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海外SaaSのコンテンツマーケティング3選 〜SaaS事業の伸びとその裏側〜

SaaSが今注目される背景

現在アメリカをはじめ国内外全体でSaaSサービスへの注目が非常に高まっています。
※「SaaS」とは「Software as a Service」の略で、「サース」または「サーズ」と呼びます。
ベンダーが提供するクラウドサーバーにあるソフトウェアを、インターネット経由してユーザーが利用できるサービスです。

注目度が高まる背景としては企業のデジタルトランスフォーメーションが急速に進んでいることが背景にあります。
もともと投資家や経営者はすでにSaaSには注目しており、取り入れるための情報収集や準備をしていました。
今回の新型コロナウィルスが一つのきっかけとなり加速度的に注目度が上がっていると考えられます。

なぜSaaSにはコンテンツマーケティングが有効なのか

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 主に以下3点でコンテンツマーケティングが有効と考えられます。

・サービスの認知獲得、理解促進がオンラインで必要
・「集客」と「顧客育成」をオンラインで実施
・効率的にリード獲得後、商談件数向上

上記背景があり、有効なマーケティング施策としてコンテンツマーケティングが重要視されています。
今回はコンテンツマーケティングの一つの手法である「ブログ」に注目してみたいと思います。

ブログは内製化しやすく、社員が比較的気軽に情報発信できる場として古くから重要視されています。
またハイタッチ、テックタッチ、ロータッチなどの単価に関係なくリード獲得に有効な施策の一つとして各社に取り入れられていることも特徴です。
とはいえ気軽に情報発信が今だからこそ情報が錯乱しています。そんな中で「どんなブログを書くとよいのだろうか。」と疑問を持たれたことはありませんでしょうか。

今回は海外大手SaaS企業を参考に「ブログ」に関してお話します。
Cobloom社「The State of SaaS Content Marketing 2019」の調査データを参考にしています。
http://ek-byford.com/saas-content-marketing/#stats
※「The State of SaaS Content Marketing 2019」は採用トレンドや従業員数などの成長指標に基づいて、最も急成長しているSaaS企業のリストであるSaaS 1000から上位250社の調査データです。

海外大手SaaS企業の85%はブログを運用している

図1

海外SaaS企業ではブログを持つことはある種一般的なことであると想定されます。
しかし、調査対象である250のSaaS企業のうち38社には、ブログがないとのこと。
2017年の同調査では27社でしたが、ブログを保有しない企業が増加しているそうです。
しかし2020年では大きく社会情勢が変化し、再度ブログが注目されると考えています。
引用元:Cobloom社「The State of SaaS Content Marketing 2019」
    http://ek-byford.com/saas-content-marketing/#stats

SaaS企業の36%がブログを使用して教育コンテンツを発信している

 この調査結果によるとブログを持つSaaS企業のブログ内容に関して4つのパターンが存在するとのことでした。

※1〜4を簡単に解説しています。
1. PR:自社とそのサービスの特徴に焦点をあてたコンテンツ
2. Educational content: 問題解決など読者にとって役立つ(ノウハウ)系コンテンツ
3. Both of these two types of content: PRとEducational contentをかけ合わせたコンテンツ
4. Engineering content: 開発者による技術関連系コンテンツ

図2

引用元:Cobloom社「The State of SaaS Content Marketing 2019」
    http://ek-byford.com/saas-content-marketing/#stats

今まで国内でみかける多くのブログはSEOを意識した検索されやすいタイトル、そしてノウハウ関連記事が多いイメージを持っていますが、この調査結果を参考にするのであれば、今後はブログの書き方も工夫が必要かもしれません。

ブログの42%にCTA(「購読」の行動を促すフレーズ)があります

 同調査によると2019年は、行動(CVや体験)を促すフレーズも多様化したとのことでした。
今まではダウンロード可能なコンテンツ(EBOOK/ホワイトペーパー)を提供している企業が多くを締めていましたが、関連するブログを読んだあとに製品のデモや動画による追加説明を提供しています。
多くの企業では、1つのブログに対して複数の行動を促すフレーズがあったそうです。

図3

引用元:Cobloom社「The State of SaaS Content Marketing 2019」
    http://ek-byford.com/saas-content-marketing/#stats

海外大手SaaSの参考となるコンテンツマーケティング3選

 ここでは分かりやすく海外SaaS企業が日本国内において展開しているコンテンツマーケティングを紹介します。このブログを読んでいただける方に、簡単にイメージしていただきたく、HubspotとZendeskに関してはあえて国内版を記載しています。

Hubspot
https://blog.hubspot.jp/

図4

https://blog.hubspot.jp/5-small-tweaks-to-help-you-generate-more-leads
上記ブログを読んでみていかがでしょうか。
顕在化する課題「リード獲得」に対してどのように解決すべきか、その方法を「HubSpotのお客様の場合」と前提を起き
Hubspotを利用するとどうなのかということが記載されています。

ところどころにCTA(Call To Action)が設置してあり、潜在顧客向けのEBOOKへの誘導も設置されています。

既存のお客様、顕在化したリード、潜在リードなど幅広いユーザーにとって価値があり、自社のCVにも寄与している参考になるブログ記事です。

※CTAとは「Call To Action」の略であり、日本語では「行動喚起」と訳されます。Web上のユーザーに行動を喚起させるするためのテキストや画像に対して使われている用語です。

Zendesk
https://www.zendesk.co.jp/blog/

図5

https://www.zendesk.co.jp/blog/how-to-utilize-customer-support-tool-jp/

上記ブログは比較的ストレートに自社サービスをPRしている記事です。
ここで注目すべきは誘導先が最後の「無料トライアルに申し込んでみませんか」とデモに誘導している部分です。

冒頭にあえて課題と自社サービスをより具体的に接続させることで「無料トライアル」自然と誘導しています。

vidyard
https://www.vidyard.com/

図6

https://www.vidyard.com/blog/youtube-for-business/

YouTube動画の必要性を伝えながら、最終的にはこれを有効活用するためには自社サービスが必要であると記載しております。
またコンテンツの中に多くの動画も活用しており、イメージも合わせて訴求することで理解促進につながります。
自社サービスに必要性だけでなく、ところどころにCTAも用意されており、まさに「Both」コンテンツと呼べるものだと思います。

今後はCTAも体験とセットで訴求されるようになる

 紹介した大手SaaSのブログは非常に参考になるのではないでしょうか。
しかし、これらのコンテンツはインタラクティブコンテンツ化されることでさらに進化すると考えております。

具体的にはブログ記事の中でクイズ/診断や見積もり、EBOOKの閲覧、インタラクティブ動画で好きな動画を閲覧するなどです。

たとえばEBOOKの場合、ブログの途中でスライドできるようにし、複数枚スライドさせたあとに問合せフォームを表示することでコンバージョンまでのスピードを向上させることが可能です。

リード獲得にお困りの方がいらっしゃいましたら「インタラクティブコンテンツマーケティングを活用したリードジェネレーション」をダウンロードください。

図7

<<お問合わせ・EBOOKのダウンロードはこちら>>

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