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生活をつくる①

ここ1年半の私の変化を通じて生活をつくることの重要性を考えたい。
きっかけは一人暮らしをはじめた友人宅を訪ねた際であった。突然であった。彼の部屋からは色彩を感じた。生気を感じた。私は気づいたその瞬間から行動にうつしたい人間だった。その日から少しづつ部屋を変えることにした。

部屋は己自身がつくる環境でありながらまた生活はその部屋に作用されていく。

まさにそういうことである。音楽が好きならばギターを買えばいい。生活の中でギターを弾く時間が生まれるようになる。続かないのはただ好きではないからだ。

好きな本はお金が許す限り買い込めばいい。ふとした瞬間に手を取るタイミングがある。それが人生にちょっとした影響を与えるかもしれない。

どんどんとものが増えていく。収納棚を設ける。天板にはスペースがあるから観葉植物を置こう。観葉植物には世話が必要である。ここで初めて他の生命に気をかける必要性がでてくる。ハッキリいって面倒くさい。長期の旅行は命とり。面倒くさくても責任持って面倒をみていけなければならないが人間関係と比べたら全然楽だ。何か問題があればGoogleで調べるようになった。そして自分にも好きな形、色があることに気づく。いずれそれは油絵にも影響していった。

ここで油絵の話になるがもちろん、油絵だってただの部屋ではなにもできない。描くための机は7万円も払った。手作りのパイン材の机である。そもそも油絵を描こうと思ったきっかけはある展覧会であったが、ただの部屋の隅っこは部屋の中でほどんほどの時間を過ごす創作場となった。

感じるがままに部屋を変えた。生活の中に絵を描く時間が生まれていく。外の環境に対して目をやる場所が変わっていった。休日の過ごし方も変化した。

その起点はおそらく机からはじまっている。
つづく

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