The Last Black Man in San Francisco
こんばんは, 今日は本当に有意義な1日を過ごすことができましたが, その代償として机上の学びに時間を割くことができませんでした。もう少し時間をマネジメントする様に頑張ります。
今日は昨日見た映画の感想と映像について感じたことを書こうと思います。
1. The Last Black Man in San Francisco
私は現在友人と吉祥寺と三鷹の間にシェアハウスをしているのですが, 昨日たまたま時間があったので, 「久しぶりに映画を観にいこう」と決めました。約半年ぶりの映画館ということもあり, 心がウキウキになって吉祥寺に足を運びましたが, いつもの吉祥寺オデヲンはなんと「鬼滅の刃」一色状態に。なんとなくその雰囲気の中で映画を見ることが嫌だったので, 初めてパルコの地下2FにあるUPLINKという劇場に行きました。
第2選択肢として, 多少の妥協感は否めないまま劇場に足を運びましたが, ついた瞬間,
「あっ, 正解な場所にきた」
と, 一瞬で虜になりました。メジャーな映画は揃えていないものの, 今まで見たいと思っていた mid 90's などといったニッチな作品?が多く取り揃えられていて, 私の心をくすぐる様な楽しい空間作りに魅了されました。またロンドンで訪れた映画の博物館に雰囲気が似ているのも非常に好感を持てました。
その中で一際引きつけられのが The Last Black Man in San Francisco でした。2019年に公開の映画で, Joe Talbot監督という29歳という若き新星により作られた作品です。この映画は2019年の Sundance Film Festival で Best Film賞を受賞されるなど, 注目の作品となっているそうです。
Director Joe Talbot(Left), Actor Jimmie Fails(Right)
内容は主にサンフランシスコという都市の開発とジェントリフィケーションに注目した作品で, 奥深い意図が感じられる作品でした。
主人公のジミー・フェイルズは祖父が建築したと言われるサンフランシスコの家に再び住むことを夢見た少年であり, 住人に丁重に扱われない家を無断で修復などを行なっていました。
そんな最中, 住人の親が亡くなったのをきっかけに遺産相続の喧嘩を起こし, その結果住居人は家を出ていくことになります。運良く家が会いたフェイルズは, 友人のアレンと共にその家に住むことになる, という所から物語が展開されていきます。続きは映画を見てみてください。
2. About Color
この映画を通じて私が特に魅せられた一つの特徴に, その色づかいと撮影方法があります。
A Scene from The Last Black Man in San Francisco (2019)
A Scene from The Last Black Man in San Francisco (2019)
A Scene from The Last Black Man in San Francisco (2019)
色使いには少しフィルム感を想起させる様なOrange-Yellowが全体的に見え, 主人公の赤色の服が目立つ様な構図が度々見られました。また, 撮影技法からも少しフィルムで撮影した様な雰囲気を感じることもできます。近代的な映像ではなく, 少し時代が昔の様に感じさせる様な色づかいが特徴的な映画でした。それは, 色使いや撮影方法以外にも, その彼らの衣装やロケーションから感じ取れるものもあるのでしょう。
A Scene from The Last Black Man in San Francisco (2019)
この映画を見ていて, 私はふとStephen Shore のこの写真を思い出しました。
A Photograph by Stephen Shore
この様に, 色を通じてノスタルジーを感じさせる方法があるのだということに改めて感銘を受けたと同時に, この作品が持つテーマの表現の美しさに心を打たれました。ラスト20分で思わず私は涙をこぼしました。ぜひ皆さんも映画館へ出向いてみてみることをお勧めします。
3. Film and Myself
今回の映画を見ているときにふと感じたのは, 作品に対する視点が昔と変わっているということでした。中高の時は, 映画を純粋に「一つの映画」として楽しんでいました。
大学に入学してからは, 「カルチュアルスタディーズ」という授業の影響もあり, 時代背景などのプロットに注目して映画を観る様になりました。
そして映像を作ったり写真を撮ったりしている今, 私は「構図や色に」注目して映画を見ているのに気がつきました。この変遷を見ると, 何か新しいものを受け取る代償として失っているものも沢山あるのだろうという感じです。
昔は純粋に楽しむことができた映画も, 今では構図や色味を見て「好き嫌い」がはっきりする様になっています。それは映画の構成の一つでしかないのに, その部分に目が向けられた結果, 作品を楽しむベクトルが変わっているのです。
批評「Critique」の感覚なのでしょうか, 友達と映画に行った時に見ている部分が違うということは, 少し会話に齟齬が生じる部分などが増え, 自然と「自分の見方つまらなくない?」と思ってしまう部分もあるのです。
映画というものは, 楽しみ方が無限とあるのでしょうが, 私は映像作品の楽しみ方を覚え, 映画としての楽しみ方から少し離れつつあるのかもしれません。何が違うのかはうまく言語化できませんが, それでも自分の中には何か違和感があるのでしょう。
4. Wrap Up
今日の文章は口の呂律が回らない様な変な文章だったと思いますが, これが今の私の頭から出た言葉なので, その状態をそのまま共有させていただきます。
一言でまとめると,
UPLINK行って映画見てみてください!
では, また明日。
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