朝の口づけ。
今朝の目覚めは心に何の負荷もなく、振り向けば安らかに眠るパートナー。抱きついて髪の匂いと朝を嗅ぐ。もう一度眠りに落ちてしまいそうな安心感と温もり。
脚を曲げればTバックが食い込み、昨夜の熱とキッシュが蘇る。
「おはよう」
オレンジジュースで口を潤して眠気も一緒に飲み込む。二人だけの秘密基地のような布団に潜り、頬とおでこに唇を乗せる。空気は私たちの熱で充満していて、外の世界が動いてるとは到底思えない。
「お尻に朝のキスをして」
Tバックで飾ったお尻に彼女の唇が優しく弾む。臀部に感じる口づけはマカロンよりも遥かに甘く、私の思考を止めてくれていた。それが私にとってとてつもない幸福感をもたらす行為だと気づいた。なんてロマンチックな朝なのかしら。ずっとそうされていたい、もっと、もっと...と、腰が動いてお尻からキスをせがんでいる。私が今誰よりも女性的であるように思えて、きっとその他の女性とそう変わらないお尻をしていた気がする。きっと彼女は私の動きを見て気づいたのでしょう。お尻の中心に顔を埋めるようにして深いキスを刺した。鼻までお尻に触れている感触が伝わる。私は思わず声を漏らした。身体が気持ちいいというより、心の感度が頂点に達したような気がした。
「それ...素敵」
吐息混じりに伝えると彼女は同じように何度か鼻まで沈めた。いつまでもそうしていたかったけれど、お返しをしたくて彼女の頭を胸元で抱きしめ精一杯の愛あるハグをした。彼女は私のお尻へ手を回し、優しく、そしてまだ愛撫するような手つきで臀部を撫でていた。
おでこにキスをした後、ようやく朝が私たちに追いついた。
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