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縁起でもない!と遠ざける方が「縁起でもない」のでは?
自分の人生のGOALを考えない方が、縁起でもない時代
日本の歴史上はじめて「超高齢」の親を持ったのは、私を含めた60歳前後の世代でしょう。
「超高齢化社会」とちょくちょく耳にするものの、実際に超高齢者となった親と向き合った第一世代。
私は2年前、90歳の母を見送りましたが、ありがたいことに還暦の60歳まで母が生きていたわけです。
若いころ「お母さん」という存在が自分が還暦、60歳まで生きているとは想像していませんでした。
なぜなら、日本人の平均寿命は1995年は男性76歳、女性82歳(厚生労働省調べ)。
その頃、90歳は平均寿命をかなり超えた超高齢。
長生きはして欲しいけど、若い頃は母が90歳まで生きていてくれると現実的には考えられなかったのだと思います。
そして、2022年は男性81歳、女性87歳と飛躍的に長寿国になりました。
私と同世代で、今も親御さんがご健在という方がたくさんいて、羨ましくも思う一方、大変な思いをしている友人、知人も多数います。
お金のこと、住まいのこと、家族関係、理由はいろいろ……。
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現在、超高齢となっている世代は、若い頃は「終活」なんて言葉もなかったし、老後の最期のことを考えるなんて「縁起でもない」と忌み嫌って遠ざけていた世代です。
だから、仕方ない…ではあまりに残念すぎる晩年を過ごしている超高齢者が多くいる現実を目の当たりにしています。
あんなに素敵だった、理知的だったおじさま、おばさまが、老乱状態(涙)。
大切なはずの親、大切なはずの子どもとの関係が壊れてしまっている悲しい話を多々聞きます。
もし、現在の超高齢者が少しでも、より良い晩年を考えて何か行動していたら、つまり「終活」をしていたら……、親子関係が『壊れるほど』にならなかったんじゃないか? そう思わずにはいられないのです。
人生の最期の最期がどうなるかは神のみぞ知るではあるけれど、少しは違っていたんじゃないか…と。
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人生はより良い未来を想像し、「就活」「婚活」と行動に起こすのに、「終活」をやらないのは、なぜなのか。
死の話はタブー、縁起でもないという価値観が根深くあるからでしょう。
今は科学の発達した21世紀。
医学が発達していなかった昔は原因も分からず旅立つ人が多かったわけですから、死というものは不可解で恐ろしい現象に思えたでしょう。
口にすべからず…は理解できます。
現代は不慮の事故で命を落とすこともありますが、多くの死因はだいたい分かるようになりました。
「死」の話題を軽々しくするべきではないと思いますが、単に昔からの風習で、タブー視する時代ではないと思います。
それよりも最期をしっかりと考えて、それなりの心構えや準備をしておく(終活)は、与えられた「生」を大切にしていることになります。
一人では旅立てません。自分で棺には入れません。
必ずや誰かの手を借りる必要があります。
晩年の話は遠ざける必要はなく、むしろ自分にとっても、まわりにとっても大切な話に思うのです。
最近のシニアの合言葉は「まわりに迷惑をかけたくない」。
でも、そう考えるだけじゃなくて、やっぱり終活すべし!とたくさんの超高齢者が今、身を呈して教えてくれているのではないでしょうか?
そして、私がどんな終活をやっているかはまた追々……。
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