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スイーツ擬人化百合

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スイーツを擬人化した百合小話です。
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#百合小説

最中 × ダックワーズの擬人化百合

最中 × ダックワーズ

「先輩!」

 やった、こんなところで会えるなんて。今日はツイてる!
 慌てて前髪を整えて、うん、大丈夫!

 最中先輩は私の憧れのひと。
 パリッとして大人っぽくて、でも親しみやすくて。

「ダックワーズは今日もふわふわで可愛いね」
「! そ、そんなこと! ないです!」

 先輩の一言で私の心はジェットコースターなの、分かってるのかな?

 でも振り回されるのが、悔しい

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杏仁豆腐 × 胡麻団子の擬人化百合

杏仁豆腐 × 胡麻団子

「胡麻ちゃん、一緒に帰ろ!」
「ん、いいよ」

 胡麻ちゃんとワタシ、いつも一緒。
 タイプは正反対だけど、不思議と気が合うんだ。

「胡麻ちゃんって落ち着いてるけど、中身はけっこう熱いトコあるよねっ。そーゆーの、ワタシ好きだなぁ」

 内側に隠れてるその情熱。
 ワタシだけが知ってる秘密、にしておきたい気持ちと、皆にも知ってもらいたいっていう気持ちと。
 複雑な乙女心、

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パンナコッタ × ブラン・マンジェの擬人化百合

パンナコッタ × ブラン・マンジェ

「一番最初に目が合ったとき、すぐに分かったの。運命だって!」
「ただ見た目が似てるってだけでしょう」

 じゃれつくパンナコッタを手のひらで軽く押し退ける。

 色白で、スッキリした外見。「双子みたい」だとか、「見分けがつかない」とか言われる私達。

「そんなこと言ったら、ブラン・マンジェと杏仁豆腐ちゃんだってソックリじゃん?」
「……まぁ確かに、お姉ちゃんも

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ミルクティー × タピオカの擬人化百合

ミルクティー × タピオカ

「あなた最近、調子のってるって噂されているわよ」

 その声に振り向くと、ミルクティーが亜麻色の髪を指に巻きつけながら、こちらを見ていた。

「人気者はツライよねぇ。またモテ期きちゃったからなぁ~」

 私は溜息を飲み込んで、わざと軽い調子で答えた。
 自分の魅力は理解してる。
 黒髪に甘い丸顔、ムチムチな体も評判がいい。

 一方の彼女も、品があって優しく、皆に好か

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