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超破天荒なうちの親父のラオウ伝説※2024年4月2日追記

うちの親父は、世の中は自分を中心に回っていると思っている北斗の拳のラオウのような存在です。

現在87歳。一代で築き上げた会社(ブラック企業)の会長に治まり、兄貴達三人も同じ会社にいますが、今も現役で会社に行き、従業員達に怒号を飛ばす毎日。

全て自分の会社基準でしか物事を考えられない人だから、家庭のことは顧みず、母親は物凄い苦労をさせられてました。

今日はそんな親父の伝説を箇条書きでお伝えします。



吠えられたという理由で飼い犬を棒で殴り失明させる

毎朝、必ずお袋が手作りの野菜ジュースを飲むのが日課だが、決められた野菜が一種類でも欠けていると怒り狂い、出掛けに玄関のドアを破壊して出ていく。

毎朝、パンを食べるのが日課だが、パンを切らしてしまうと出掛けに玄関のドアを破壊して出ていく。

毎朝、牛乳を飲むのが・・・(以下同文)

毎朝、自分の会社の各部門に電話をして怒鳴り散らすのが日課だが、怒りが頂点に達すると、出掛けに玄関のドアを破壊して出ていく。

あまりに玄関のドアが破壊されるので、修理に来る大工さんも苦笑い。

気に入らない社員は、会長である自らが首を飛ばすので、上司が休み明けに会社に来ると部下がクビになって、いなくなっているということがよくある。

白身魚の刺し身が嫌いな親父に、白身魚の刺し身を勧めた新入社員がクビになる。

兄貴3人は、元々、それなりの会社で勤めてサラリーマンをやっていたが、親父の「いかにお前の働いている会社が安定していないか」という説得に応じ、親父の会社に入るも、3人共、共通の感想が「あのままサラリーマンをやっていたら良かった」

実家で親父と兄貴達が集まると、それぞれを実家の中でも「会長」「社長」「常務」といった感じで役職で呼び合う。全てが自分の会社基準の親父だから、家も会社も関係ない結果だけど、知らない第3者がこれを聞くと、異様な光景だとよく言われる。

社長職の兄貴は、出張の連続で家に帰ることもままならなく、嫁が鬱になり悪化しても家に帰れず、母が嫁さんと子どもたちの面倒をみるも、最期は嫁さん自殺。

面倒を見ていた母も自殺のショックと、親父から受けた度重なる心労が原因で鬱になる。

母に対しては、自分が家に帰ったときに、家にいなければ怒鳴りつける。徹底した女は家にいろ主義。

前述した朝ごはんのように、毎日の規則正しいルールが少しでも破られると怒鳴り散らし、物に当たる。

しかし、ルールについて他人には厳しい割に、女遊びは激しく、あちこちに女がいた模様。

兄貴3人と自分は母親が違い、もともと、うちの母が親父の愛人だったが、離婚して母と結婚。自分は最初、一人っ子だとずっと思っていたのが、小学4年生から急に兄貴を名乗る人たちが出現し、混乱する。

車のウォッシャー液が無くなったので、代わりに台所用洗剤を入れて車を壊し、ディーラーを呼びつけて怒鳴りつけ責任転嫁を果たす。

近所にレストランができたので、一人でランチに行くも、ランチの時間に間に合わず、頭にきて玄関にあった燭台などの装飾品をなぎ倒して帰宅(のちに、そのレストランで私は結婚披露宴を挙げる)

新しくできた焼肉屋に行き、肉より先にライスが出てきたことが気に食わず「これだから○鮮はダメなんだよ!!」と怒鳴り散らす。

行きつけの病院では会計で待たされて激怒。それ以来、ブラック顧客リストに載ったのか、親父の呼ばれる順番だけ、いつも早くなる。

大学の就活でプロミスの内定を貰ったが、プロミスから電話が自宅にかかってきたとき親父が電話をとってしまい「消費者金融風情が何のようだ!!!???」と電話を叩き切り、無事に内定取り消しになる。

私に同窓会の連絡が自宅にかかってくるも、親父が電話をとってしまい「息子は死んだから二度とかけてくるな」と、営業電話と勘違いして、無事に名簿の欄に死亡と書かれる。

長男は、そんな親父に反抗しグレていたらしく、シンナーで警察に補導された際、親父が身柄を引き取りに行き、警察の前で長男をぶん殴る。
そして、興奮したついでに一緒にいた長男の友達も殴り出し、警察に「それはよそのお子さんですから!!」と羽交い締めにされて止められる。

警察を毛嫌いしている親父。どのくらい嫌いかと言うと、スピード違反で「止まれ」の旗を持った警察官が出てきたとき、ブチ切れてそのままひき殺そうとする。
警察に「今、あんた!轢こうとしたでしょう!」と言われると「お前が急に飛び出してくるからだ!!!」と押し切る。

信号無視で警察に捕まった際も、相手が若いことをいいことに2時間に渡り怒鳴りつけ、最後は警察官「覚えてろ!!」と泣きながら立ち去っていかせる。

学生時代はサッカー部のイケメンだった次男。大学は彼女と一緒に受けた京都大学に合格するも、会社を継がせたい親父は京都大学の合格通知を破り捨て、行かせたい近所の大学の合格通知だけを渡し、京都大学を落ちたように工作する。

毎日のように怒鳴られていた母親は、円形脱毛症になり、体中の毛が全て抜け落ちる。そして、鬱になる。

本当は、私が高校を卒業したら金庫の金をすべて持って家を出て離婚する予定だったという母。その直前、親父が友達から「もう代わりの女なんて作れない年齢なんだから奥さんに優しくしてやれ」という言葉を言われ、急に性格が丸くなりだす。
おかげで、母は離婚するタイミングを失う。

親父の一生が凄まじすぎて、小説の題材になったことがあるが、その小説のタイトルが気に入らないと出版社に怒鳴り散らして出版を差し止めさせようとする。

前科があり刑務所にいたらしいが真相は定かではない。

母の葬儀で親父大暴れした話はこちら。


これでも親父の伝説の一部で、ごく軽い内容のものを集めてみました。本当はここでは書けないようなことも色々とあります。
よく、親父をよく知る人達からは「今まで、よく人を殺さなかったものだ」と言われることがあり、私も同感です。

母親の死後、親父は実家で一人暮らしになり、寂しさから叔母たちを家に呼び寄せお金を渡して泊まらせたりしていたようですが、叔母が「あんな人と同じ屋根の下にいたら頭がおかしくなる」と言い出し、1ヶ月で逃亡しました。

あんな人と同じ屋根の下で35年間、一緒に暮らしてきた母親は、凄い人だったと思うし、親父のほうが先に死んで、その後の人生を満喫するはずだったし、本人も生前はそう言ってたのに・・・

そう思うと、母親が先に逝ったのは、もう親父と一緒にいることに疲れたんだろうな、と思う。

2024年4月2日追記
3月29日に親父が92歳で亡くなりました。
この話はまた追々・・・
お悔やみの言葉は必要ありません。なぜなら誰も悔やんでいないので・・・

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