いろんなかたち、しずかになって
いつもとは別の浜辺に行った。仕事の休憩時間。 さんごの骨がゴロゴロ。カロカロしていた。
人みたいなかたちにも見える。
みんな、ちがうかたち、たち。
骨のかけらたち。
そしてどれも、 もともと、もっと大きなかたちの一部分。
それでも、
いまはもっと
大きな世界の一部といえるのかもしれない
形をほどくってことは、
より大きな世界に結ばれなおすこと
そういうことだとも
いえるとおもう。
こんなふうに。
しんとしてる。
どこまでも拡がっていく水の波紋のように。
大きな世界の一部になって。
静かにしてる。
人に踏まれて、コシャと音を立てる。
波にもまれて、カロカロと音を立てる。
音になって、
波紋は拡がってゆく。
海の水を伝って、
どこまでも深く、広く。
世界の記憶に溶けてゆく。
実家近くの稲田。
稲原は、海にとてもよく似てると思う。
風わたり、波たつ。
そよぐ音を立てる。
香りが風に運ばれて飛んで行く。
うちは、その際に立って見渡す。
なんとなく
見渡してしまう
命の気配に満ちた平原。
そしてその外側があることを…
稲原の辺境にも、もしかしたら
どこか、みつけづらいところにでも
生きたものが
最果てにたどりつく浜があり、
波寄せる 打ち際があって
珊瑚の骨みたいなものも
転がっていたり…
するのかもしれない。
29才 12.08 Mizuki
絵を描くのは楽しいですが、 やる気になるのは難しいです。 書くことも。 あなたが読んで、見てくださることが 背中を押してくれています。 いつもありがとう。