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大分県IT業界で働く|合同会社inokoto 井上勉さん

こんにちは、末綱です。今回は、大分市にて会社設立支援ホームページ制作を手掛ける合同会社inokoto代表井上勉さんをご紹介します。

井上さんは行政書士として活躍されており、同時にWEB制作も行っています。全く異なるジャンルの事業を展開されており、”一体、何者なんだろう?”とハテナが頭に浮かびますよね。そもそも”行政書士って何する人?”と思われる方もいるかもしれません。

井上さんのお仕事を中心に聞いてきましたので、さっそく見ていきましょう!


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写真:井上勉さん(合同会社inokoto代表)



行政書士とWEB制作、異なるジャンルに挑戦するきっかけ

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Q.行政書士とWEBサイト制作を仕事にするまでのきっかけや経緯を教えて下さい。

井上さん
もともと生まれは大分なんですけど、両親の仕事の都合で育ちは大阪なんですよね。大阪で学校に行ったり、働いていたりしてたんですけど、田舎暮らしに憧れて、仕事を辞めたタイミングで大分に帰ってきました。最初は、失業保険がもらえる半年間だけ大分で過ごして、また大阪に戻って働くつもりでしたが、そのままもう12年くらいずっといますね。
WEB制作を始めるきっかけは、20歳くらいの時にiMacを買って、趣味でパソコンで音楽を作っていた時にパソコンが結構面白いなと思っていたんですよ。その後10年くらいして、大分で自分でネットショップを経営してWEBサイトが面白いなと思って始めました。
ただ、ネットショップしていた時はすごい暇だったんですよね。国東の田舎のところで、おばあちゃんやお母さんがいる中、することがなかったから居間でゴロゴロしている感じがすごく居心地悪くて(笑)それなら資格の勉強をしていたら親にも何も言われないだろうと思って、昔外国人を支援するような仕事をしたいと思っていたので、行政書士の資格を取りました。

Q.両方しようと思ったのはなぜですか?

井上さん
大体弁護士さんや税理士さんも同じで、地元の友だちから紹介して仕事をもらうということがあるんですけど、僕の場合は、大分に友達とかがいるわけでもなかったので、それがあまり期待できなかったんですよね。なので、ただ行政書士を田舎でやるより、WEB制作と行政書士の2つの軸があった方が面白いかなと思って、両方で開業しました。


独学で学んだホームページ制作

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Q.WEBサイトの勉強はいつしましたか?どうやって上達しましたか?

井上さん
開業する前に3ヶ月間、職業訓練校に通いました。ただ当時はWEB系のスクールもほとんどなくて、そこの先生もワードやエクセルしか触ったことないくらいだったので、ほぼ独学で勉強しましたね。自分でコーディングの本とかを買って、自分でコードの勉強をして、架空のサイトとかをたくさん作っていました。デザインから自分で考えて、架空のカフェのサイトを作ってみたり、架空の建設会社のコーポレートサイトを作ったりとかしていました。それが一番上達したと思います。 


”WEB制作 ✕ 行政書士”で開業した当時について

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写真:Facebook参照

Q.最初から仕事は来ていましたか?

井上さん
もともと行政書士の仕事はVISAの手続きをサポートする仕事もありますが、他にも例えば会社をつくるときの手続きとかもサポートしているんですね。会社をつくったお客さんとかに、”ホームページも作りませんか?名刺やチラシ、看板を作るのも一貫して全部できますよ!”と営業をかけていました。
今でこそ、ネットでホームページ制作会社とかを見つけることもできますが、当時はどこに相談したら良いかもわからなかったですからね。会社をつくる人たちは、まだまだ圧倒的に中年の方が多くて、Webに疎かったりするので、そういう人たちにとってはありがたがれるし、一回お取引があると仕事がずっと継続するんですよね。新規のキャンペーンの広告を作ったり、会社が大きくなると登録の変更もしないといけないから、許可の申請とかで継続してお仕事しています。


ホームページの補助金申請から制作まで一括サポート

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写真:ホームページ制作(Facebook参照)

Q.行政書士のお仕事の方が多いですか?

井上さん
行政書士の方はVISAがメインで多いのですが、外国人の方も会社を作って、WEBサイトが必要という場合もあるので、一緒に作ったりしています。今は、企業さんからWEBサイトの仕事をもらって、僕が企画や打ち合わせを行って、制作は別の方にお願いしていますね。LPとかは自分でコーディングをしています。
行政書士は、書類を作るプロフェッショナルでもあるので、ホームページを作るときの国や市への補助金の申請などもサポートしています。補助金の申請から制作まで一つの会社でできるのは大分では唯一で、全国的にも少ないと思いますね。


WEB系フリーランスは制作経験を積んでから独立するのがおすすめ

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Q.最初からフリーでやるより、まずは会社に勤めた方がいいと思いますか?

井上さん
個人の経験から言うと、制作会社で1年でも経験しておけば良かったなと思います。コーディングの書き方も自己流なので、のちのち保守をするときも大変で、完全にフリーでしようと思ったら、サーバーやドメイン、DNS、ファイルの受け渡しとかまで理解していないといけないんですよね。
僕は制作会社での経験がないので、制作の一連のフローが全くわかっていなくて、個人事業レベルでやっているうちはよかったですけど、今みたいに会社規模でフリーランスの方10人以上の方とお仕事をしていると、コーディングのルールとか、進捗の管理とか、データの管理とかのフローが曖昧になってしまって、苦労しました。なので、会社で経験しておけば良かったなと思います。


お客様が前向きなタイミングに立ち会える

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写真:留学生の起業支援事業(Facebook参照)

Q.やりがいはなんですか?

井上さん
VISA取ったり、会社つくったりしたときはお客さんにめっちゃ感謝されるんですよね。また基本的にお客さんが前向きなタイミングなので、例えば、新しく会社を立ち上げたりとかVISAを取ってこれから日本で生活するとか、WEBサイトでもどういう風にしていきましょうかとか、お客さんがポジティブな瞬間に立ち会えるので、すごくやりがいはありますね。お客さんみんな生き生きとしていて、”こんなことしたいんです!”っていう話を聞いていると自分のモチベーションにもなりますね。


ITを活用して外国人のサポートをしていきたい

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Q.今後のキャリアについて教えて下さい。

井上さん
これから外国人の方はすごく増えていくんですよね。大分にもたくさん外国の方がいて、基本的に超優秀な方たちなんですけど、その一方であまり文字の読み書きができていない人たちもたくさん日本で働いているんですね。そういう人たちの支援はまだまだ行き届いていないので、そういった母国で教育ができなかった子たちや困っている外国人の方をサポートしたいと思っています。ただ単純に言葉のサポートだけではなくて、ITを活用したサポート体制が作れるといいなと考えています。例えば、外国人の方は社会保険を払っていても、日本語ができないと病院側が断ってしまって、病院にも行けないんですよね。うちの事務所にAPUの学生とかが通訳で登録してくれていたりするので、通訳が手配できる仕組みづくりや無料で外国人の方が日本語の学習ができるサービス、外国人の方がオンラインで気軽に相談できる環境などを作りたいなと思っています。同様に、新しく外国人を雇った企業さんも苦労しているので、気軽に僕らのところに相談できる環境をつくれたらいいなと思います。
それは、VISAとか法律に詳しい行政書士という資格を持っていて、かつITの知識がある会社をしている自分にしかできないことなのかなと思っています。



いかがでしたでしょうか?
今回は、行政書士とWEB制作という2つの顔を合わせ持つ合同会社inokoto代表の井上勉さんをご紹介しました。
全国的にも珍しい行政書士とITの組み合わせで興味深いことばかりでした。これまでたくさんのフリーランスの方にお話を伺いましたが、みなさん声を揃えてフリーになる前に制作会社に勤めた方がいいとおっしゃていたので、現場経験を積んでから独立した方が易しいんだなと思いました。

井上さん、インタビューのご協力ありがとうございました。
それでは、また次回です^^
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。



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