職場で「心理的安全性」を高めたい!
1999年、ハーバード大のエイミー・C・エドモンドソン教授が「チームの心理的安全性」を提唱して5年が経った。では、職場に心理的安全性は浸透しているか?
1. 職場の心理的安全性とは?
特に、複雑で不確定なVUCAな今日に、心理的安全性は欠かせない。
遡ること1960年代初め、MITのエドガー・シャイン教授とウォレス・ベニス教授もまた、VUCAの対処に心理的安全性が必要性を説いている。
では、なぜVUCAな時代に心理的安全性が欠かせないのか?
従来の方法や既存の戦略が効果を発揮しづらくなるから。
なぜ、発揮しづらくなるのか?
複雑な状況では、問題が単純明快でなく、複数の要素や相互作用が絡みあい、問題解決が難しくなる。そんな時、新たな案やアプローチが必要になるが、その時に発言する人がゼロだと、解決策はなくなってしまうから。
なぜ創造的で柔軟な解決策を提供しやすい場が必要か?
それは、「どんな発言しても大丈夫!」という環境によって、個性の異なるメンバーが多様な発言をすることができ、各自の思考が重なり合って、新しいアイデアや考えが出やすくなるから。
アイデアのブレストに、こんな手法がある。
アイデア出しのフレームワーク・スキャンパー法
米の研究家ボブ・エバール考案のアイデア発想法でのフレームワーク(注)で、起点となるアイデアに対して7つの質問を通じて、短時間でたくさんの案を出す方法である。
S・その替えは?
C・掛け算は?
A・応用は?
M・修正、編集すると?
P・転用すると?
E・洗練させると?
R・再構築、再構成すると?
注:米実業家アレックス・F・オズボーンが考案した「オズボーンのチェックリスト」をベースに、より使いやすく改良されたもの
話を戻そう。
2.心理的安全性を高めるメリット
心理的安全性の整備には、たくさんのメリットがある。チームが変わるし、組織も変わる。そうして、従業員のエンゲージメントが向上する。
この導入に反対する人は、誰もいないはず。
3.では、職場に「どんな発言しても大丈夫!」という環境はどうやって作れるのか?
エイミー・C・エドモンドソン教授の本を読んでいると、面白いことがたくさん書いてある。「心理的安全性」さえあれば、高パフォーマンスな組織になるとは書いていない。
ただ、心理的安全性があれば、
対人におけるマイナス感情を減らせる、とある。
・周りと違う意見を言っても、無知・無能と思われない。
・この人、めんどくさい、いつも否定的、などと嫌われない。
・自分の率直な考えや、意見が許される。
そんな職場はぜひ整備したいが、導入法は?
何しろ、「心理的安全性を高めましょうー!」って、旗降って運動するわけにいかない。
ちなみに、「じゃがりこ」で有名なカルビー株式会社では、役員が会議前に安全な場を宣言されている。「ごめんなさい」「わかりません」が素直に言える職場は大事だ。#ログミーの詳細記事
4.職場に「どんな発言しても大丈夫!」という環境を作る方法
前述のように、トップ自らが組織改革の旗振り役になる場合はさておき、私のようにボトムアップで変革を起こす場合、賛同はもらえても、展開が難しい。が、私はその展開に策を持っている。それは別記事で今後書く。
で、その策さておき、踊り場に出るために戦略が欠かせない。
昨年、私は恐れ多くも、某組織開発企業にドアノックし、その創業者と会議をさせて頂いた。
会長は、私のような下っ端を相手に、ずいぶん耳を傾けてくださり、助言をくださった。企業名の掲載許可を頂いてないため、詳細は伏せるが、その時に踊り場に出るためのアドバイスが印象的だったので、それを書く。
ボトムアップ提案について、
「桜子さんが、ベンチャー企業の所属ならいいけど、日本の古典的な企業では、一番難しいね」
ということだった。
けれども、
・小さなことから始めて徐々に広げていく
・積極的に発信する
・仲間を増やす
これを地道にやるしか道はないだろう、ということだった。
というわけで、最後に、発明王エジソンの名言を紹介する。
私は失敗したことがない。
ただ、1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。
先人を見習い、私も難題に取り組み続けたいと思う。
もし、読んで仲間になってくれる方や、応援してもいい方がいらしたら、ぜひ、スキ、や、フォローをお願いします!
by桜子
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