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薄紫色の花が咲く季節に見つけた小さな希望

いろんなことに乗り遅れてしまう性格は、チャンスを逃しがちだと自覚しています。キレイな桜や藤を横目でしか見られなかった、そんな後悔を毎年のように抱いてきました。

けれど、人と違うスピードで生きていても見つけられるものがあると気づきました。小さな幸せというか、大丈夫だよという希望のようなもの。桜や藤の名所に出掛けられなくても、美しいものは近くにあったのです。

それは誰もが知る有名な花でなく道端に咲く花。この春は、たとえば藤以外にも薄紫の花を見かけることができました。生活の中で出会えた薄紫の花々をnoteに残しておこうと思います。


1. 神社の片隅で

神社には大きな木が多くて、あまり日の当たらない場所もあります。そんな片隅で見かけました。

緑と紫の対比が綺麗でした。絶妙なバランス。
神社という場所柄もあるのでしょうか、
清々しい気持ちになりました。


2. 街路樹の一画に植えられた花々

街路樹の小さなスペースに植わっている植物を眺めるのが好きです。場所によって個性があって、可愛らしい花が多いような気がします。

薄紫の可愛らしい小さな花。次に見に行った時には
通り一帯ごと植え込みが刈り取られていました…。
儚いというか、一期一会ですね。


白と紫のグラデーションのような
滲んだ模様が珍しくて思わず立ち止まりました。
よく見てみると蕾も綺麗なんです。



3. 山のふもと、大きな藤と出会う

運転していたら、何となく紫っぽいものが見える一帯がある、と思って近づいてみました。

この時は4月中旬。あっという間に桜が開花するスピードには驚きましたが、今年は藤も早かったですね。見つけた藤は大きくて、空と一緒に見上げるような気持ちで眺めました。私にとって藤は公園で見る藤棚だったので、とても新鮮でした。

私の性格を考えると、見頃に来られるかは分かりません。満開には少し早い気がしましたが撮っておきました。

この春に撮影できた唯一の藤。
とても大きくて、迫力がありました。


4. 深呼吸できる場所を見つけて

山の小川は、お気に入りの散歩コースのうちのひとつです。どこからか聞こえてくる鳥の声は、のどかな気持ちになります。せせらぎも何だか心を落ち着かせてくれました。

緑が豊富で陽射しも強くなく、とにかく空気が澄んでいます。こういうところでは自然に深い呼吸をしたくなり、生き返るようでした。

花は白っぽく見えますが、肉眼では本当に薄い薄紫色でした。水辺だからか、葉っぱが生き生きして綺麗です。



5. 公園の外で

最近は石で造られたものに惹かれます。石垣と薄紫の小さな花と、つるのような植物と。あいにくの曇り空でしたが、好きなもの同士の組み合わせだと思って撮影しました。


6. 花束みたいなカーネーション


母の日に家族でうどん屋さんへ行きました。お店の玄関で出迎えてくれたのはピンクのカーネーション。大きな花束のようで、とても華やかな気分になりました。

ピンクのカーネーションが本当に素敵でした。
かすみ草もスターチスも可愛くて好きです。
うすいピンクと紫と白と緑と。
この色合わせが、とても綺麗でした。


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7. 木漏れ日と紫陽花


春から初夏にかけて追いかけていた色は薄紅と薄紫でした。撮りたいなぁと思っても車上からでは引き返す時間がなかったり。天候に恵まれなかったり。瞬間を形に残すということは難しいことでした。

この春は落ち着かない日が続いていました。職場を去る人、戻る人、来る人。出会いと別れが多く寂しい思いをしました。平穏とは程遠くモヤモヤした思いを飲み込む日々。落ち着かない心は揺れ動くようでした。

そんな時に道端で花を見かけると、リセットできている自分に気付きました。


そして、美しい薄紫の花を探していたら、過ごしやすい場所も見つけることができたのです。緑、光、水。生き返るのに必要な全てが、ここにはあると思えました。

自然は大きくて誰もが平等なんだと気付きます。

薄紅と薄紫の季節に見つけたものは、ずっと大切にしていきたい。自分の『好き』を撮影することは再確認の時間でもあったのです。

次は紫陽花ですね。梅雨という、またまた少し苦手な季節が来ます。たぶん名所には出掛けられない。けれど道端で見かけたら撮影して、小さな希望のようなものを集めようと思っています。

また1つ新たな別れと立ち会うことになり、どうにも落ち着かず向かった場所で撮影しました。いつも別れは突然で動揺してしまいます。続けたくても続けられない葛藤が、痛いほどに分かるのです。手を放せば楽になるのか、ならないのか。

木漏れ日の中、紫陽花の小さなつぼみが光る姿は美しかった。咲き誇る輝かしい未来を待ち望むようでした。

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