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それでもやはり、意識せざるをえない(小野美由紀のマガジン)

作家小野美由紀によるエッセイマガジンです。タイトル通り "それでもやはり、意識せざるをえない” 物事について、月に5-10本程度配信します。日々のエッセイ、恋愛、性愛、家族、また… もっと読む
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2019年9月の記事一覧

人間関係に無責任でいられることの大切さ/霊感コンプレックス

人間関係に無責任でいられることの大切さ/霊感コンプレックス

人間関係に無責任でいられることの大切さ遠くに見える富士山は、火の中で燃える炭のように赤い。山全体の木が震える音が聞こえて、ずっとかけっぱなしのラジオの声がざらざらと乱れる。

少しの肌寒さを感じる。もう直ぐ夜が来る。作陶に夢中になっていると、時間の継ぎ目がなくなって、今自分が一日のうちのどこにいるのかわからなくなる。

山梨の増穂の陶芸工房に、長いこと通っている。今も来ている。大芸術家、池田満寿男

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別れ話に向かない時間帯/お父さんが欲しかった/『これが私の人生設計』

別れ話に向かない時間帯/お父さんが欲しかった/『これが私の人生設計』

8月某日

栄養士の小池雅美先生と「ピュア」の読書会をする。
最初は小説のお話だったが、だんだんと脇道にそれて、栄養学と対人関係についてのお話が聞けたので、とても面白かった。

「交渉と別れ話に一番向かない時間帯、っていつだと思う?

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"半農半X"は罠言葉/今週のおすすめしたいアレ/今週の「意識せざるを得ない」一冊

"半農半X"は罠言葉/今週のおすすめしたいアレ/今週の「意識せざるを得ない」一冊

※今週より、定期購読マガジンの体裁をリニューアルし、「今週のコラム」「半径5mの方々に密かにおすすめしたいもの・こと」、そして今週の「うーん」と唸らされた一冊、の紹介という構成でお届けしてまいります。

"半農半X"は罠言葉

夏休みには、移住した友人のSくんを訪ねて京都の山奥の街・京丹後市へ。

Sくんは東京出身で、様々な地域を転々とした後に、京丹後の自然と食に魅せられて数年前にこちらに移住した

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