ビジネスの結合具合を示す?”商標共起マトリックス”をエクセルで作成してみた。
先日に引き続き、商標の情報をエクセルでマップ化する試み。
以下書籍の第6節に掲載されている「商標共起マトリックス」を、無料DBからデータ抽出+エクセルで作成してみました。
「第6節 商標情報を活用した中国IT企業の動向俯瞰の試みと新結合に関する考察」
1. 要旨
2. はじめに・背景
3. 商標情報活用事例1:ニース分類の活用(Baidu社、Alibaba社、Tencent社)
4. 商標情報活用事例2:出願国情報の活用(Didi社)
5. 商標情報活用事例3:共起情報の活用(商標共起マトリックス)
5.1 新規ビジネス発想支援
5.2 イノベーション論の観点からみた商標共起マトリックス
6. まとめ
例えば 、商願2019-66555「UBER」については 9,12,39,42類 が指定されて出願されており、この場合は、商標共起マトリックスにおける「9×12」「9×39」「9×42」「12×39」「12×42」「39×42」のセルにそれぞれ1件としてカウントされます。
商願2019-66555「UBER」で指定されている区分
9類:科学用、電気制御用などの機械器具
12類:乗物その他移動用の装置
39類:輸送、旅行の手配
42類:コンピューター、ソフトウェアの開発
今回の検索母集団は以下のとおりです。(なんとなく思いついた企業)
母集団:計251件、検索日:2020.4.12, Jplatpat
Spiber株式会社:31件
株式会社Preferred Networks:44件
アマゾン?:88件(2018年出願のみ)
バイトダンス?:88件
以下が、母集団251件で作成した商標共起マトリックス。
上記出願人による商標なので当たり前ですが、食品関係の区分はほとんど出願が無いですね。
母集団が少ないのでこれだけでは特に面白みが無いですが、これを出願人を絞らずに数千件、数万件くらいで作成できれば、世の中のビジネスの結合具合を俯瞰することが出来そうです。過去との比較も面白そう。
そして、全然出願されていない組み合わせを眺めていけば、まだ誰も手掛けていない(というか、まだ誰も商標出願していない)分野にて、
新結合による新たな価値の創出(=イノベーション)を狙うことが出来るかもしれません。
(データ抽出&処理についてメモ)
・JPlatPatの検索結果をCSV出力(上限100件)。TMVIewでも1度に100件までCSV出力可能なようだが、うまく出力されず。
・区分情報がカンマ区切りで一つのセルに出力されるので、あとはCOUNTIFS関数を用いつつ45×45のマトリックスを作成する。(ピボットテーブルでも出来るかもしれないが使いこなせず)
・JPlatPatは検索結果が101件以上になるとCSV出力が出来ない。この場合、出願年や区分で絞ってヒット件数を減らす必要がある。検索結果を絞らなくても、100件ずつ複数回に分けてCSV出力できるようになると嬉しい。(TMViewは未確認)
・KH Coderはうまくインストール出来ずひとまず断念...。
以上
Uchida
記事をご覧いただき有難うございました!