えると、その空気が自分自身に向けられたものでなくても思考がフリーズしてしまう」謎の特性があるからです。こういうところがHSPっぽいな(突然のHSP語り)とも思ってます。だから必死で空気を変えるために、躍起になって仲裁をしはじめてしまうのです。

しかしまあ、A-Sideで書いたような不妊治療生活を送ってると、本来仲裁役をやる余裕などないはずですよね…。ちょうどY医院のコロナ休診後のカラ元気の日(Bさんはたまたま休みだった)に、仲裁役としてAさんの言い分をゆっくり聞いてしまったのも、眠れなくなってしまったひとつの原因だろうなと思います。

以上のように、不妊治療と職場環境の両方ともに諸々の問題があった結果、心療内科での心理テストでうつ状態の判断がつき、その上「不妊治療中」であることでメンタル系の服薬が不可能、ということが合わさって、わたしは1ヶ月の休職に至りました。

……これは、実は昨年初めて休職(病休)したときの話です。その後1回は復職し、今年に入って再度休職することになり現在に至ります。復職~再休職の話は、また後日したいと思います。

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↓A-Sideの続きの話

↓B-Sideの続きの話