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J1リーグ第25節 セレッソ大阪 VS 名古屋グランパス マッチレビュー

今節もナイスゲームでした!!
上位に食らいつくには落とせないゲーム、スタートから得点・失点となり、前回対戦の結果がチラつきました。しかしながら、結果は前回対戦と同じスコアになり、リベンジを果たせました。

※事象をピックアップして書いているため、記載できていない内容は多々あります。


第25節のセレッソ


スタメン
https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/game/2023082607/summary?gk=2

前節から鳥海が欠場し、ヨニッチがスタメンとなりました。

セレッソの穴を突く名古屋

名古屋の攻撃の特徴といえば、前線のタレントをシンプルに活かすロングボールやマンツーマンディフェンスからショートカウンターといった戦力の強みを最大限に活用した攻撃パターンが多いです。

前進される形

名古屋の攻撃での主な前進方法は上記で述べた手段とプラスでもう一つありました。
名古屋の3バックに対して、セレッソはレオ・カピ・クルークスがその3枚にアタックします。上門は中盤の稲垣や内田を閉じるようにケアをします。カピやクルークスが藤井や河面にアタックした場合に多くのチームは両サイドの選手が降りてきてボールを受けようとするケースがあります。
名古屋はそのようなことはせず、森下と野上は毎熊や舩木に自分たちを見とかないとピンチを迎えるぞと言わんばかりにあまり降りてこないです。そうなるとカピ・クルークスとサイドバックの間には大きなスペースが生まれます。そのスペースを名古屋は森島や稲垣、内田が効果的に使います
失点シーンも同様のケースでスペースを使われ、喜田がスライドするも間に合わないといった形でした。

後半になれば、両サイドのカピやクルークスは疲れもあるため、前へのアクションが出来ない分スペースが生まれにくい状況が作られました。かつ、ロックされていたサイドバックが果敢に前にチャレンジし、その空いたスペースはCBがスライドする形も取っていました。

名古屋の穴を突くセレッソ

1得点目

どちらかのサイドバックが上がって4-4-2になった場合やサイドの森島や野上がサイドに釣りだされた際は、3CBのスライドが遅いもしくは、スライドが短くスペースが広大なためセレッソは狙いをもってアタックしていました。

前半22分50秒

先ほども述べたように最終ラインのスライドは遅いです。更には3CBは相手の選手を前に出て捕まえに行くので、ラインに凹凸が生まれます。セレッソはラインのギャップとスペースへのボール配給をチームの中で統一していたのではないでしょうか。

味方のためにスペースを空ける

名古屋は前から人を捕まえに行く形を取るため、セレッソの選手個人に与えられるスペースと時間は限られます。

毎熊へのスペースを提供

こちらも前半22分50秒のシーンです。毎熊がボールを持ったタイミングで森下はプレスを仕掛けます。
香川の選択肢としては、河面がクルークスに引っ張られて空いているスペースへのランニングとランニングせず、毎熊から足元でパスを受けるパターンの2つがあると思います。
毎熊の選択肢は、クルークスへのパスでした。それに対しての香川はクルークスからの落としのパスをもらうと毎熊にスペースを提供するパターンがあります。結果的には香川が空けたスペースに対して毎熊が走り込み、上門へスルーパスを出しました。

今節のセレッソは空いているスペースに走りこむ形、走りこんだ選手が空けたスペースの活用が上手くいっていたため、前回対戦のようなショートカウンターを受けるシーンが減ったのではないかと考えます。

上門の数字には残らない能力

上門の武器はシュートや守備のスイッチなど目に見えて分かりやすいところが評価されがちです。ここで私が挙げたいのは2つです。
①抜け出しの技術
②コースを切るディフェンス

①抜け出しの技術(右側にゴールがある)

1.助走を取る
助走を取らないとオフサイドになる、もしくは追いつかれる可能性があります。助走を取る分、相手より先にトップスピードに持っていけます。

2.相手の背中側から前を取る
ディフェンスからしたら目線の先で選手が走っても、走り出したタイミングは分かりやすいです。しかし、背中側から前に入り込まれると、気づいた時にはトップスピードの選手が前を走り抜けている状況になります。
(永井は苦手なイメージです。でも足がめちゃくちゃ速いので関係ないです。)

3.膨らむ
膨らみながら動き出すことで直線で走るよりもオフサイドにかかりにくいです。更には受けた先でのディフェンダーとのスペースも確保した状態でボールを受けることができます。

上門の抜け出しの技術はこういったものが現れています。

②コースを切るディフェンス

1.サイドを限定する
上門の場合は、中央の選手へのパスコースを塞ぎながらアタックします。更にはどちらのサイドにボールを流して、チームとして刈り取るかを決めてくれます。この場合だと、相手の右サイドにボールを流したいので左サイドかつ、中央のパスコースを切りながら出ていきます。


2.自分の抑えるべきポイントはどこか
相手が後ろ3枚でビルドアップをする場合、セレッソの両サイド+レオでアタックするパターンもあります。その場合、上門は中央のパスコースを塞ぐ役割をしますが、自分の選手はどこのパスコースを切っているのか、逆にどこが空いているのかを判断して相手の選手やスペースを潰します。

攻撃、守備において上門はチームにとって欠かせない存在の1人です。

番外編:SNSでの発言

SNS上では監督や選手に対しての意見が多く載せられます。そういった内容は活発である方が私は良いと思います。しかしながら、中にはリスペクトが欠ける発言が見受けられます。例えば、「プロレベルではない」「J1の実力はない」などと、度が過ぎている発言もあります。プロの選手・監督に登りつめるには私たちが考えている何倍もの努力をしていると思います。
「そういった批判的な考えは持たないで!!」「いい子ちゃんでいて!!」とは思いませんが、不特定多数の方や選手が見ている可能性のあるSNSでこういった発言をするのはプロの方々やその選手を応援されているサポーターの方々に失礼なのでは感じます。

まとめ

今節はセレッソにとって価値のある一勝ではないでしょうか。それは上位追撃の面もありますが、自信が付くような勝ち方や戦い方をしたように感じました。残り9試合となった今年のリーグ戦、カップ戦を敗退しただけに1つでも上の順位へ、ACL争いや優勝争いにどこまで食い込めるか楽しみです。



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