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温熱効果だけじゃない!お風呂で得られる効果

こんにちは。

陽射しが柔らかくなり、春がすぐそこまでやってきているのを感じるこの頃ですが、花粉の大量飛散や昼夜の寒暖差などで体調管理が難しい時期ですね。

前々回の記事で今の時期にお試しいただきたい入浴法をご紹介しております。
ぜひご活用ください!

Twitterのわたし個人のアカウントでは少し触れましたが、ここでお風呂の記事を書けるのは今回を含めて残り2回となりました。

残り2回となると、一体なにを書いたらよいのだろうかと、しばし迷子になっておりました。

おうちのお風呂で使うスマートフォンアプリと入浴剤「Onsen*」のブログにも関わらず、銭湯のことや温浴施設でのマナーのことなど、長い間好きなように書かせて頂いておりました。

入浴に関しては、入浴剤や泉質から得られる効能、湯船の温度や浸かる時間などについて目的別で書いた記事が多かったように思いますが、自分が普段の入浴で愛おしく感じている大切なことが他にもありました。

それは「音」と「情景」です。

入浴中に当たり前のように耳や目に入ってくることにも、お風呂で得られる素晴らしい効能があります。
今回はそのことについてお話させてください。

目と耳で味わうお風呂

川のせせらぎをはじめ、滝の音や波の音や雨音など、水の音を聴くと不思議と心が落ち着きませんか?

それは、水の音に「1/fゆらぎ」というリラックス効果がある波形が含まれているからなのだそうです。

「1/fゆらぎ」とは「規則的」なものと「不規則」なものが調和した状態のことで、銭湯や温浴施設の浴室には様々な「1/fゆらぎ」が溢れています。

湯船の吐水口(湯水が注ぎ出る部分)、バイブラバス(ぶくぶく・気泡風呂)やジェットバス、水風呂の循環の滝などの音と、人が身体や髪を洗う音が、不規則に調和して壮大な「1/fゆらぎ」を形成していると思います。

設備が少なくて湯水の音が控えめな温浴施設もあれば、その逆もありますし、その時々によって入浴者の多い少ないもあり、まるでジャズみたいに即興の一期一会の音楽が奏でられているのではないでしょうか。

私はこの現象を「湯水のオーケストラ」と呼んでいて、その日の気分でどんな音を聴きながらリラックスしたいかによって、行く施設と訪問時間帯を考えることがあります。

そして「1/fゆらぎ」は音だけではなく、水の流れる様子や水面の波紋などの視覚から得られるものにも含まれているらしく、湯船の底から湧き出す湯が模様を描く水面や、お湯が出てきて弾けているぶくぶく風呂やジェットバスがまさにそれです。

水だけではなく木目も、不規則さと規則正しさが調和した状態の「1/fゆらぎ」なのだそう。
温かく柔らかい印象を受けて気持ちが安らぐ効果があり、温浴施設でリニューアルする際でも脱衣場やロビーを木目を感じさせる造りにする理由のひとつなのかもしれません。

私が家のお風呂よりも温浴施設に魅せられている理由は、深くてよく温まることや、ジェットバスや電気風呂でコリがほぐれるという温熱効果やマッサージ効果だけではなかったんです。

混雑時の入浴で思う存分お湯やサウナに入れなかった日でも満足できている理由は、温泉施設は聴覚面でも視覚面でも「1/fゆらぎ」だらけだからなのかもしれません。

温泉施設の中でもとりわけ町のお風呂屋さんに惹かれるのは、スーパー銭湯やサウナ施設よりも町の一般公衆浴場(銭湯)の方が吐水口などの音の発生源が多く、浴室面積が小さいので音が調和しやすいからなのかも…

「銭湯っていう空間そのものが好き」とおっしゃる方々も、もしかしたら知らぬ間に「1/fゆらぎ」の恩恵を受けているのかもしれませんね。

おうちのお風呂でも銭湯の音と景色が楽しめる

Onsen*の入浴アプリ

家のお風呂よりも温浴施設の方が疲れがとれやすいのは、温熱効果が高いことはもちろん、視覚と聴覚から「1/fゆらぎ」を感じられるからだと分かりましたが、仕事が残業になる日もあるでしょうし、仕事はもちろん家事も育児もなさっている方々もいらっしゃるし、なかなか外にお風呂入りに行けないことがほとんどだと思います。

そんな日はOnsen*の入浴アプリで幾つかの温浴施設の音と浴室の景色を楽しむことができます。

画像は東京・荒川区の「千代の湯」さんと、長野・松本市の「富士の湯」さんです。
おうちのお風呂で、行ったことがある施設を楽しむも良し、行ってみたい施設を味わってみるも良しです。

「入浴を通して、毎日を豊かに」という株式会社アジケ(Onsen*の開発・運営元)の想いが詰まった機能です。

Onsen*アプリは朗読や環境音なども楽しめます。

朗読や自然界の音、安らげるメロディーなどもあり、おうちのお風呂を目と耳で味わえる機能が豊富です。
お疲れの悩み別の入浴レシピと併せてご活用ください。

独身の自分ですら家事や趣味の時間は捨てて、睡眠時間すら削らないと銭湯には行けない日が多いぐらいなので、疲れをとるために温浴施設に行ってほしいと言ってばかりではダメなのかもしれないと考えることもあります。

でもたくさんの方々に温浴で健やかな生活を送ってほしいので、銭湯に行く時間や気力がない日はアプリや入浴剤で少しでもお疲れを癒して頂けたら嬉しいです。

このアプリは無料でダウンロードできます。
一部の機能は有料ですが、無料の機能だけで充分に楽しめるようになっていますので、よかったらお試しください。

音で選ぶ厳選3銭湯@大阪

最後に、「1/fゆらぎ」が溢れかえっていると個人的に感じている大阪銭湯を3軒ご紹介します。

①極楽温泉(生野区)

私が勝手に呼んでいるだけですが、生野区の極楽温泉さんは「湯水のオーケストラ」の極みです。
水風呂にある大きな滝の音を主旋律に、バイブラバスのぶくぶく音やジェットバスが泳ぐ音などが引き立てます。そして入浴客が奏でる音がユニゾンして、まさにジャズ温楽!

レトロな浴室は、匠の技を感じずにはいられない異次元レベルの衛生度が保たれていて、美しいコンサートホールで演奏を聴いている気持ちになれます。

②天竜湯(生野区)

天竜湯さんの露天風呂はお母さんのお腹の中にいるかのような安らぎがあります。

お湯が湧き出る吐水口が奏でる音が羊水の音に似ているからかもしれません。
調べてみたら羊水の音はやはり「1/fゆらぎ」らしいです。

岩山の頂から湧き出したお湯が山の斜面を滑り降りながら素敵な音を奏でてくれるので、視覚的にも「1/fゆらぎ」をいっぱい感じられます。

③第一三福湯(都島区)

大きな注湯口がなく、設備が最小限なので音が少ない第一三福湯さん。

シンプルがゆえに、音のひとつひとつが魅力的な響き方をしていますし、水面の揺らめきやタイルの可愛さなどの視覚的な癒しもすぅーっと入ってきます。

ストーブの上で穏やかに沸いている薬缶の音みたいなジェットバスの音にノスタルジックな安らぎがあり、水風呂にある可愛いリスの吐水口から注がれる水の音と小さく合唱していて、浴室中央の大きな湯船で耳を傾けるのが好きです。

隣の男湯から時折聴こえる声や桶の音などがアクセントになるのも楽しいですよ。


löyly girl(ロウリュガール)
「湯快な毎日」がモットー。
銭湯で毎日温浴をするようになってから身体の様々な悩みが寛解し、銭湯を後世に残す重要性に気づく。温浴の素晴らしさを伝えていくために銭湯で働いています。ゆとなみ社(みやの湯・門真市)勤務。
https://twitter.com/loylyg
https://instagram.com/loyly_girl

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