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介護現場は経営者を悪者に仕立て上げる

こんにちは、おーじです。
今回は私が介護士7年目の時に理解したことを書きます。
介護現場の一部の方にとっては耳が痛い話かもしれません。

介護現場でよく聞くセリフ

  • アイツ(施設長)は現場のこと全然わかってない

  • 施設長が送迎(デイ)手伝ってるところもあるのに、ウチの施設長は何も手伝ってくれない

  • (施設長が)一回介護を経験すればいい

 これらのセリフは介護現場ではよく聞こえてきます。私自身は他者の行動をジャッジしないので、誰かに対して憤りを感じることはほとんどありません。ですが、これらのセリフが意味することは理解できました。

 セリフが生まれる背景として……

  1. 業務量が多い&待遇が悪い=辛い、苦しい(ネガティブ感情)

  2. 現場内では問題解決できない(無力感)

  3. 権限のある人(施設長など)に期待する(依存)

  4. 期待に応えてくれない(失望)

  5. 権限のある人の「悪者化」(保身)

 以上のような流れで経営者や施設長が悪者に仕立て上げられます。これが行き過ぎた結果、施設長が従業員に刺されるという事件に発展したケースもあります。

原因は?

 そもそも、なぜ介護士は上記のような感情を抱いてしまうのかというと、一重に「お互いの役割を理解していない」に尽きると考えます。

 介護士の仕事は高齢者へ直接ケアを提供することです。そして、経営者の仕事は経営です。
 頭ではわかっていると思いますが、感情が受け入れていないのでしょう。

 権力者への八つ当たりに過ぎません。

現場が取るべき最善の手

 まず介護士がするべきは思考停止の八つ当たりではなく、どうすれば辛い状況を改善できるかを考え、実行することです。
 このようなことを言うと「やれることは全てやった」と言われるでしょう。実際に私も言われたことがあります。ですが、このような発言を間に受ける必要はありません。

 その発言をした人が「考えられること」は全てやったのでしょう。では、全職員の考えられることはどうでしょう? 他の法人の人とは情報共有しているでしょうか? 同じ悩みを解決した事例は調べたでしょうか?

 やれることは本来は無数にあります。めんどくさいと言う感情の形を変えて経営者に八つ当たりするのはやめましょう。それこそ生産的ではありません。

現場を手伝う施設長

 世の中には現場を手伝う施設長がいることも事実です。それは……

  • 現場上がりの施設長がボランティア精神で手伝う

  • 人員不足で業務が回らないから手伝う

  • 自身への悪感情をコントロールするために手伝う(姿を見せる)

 この3つのいずれかに該当するでしょう。
 私は本業の経営に支障がないのであれば、自由に振る舞えばいいと考えます。

まとめ

  • 介護士と施設長は役割が違う

  • イライラする原因は他者への期待

  • 介護士は身の回りの問題を主体的に捉えて試行錯誤する方が生産的

  • 現場を手伝う施設長にはワケがある

 現場と経営者は絶対に相容れない関係です。そもそもの視点や思考のベクトルが違うのです。しかし、介護士の中にはそれを理解している優れた人たちがいることも事実です。体感ですが、全体の1%ほどしかいない希少種です。

 経営者の「誰にも理解されない」というストレスはとても大きいのです。

* * *

「やれることは全てやった」を脱する方法

 まずは他の人に相談しましょう。自分がどういう感情を抱いており、何が原因だと考えているのか。そして、今までやってきたことやできなかったことも話しましょう。

 この相談が正しくできないことが多いです。気がつけば愚痴の言い合いになってしまいます。

 愚痴ではなく解決策を話し合ってください。そして「なぜなぜ」で思考を深めてください。

 例えば、「施設長に要望を伝えても首を縦に振らなかった」場合、多くの人はそこで改善の手を止めてしまいます。
 誰も施設長が認めなかった理由を考えません。

 その時に「なぜ」認めてくれなかったのかを考えましょう。すると……

  • 要望に至る根拠を説明したか?

  • 数字にすればわかりやすいか?

  • 改善後の予測効果を説明すれば納得してもらえたか?

 等など、色々と考えが出てくると思います。それを一つひとつ実行していくだけです。
 どうしても分からなくなったら、施設長や経営者に直接相談すればいいのです。

以上

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