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#13 すべては、その瞬間のために

悔しい、悔しいスコアレスドローでした。

アルビレックス新潟は9月4日、デンカビッグスワンで第28節の北九州戦を戦い、0―0で引き分けました。首位の磐田との勝ち点差は8に、2位の京都は7日に未消化だった第25節の松本戦で引き分け、京都との勝ち点差は7となりました。残り14試合。まだまだJ1昇格は射程圏内です。11日のホーム山形戦に勝ち、上昇気流に乗りましょう。

8月28日の第27節のアウェー水戸戦で0―4の大敗を喫したチームは、9月4日の北九州戦に向け「勝負へのこだわり」をキーワードに準備をし、「球際の強さ、こぼれ球への反応の早さなど、勝ち点3を奪うために泥くさく戦う覚悟」だったといいます(新潟日報)。

そして、その北九州戦。「試合終了のホイッスルが響くと、新潟の何人かの選手がピッチに倒れ込んだ。それだけ気持ちを込めて攻守に走り、北九州を圧倒した。ただ、得点だけが足りず、共同主将のDF堀米は『いいサッカーをしていたからこそ勝ち点1で終わったことはすごく悔しい』と声を絞り出した」。翌日の新潟日報のサイド記事は、冒頭でこう書いていました。

この試合、私はワクチンの2回目を接種したためDAZNでの観戦でした。試合前には、ピッチやEゲート前広場へ向けたスプレー幕の掲示や、場内の柱にサポーターに向けた張り紙がたくさん貼られている様子がタイムラインに次々と流れてきて、サポーターの想いも伝わってきました。試合が始まってからは「選手たちの勝利への強い思い」を感じ、選手それぞれの個性がいつもより増して輝いているように思いました。それだけに勝ちたかった。

先の新潟日報のサイド記事は、「『守備も攻撃も切り替えの早さも、これ以上は求められない』。アルベルト監督がそう言うほどの内容。後半に入って決定機もいくつかつくり出し、ゴールも時間の問題と思われたが、タイムアップが先に訪れた」とも書いています。

フリーライターの大中祐二さんは新潟日報のコラム「昇格原稿を書きたいんじゃ」で、「チームは壁を乗り越えようともがき続けている。越えていけるかどうかのシンプルな話だ。3位のチームが弱気になる理由や、必要性はどこにもない」と書いた上で、次のように締めくくっています。

「シーズンをサッカーの試合に例えれば、今は60分を過ぎたあたり。ここで失点し、差が開いたとして、戦意を喪失して足を止めることなどあり得ない。頻繁に時計に目をやり、残り時間を確かめながら逆襲のプランを練って、フルパワーで実行に移す頃合いだ。迷わず進もう」。

次は11日の土曜日、2週連続でデンカビッグスワンでの試合です。相手の山形は、18節から24節まで7連勝しましたが、26節に琉球と2―2で引き分けると、27節は山口に1―2で敗れ、前節は水戸に0―1で屈し2連敗中です(25節は未消化で9月14日に実施予定)。しかし1試合少ない状況でアルビと勝ち点差5の8位ですから、まだまだ昇格を諦めてなどいないでしょう。

激しい戦いになることが予想されますが、こちらも譲るわけにはいきません。

MFの島田譲選手はインスタで

「勝つ為の魔法や近道はないし、運を味方にするのも実力。

やるかやらないか。

自分や仲間やチームを信じて

応援してくれるサポーターのために

絶対にあきらめません」と書いていました。次こそ絶対にやってくれることでしょう。

私たちも、すべては、J1昇格決定というその瞬間のために全力で選手たちを後押ししましょう。この試合は、ホームでは最後のナイトゲームです。必ず勝利をもぎ取り、プラネタスワンで盛り上がりましょう。

    ◇      ◇

山形戦の翌日、12日には日本初の女性プロサッカーリーグ「WEリーグ」が開幕します。アルビレックス新潟レディース(新潟L)は、デンカビッグスワンで午後5時からAC長野パルセイロ・レディースとの開幕戦に臨みます。

新潟Lは8月20日に選手1人が新型ウイルスの陽性となり、翌21日から活動を休止しました。25日までにほか3選手が陽性判定を受け、その後に保健所から全選手、スタッフが濃厚接触者と判断され、選手らは3日まで自宅待機していました。全体練習を再開したのは、16日ぶり、開幕1週間前の5日のことです。

8日に県庁に花角英世知事を訪ねた村松大介監督は「3番以内、その先のタイトルを目標に頑張りたい」と意気込みを語ったといいます。表敬後には、DF北川ひかる選手は、開幕が近づき「非常にわくわくしている。新潟を背負って戦う気持ちで開幕戦を頑張っていきたい」と力強く語ったということです(新潟日報モア)。

春のプレシーズンマッチで新潟Lは、開幕戦を6―0で圧勝するなど3勝1敗で終えました。その開幕戦で早速2得点したFW道上彩花選手ら新加入選手たちはどんなプレーを見せてくれるのでしょうか。元なでしこジャパンのMF上尾野辺めぐみ選手と川村優理選手(新潟市出身)も健在です。若手・中堅・ベテランが一丸となって、開幕戦から波に乗り、「その先のタイトル」をつかみ取ってほしいです。

    ◇      ◇

個人的には、NFL(アメリカのプロアメリカンフットボールリーグ)が開幕するのも、とても楽しみです。オープニングゲームは日本時間の9月10日の午前9時20分から、昨季のスーパーボウルを制したタンパベイ・バッカニアーズがホームでダラス・カウボーイズを迎え撃ちます。その後、日曜日に14試合、月曜日に1試合が予定されています。

アメフトは、選手たちの激しいぶつかり合い、胸のすくようなロングパス、スピードある走り、さらに戦略性など多彩な魅力にあふれています。DAZNで放映もありますから、ルールが分からないという方でも、お時間のある時にちょっとだけでも見たいただければと思います。ルールについては、YouTubeで検索すれば動画がいくつもありますし、NFLについてはNFL公式サイトの日本語版があります。

2021年シーズンは、レギュラーシーズンが来年1月10日まで毎週、計18週あり、その後ポストシーズンが行われ、スーパーボウルでNFLチャンピオンが決まります。今季は、今年で44歳のQBトム・ブレイディの移籍初年にスーパーボウルを制したバッカニアーズの連覇はあるのか、あるいは25歳のQBパトリック・マホームズが引っ張るカンザスシティ・チーフスが雪辱するのか。

それとも、移籍の噂もあったQBアーロン・ロジャーズが残ったグリーンベイ・パッカーズやシアトル・シーホークス、ニューイングランド・ペイトリオッツ、ロサンゼルス・ラムズなど他のチームが頂点に立つのか。今年のドラフトで上位指名されたQBたち、トレバー・ローレンス(ジャクソンビル・ジャガーズ)、ザック・ウィルソン(ニューヨーク・ジェッツ)、マック・ジョーンズ(ペイトリオッツ)らがどのようなプレーを見せてくれるのか。楽しみは尽きません。そのうち機会があればアメフトについても書こうかなと思っています。

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