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お正月の「めでたさ」がわかる 3つの理由

新年明けましておめでとうございます。

昨年は多くのご参拝、心からの御崇敬をいただきましたこと、心より御礼を申し上げます。

年明けにかけて行われるカウントダウンや、親しい人と集まっての年越し…お正月は、ワイワイ過ごすイメージが強いのではないでしょうか。とはいえおうちでまったり寝正月も魅力的ですね😊

そしてお正月のイベントで欠かせないのが、年のはじめに一年の感謝を捧げて、新年の無事と平安を祈願する「初詣」。
この初詣は、一般的になったのは明治以降と比較的新しい慣習だったりします。

では、それ以前のお正月はどう過ごしていたのでしょうか・・・?🤔


◆歳神様を迎えるからのめでたさ


お正月の日に家々を訪れるといわれる“歳神様(としがみさま)”がかつての日本の正月を紐解くキーワードとなります。

歳神様というのは来訪神であり、祖霊神でもあり、穀物神でもあると複雑な性質を持っていますが、「新年に家々を訪れて繁栄をもたらす」という点で一致しているめでたい神様です。

大掃除の後に家を飾るお正月飾りも、歳神様をおもてなしするためのもの。
「門松」には歳神様を迎え入れる依代(よりしろ)の意味があり、「注連縄(しめなわ)」で聖域を作って、「鏡餅」でおもてなしをします。

また、歳神様を迎える為にかつての正月では正月棚を設け、家族と共に家の中に籠り身を清め、祭事の前に穢れを隔離する為に外部との接触を断つ「忌み籠り(いみごもり)」をして年が明けるのを待っていたといわれています。

現代でも大きな祭儀の前になると神職は斎戒(忌み籠り)をすることもありますが、昔は一般家庭でも行われていました。
当時の人達にとって新年の位置づけが非常に重要だったということが伺い知れます。


◆“誕生日”を迎えるからこそのめでたさ

そうして歳神様をもてなす準備をして新たな年の始まりをめでたく迎え、元旦にはみんな揃って1歳年を取っていました。現在も神社で使われている「数え年」はその名残です。

厄年は数え年で数えています!

みんなの誕生日でもあるこの日にご馳走を食べ、新しい着物を着てお祝いをしていたのです。だからこそお正月は、よりめでたいんですね🎍


◆年が改まる機会が、元旦に集約されたからのめでたさ

また、明治になり太陽暦が採用され、年の改まる機会は立春から元日に移りました。迎春や新春という言葉が新年を迎える意味を持つように、その名残として、年の初めの「めでたさ」が春を迎えるめでたさと重なって、より強調されるようになったことも深く関係しているようです。

立春とは1年を春夏秋冬で分けたうち春がはじまる日、そして旧暦ではお正月に該当するような重要な日でした。今でも中国をはじめアジアの国々では立春の日を「旧正月」として盛大に祝います🎵

このようにお正月は、時代の変遷の中で様々な要因が生活や文化と絡まり合い、現在の形がつくられてきました。

お正月は、気持ちも新たに清々しく一年をスタートして頂くための大切な節目。

年の初めは、この1年がより良い年になるよう、笑顔で「おめでとう」と声を掛け合いたいものですね♪


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