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それでもやはり、意識せざるをえない(小野美由紀のマガジン)

作家小野美由紀によるエッセイマガジンです。タイトル通り "それでもやはり、意識せざるをえない” 物事について、月に5-10本程度配信します。日々のエッセイ、恋愛、性愛、家族、また… もっと読む
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2018年10月の記事一覧

「ウチで通用する」の危険

「ウチで通用する」の危険

10月某日

三井のリハウスさんのオウンドメディア「リライフモード」にて、「メゾン刻の湯」のスピンオフ小説を書く。
「家族と家がテーマの小説」というご依頼だった。
性描写を気合い入れて書きたく、しかしセックスにおける男の気持ちがわからないので恋人に

「ねぇ、射精した後にゴムつけっぱなしにしてるのってどんな感じ?!精子乾いてぱりぱりする?冬だったら冷たい?ねぇねぇ」

などと執拗に聞きまくり、嫌が

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不整脈より父性愛

不整脈より父性愛

10月某日

ここのところ、体調をくずしたり落ち込むことが多くて、気分を変えようと山梨の増穂にある陶芸工房へ。
数年前から年に2、3回通っている。縄文時代からある原生林のど真ん中、神社の参道の中腹にあるこの工房は、なんて言うか特別な雰囲気に包まれていて、そこにいるだけで細胞から元気になってゆく感じがあるのだ(詳しくはこの記事参照)。実際、ここの窯じゃないと焼けない焼き物が多くて、(なんせ、薪炊きの

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できればへし折らずに生きたい

できればへし折らずに生きたい

エブリデイエブリカム。と言う不思議。毎日毎朝おんなじのとこに手のひらのシワがあり、昨日と良く似た形の細胞の塊がベッドの上におる。不思議。君らどうして同じところで固まってるの。生物としての厳然性は。ああ。たまには別々のところに散らばってみたいと思わんか。なぜ一箇所に。たまにはちょっと、朝でないものがやってきてもおかしくないのに、頼んでもいないのに毎日まいにち毎日朝が来るという不思議。
1日は私が寝て

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マジに籍と子供にキョーミないから結婚しないだけ

マジに籍と子供にキョーミないから結婚しないだけ

9月某日

山口揚平氏に呼び出されて代々木上原のファイヤキングカフェへ。
googleで働いている女の人と3人で楽しくディナーする。
会話がふと途切れた時、揚平が
「君はそろそろ結婚しないの?」と言ってきたので

「あのさあ、なんで30代以上の男の人って、女の人と会話が詰まるとなんの脈絡もないのに取ってつけたように結婚の話に持ってくの?そういうの、ダサいよ!」

と言ったら、目を白黒させた後にしょ

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