”できない”壁を突破する | マーケターのデータ分析ステップ
こんにちは、Arteryex CMOの小野澤です。今回はマーケターに求められるデータ分析でもここは抑えておきましょう&ステップをご紹介して行きます。
データ分析って結構求められるものの、なかなか社内に知見がなかったりどう進めていくと良いのかって迷いますよね。
私も今まで散々苦労してきたのですが、今ではここだけは外しちゃだめだよね!という箇所がなんとなく理解できてきました。
そこで今回は私が日頃行っているステップをご紹介しながらこの記事を通じてデータ分析のさわりまでは皆さんができるようになっていただければと思います!
超重要!要件定義
さて、データ分析を成功・止まることなく進めるためには要件定義のフェーズがかなり重要となってきます。
何を分析したいのか
何を知りたいのか
を明確にしていきましょう。
データ分析の目標・ゴールを決める
一番最初にやるべきはこのデータ分析において何を達成したいのか具体的な目標・ゴールを設定すること。
例えば
アプリダウンロード数を10%増加させるための施策を考える
ユーザーエンゲージメントを上げるために重要と考えられるポイントを精査する
顧客単価を10%増加させる
など具体的な目標をがっちりと固めてから走り始めます。
仮説を立てる
目標やゴールが決まったらそれを達成するための仮説を立てて行きます。
アプリダウンロード数を増加させるためには、XXが足りない(今はYYとなっている)
ユーザーエンゲージメントを高めるためには、XXを充実させる必要がある。YYを行う前のステップで離脱している
顧客単価をアップさせるためには、課金アイテムでもXXを充実させる必要がある。顧客単価が高いユーザーはYYな傾向にある
など。これらのような形式で要素に対する仮説を出しまくります。で、この仮説をデータ分析で実証していくというのが基本的なデータ分析の概要。
分析軸を整理しておくといい
このタイミングで上記仮説と並行にどのような分析軸でデータを切り取っていくのかを整理しておくと、分析がスムーズに進みます。例えば、
ユーザー属性(年齢、性別、地域など)
デバイス情報(OS、機種など)
アプリ利用状況(ダウンロード日時、アクティブ日数、課金額など)
など、分析目的に合った分析軸を設定しておきましょう。
データを集める
要件定義が固まったら実際にデータを集まって行きます。例えば
アプリ分析ツール(Google Analytics、Firebase Analytics、Appsflyer,,,など)
サーバーログ
CRMツール
などからデータを撮って行きます。
まずはローデータを集めましょう
上記で書いた通り、データが格納されている場所から必要なデータを取得して行きます。
基本的にCSVなどで吐き出せるローデータを正しく欲しい項目に絞って取得していくことになると思います。
SQLとか重要よ〜
変な値を修正したり、空白のnullにするなどクレンジングを行う
で、続いて取得したデータをクレンジングや突合していきます。
収集したデータを分析しやすいように、欠損値や異常値を修正したり、フォーマットを統一したりする作業を行い、とりあえず1段階クリアですね!
統計情報を出す、ファクトを文章化する
そのままの勢いで後一歩進んでみましょう。
基本的な統計量(平均値、標準偏差、分布)などを算出し、データを言語化します。
ここで重要なのは自分の意見などを一切無視して、まずはファクト(データをそのまま表現)を文章化すること。
ファクトを抑えられずにこう思った!こうした方がいい!と先走ってしまうとそれってあなたの意見ですよね?となってしまいますよ。
ビジュアル化(今回はここをゴールにする)
で、ここからは収集したデータをグラフや表などを用いて視覚的に表現して行きます。
ちなみにこの視覚的に表現するにも、前項目のファクト文章化がかなり肝になります。言葉で説明できるようにビジュアル化していくことがおすすめです。
グラフなどを駆使してファクトをわかりやすく
よく使うのは
棒グラフ:カテゴリデータの比較。横軸にカテゴリを縦軸にそれぞれの値がきます
折れ線グラフ:時系列データなど推移を表現するのに使う。横軸に時間を縦軸に値を表す点を線で引きます
散布図:散布図は2つの変数の関係性を視覚的に表現するのに使う。
円グラフ:全体を構成する各要素の割合を表現するのに使う。
ヒストグラム:連続データの分布を表すのに使う。横軸にデータの範囲を等分し、各区間のデータ個数を棒グラフで表現する。
などですかね。他にもレーダーチャート、バブルチャート、箱ひげ図など、様々なグラフの種類がありますが、僕はあまり使いません。
この辺も後日記事にしようと思います。
→記事にしました
資料にまとめる(必要に応じて)
で、ここまでの話を1度資料に落とし込みましょう。
基本的な資料構成は
今回のスコープと次の動き(ここから分析開始するよー)
分析の目的やゴール、スケジュール
データ取得の前提(注意すべきところや期間、対象ユーザーなどのフィルターがあれば)
分析(数字出し、整理まで)の結果報告
次の分析方法・手順の確認
までできればいいでしょう!一番最初の要件定義の部分でどこまでの話をいつするか?を握れていると報告しやすいと思いますよ!
で、実はここからやっと分析開始
ここから先は基本的やりたいことによってステップが諸々異なると思います。
例えば以下のような分析をそれぞれの目的に合わせて進めていきましょう。
重回帰分析:複数の独立変数と従属変数間の関係を分析する(要するに複数の要因が1つの結果に対してどのように影響を与えているのか?を明らかにして行きます)
クロス分析:2つのカテゴリ変数間の関係を分析する(ユーザーの行動パターを深く掘り下げていくような時に使います)
クラスター分析:類似した顧客グループを見つける(ヘビーユーザー、ライトユーザー、ミドルユーザーなどに区分けできますね)
RFM分析:顧客の購買行動を明らかにする(購入時期、購入頻度、金額などに基づいて顧客を分類していく時に使えます)
などなど。この辺も今後記事書いて行きますね。
まとめ
ということで、これから分析を進める人は大まかに以下のステップを踏みましょう!
要件定義
数字取得
ビジュアル化
↓
本格的に分析スタート
本格的に分析スタートとはいえ、結構3番まででわかることも多いので場合によっては3で終えることも少なくはありません。
たとえばここは普段からBIツールなどを利用しつつ自動化して、いつでも分析できるようにしておくなんかもいいでしょう。
データ分析に関してはこれから記事数をバンバン増やしていくのでお楽しみに!
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