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組織崩壊と資金調達を支えたカルチャースライドを、もう公開しちゃおうと思う

僕自身、オンリーストーリーという、とあるベンチャー企業を経営しているのですが、資金調達も終わり少し時間ができたので、8か月ぶりに記事を書いてみようかなと思います。

それでですね、最近過ごしていると『資金調達して、クローズアップ現代で特集されて、ノリノリですね』とか『社員もほとんど辞めていなくてエンゲージ高いですね』とか、順調そうみたいなことを、ありがたいことに言って頂くことが結構多いんですね。

ただあえて、今日だけ一つ言わせて下さい。

ベンチャーに順調なんて、
永遠にないんですよ~~~~!!


と。 せやろがいおじさん風に。


もうですね、お恥ずかしながらこんな状態です。

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上は優雅風ですが、足元はバッタバタです。笑

実際成長する中で、

よく言われる、30人や50人の壁、事業部間の壁、新卒組と中途組の壁、雇う側と雇われる側の壁、

等々の組織破壊が襲いまくってきて。

ある時は、メンバーが1か月以上失踪して探偵事務所に見積もり依頼したり、、苦労自慢したい訳ではないですが、他にもまあ色々あるわけです。笑


ただですね、そうもがきながらも、今なんとか課題解決が進み、成長できている中で、これだけはやっておいてよかったなと思うことを1つだけあげろというなら

それは、『カルチャースライドの作成と運用です。

これやってなかったら、資金調達や事業成長もなかったし、組織崩壊も3回くらいしていた自信があります。笑


とはいえ、いやいやカルチャースライドってなんですのん!とツッコミくらいそうなので、この記事では実物を一部見せながら解説しようかなと思います。

カルチャースライドってなんですのん

カルチャースライドとは、

1目指す会社像
2目指す世界観
3僕たちの考える理想の働き方

とかをまとめたスライドです。

つくる過程で言語化、可視化し、それを既存メンバーや新メンバーにしっかりと共有することで、段々と組織が良くなっていきました。

まあとはいえ実物見るのが早いと思うので、早速スライド共有しながら、解説を書いていきます。

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最初はこんな感じで、題名と共に、目指す理想の会社像という言葉から書き始めています。ここでは、僕たちが目指す会社が『強くて、良い会社、つよいい会社だよ』ということを伝えています。

そのうえで、もう専用のロゴイラストをつくってしまい、それをスライドに入れ込んでみました。

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とはいえ、つよいい会社という言葉は意味不明すぎるので、ここではつよいいという言葉を、

1象限性
2羅針盤性
3壁の排除性

という3方向の角度から説明しています。

つよわるいと、よわいいは違うよとか↓

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強さに振れすぎていたら、皆でバーベキューいこーぜーとか↓

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営業と開発で壁できていたら、俺らの共通敵って実は同じだよねーとか↓

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さて、そのうえでとはいえ実際にそもそもその『強さや良さって何?』とか、『なんでそれが必要なの?』とかがでてくるので、その辺のスライドが次に来たりしています。


*この辺はスライド載せにくく削ってるので、ほしい方は連絡ください。


例えば『良さ』とかって、もう本来定義できないじゃないですか。もう『人は何のために生きているのか』並みに難しい問いで。

でもそんな中で『自分たちの場合で、定義しようとすること』が大事で。

例えば僕らだったら、『応援密度』という言葉を用いて、それの計算式として、応援者数×応援度合だよみたいな定義をしたりしています。

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ちなみにこんなスライドをつくると『じゃあ応援密度ってどうやって具体的に計測するんですか?』みたいなクリティカル風な質問も飛び出してきたりするので、そんな時の想定問答集みたいなのも、段々できてきたりします。


ブラックでもホワイトでもなくレインボー

この会社像のカルチャースライドの次には、『作り出したい世界観』についてのスライドをつくっているのですが、ここのスライドは載せにくいのと長くなるので省略します。ほしい方は連絡ください。


そのうえで次では、理念内の循環構造や立ち位置について説明したりしています。理念の中の言葉同士って、上下関係なんだっけ、並列なんだっけとかそういったことを説明したりしています。

例えば、意外とビジョンとミッションの立ち位置性、関係性とかって定義、認識されてなかったりするよなーとかですね。

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さてさて、とはいえですよ。やっぱり働く人からしたら、実際気になるのは、自分がどんな働き方するのかとかですよねと。

なので働く上での考え方や指針等をこの辺のスライドでは説明しています。

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そもそも『働く時間が嫌な時間』という前提条件の時にしか、『ブラックが悪くてホワイトが良い』って成り立たないよねとか↓
*働く時間が良い時間だったら、ブラックが良くてホワイトが悪いとなっている可能性あるよねと。

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ここでは、踏み絵要素、すなわちあえて賛否が分かれる表現や主張をしています。

これらは、アメリカのRJP理論
(Realistic Job Previewの略。現実的な仕事情報を事前に開示することの意味)の考えに近く、あえてネガティブな情報も伝えることで

入社最適でなく、入社後のお互いのハピネス最適

になると考えているからだったりしています。

*ちなみに労務もちゃんと頑張ってます。

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ワークかライフかは横軸でしかなくて、良い時間か悪い時間かの縦軸の方が大事なのでは?とか↓
*ちなみにこれを盾に、経営者側が労務から逃げるのは違いますが。

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ホワイトかブラックかって、色に彩りがないなーと思っていて、僕たちが目

指すのは彩りがある状態なので。

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じゃあ1人1人が輝いている、レインボーカンパニーつくろうぜ!というエモさ全開な表現をしたりしています↓

ちなみにレインボーには『輝く色はあなた色で良いですよ』という多様性の尊重の意味も込めてます。

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後はうちが大切にしているクレドや、多様性とクレドとの関係性の図式とかを入れたりしています。

『多様性の罠』みたいなのあるなと思っていて、統一性にも多様性にもメリデメがあるので、それらがどういう位置づけなのかとかを図にしています。

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カルチャースライドの運用について

以上、カルチャースライドの一部を初めて一般公開してみました。

*補足として、これはあくまでうちの会社の場合の話なので、この価値観や考え方を押し付けたいわけではありません。


ちなみにつくる上でのコツとして、大事だなと思うのは、

綺麗なものをつくるより、
伝わるものをつくること

で。

例えば最初のころは、MECEを重視しすぎて綺麗につくっていったら、評論家ぽくなって絶賛運用でしくじったので、自戒も込めて共有です。笑

*もはや時にベンチャーにおいてMECEだと認識したうえでの被りは、MECEじゃなくて『意思だったりするよなと思ったりしている今日この頃です。


そのうえで、伝えたいこととして、何より大事なのは、つくった後の運用だということで。


例えば運用の1例として、僕たちはこのスライドを僕が実際にプレゼンした内容を録画して動画にしています。

そしてそれを求職者に事前に見てきてもらっています。これにより、

1文化という目に見えにくいが大切なものが、初見の相手に伝わりやすくなり、志望度が上がる

2それを代表が毎回伝えるのでなく、人事等他のメンバーでも再現性もって伝えられるようになる

3事前に動画見てきてるかがある意味『志望度』的なものを図る要素になる

4こちらの説明する時間を省き、面談時間の大幅な削減になる

5考えが違かったら面談に進まなかったり、
時に踏み絵になる

等、色々な効果がありました。

 

ちなみにプレゼンするときに重視しているのは、想定される採用ペルソナに合わせた例えを使って説明することで。

というのも、理念の話とかって、どうしても抽象的になったり、自分事に落としにくかったりするので。


*余談ですが、個人的に使いがちな5大例え話は

1部活
2恋愛
3漫画
4受験
5ポケモンやドラクエ等ゲーム

だったりしています。笑

*重ね余談ですが、録画する系ツールなら、loomがダントツでおすすめ。
https://hashikake.jp/articles/how-to-loom-ep01


ちなみに今回資金調達する中で、こういった内容を投資家の方に話したりした時もあるのですが、ある投資先ではこの理念部分が大きなひと押しになりました。

意思決定の際に、理念の親和性が大きかったと言って頂けたときは、すごく嬉しかったです。

参考記事↓
投資したエン・ジャパン越智会長に投資を受けた側の社長が取材してみた!
https://onlystory.co.jp/.../training_and_staffing/60th/2940


結局仲間集められるのか、定着させられるのかとかを説明するときにも、
こういうものをつくっていると1つの説明要素になったりします。

何より、何のために自分が事業活動しているのかがあることは、辛い時の自分の支えになりました。←ここ意外とでかい

*勘違いしないでほしいですが、ほかにゴリゴリロジカルな事業スライドあった上でです。


カルチャースライドプレゼントします

最後に1つ伝えたいのは、今回の記事では理念側の話をメインでしていますが、理念がいくらあっても、事業や数値、具体でそれを証明できないとだめだと思っていて。

それらは論語と算盤のように、お父さんとお母さんのように、どちらもなくてはならないものだと思ってます。


さてさて、この記事もまもなく終わりなのですが、ここでちょっと本音も言うと。 今回のような賛否分かれそうなスライドを、noteで公表するのは豆腐メンタルの僕にとっては意外と怖かったりして。


なので意見違う人は共感できなくても尊重してもらえたり、逆に意見合う人はシェア等してもらえたら、また開示しようと思えるので嬉しいです^^


ただとはいえ、シェアおねだりだけも微妙だなと思うのと、実際にスライド見せた方から『カルチャースライド全スライドとプレゼン動画ほしい』、『自社でやり方参考にしたい』という声もそこそこ頂けたりしたので、

この記事を、1言コメント付きでSNSシェア頂いた方には
・弊社のカルチャースライドの全スライド
・カルチャースライドの僕のプレゼン動画
のデータを『無償で』お渡ししようと思います。

*個人的には動画の方がおすすめ。
*シェア頂いた方は下記まで『スライドほしい』と気軽にメッセ下さい




最後に、日々の経営の中で文化について個人的に感じたことの一部をいくつかを言葉として残して、記事を終わらせます。

・文化は1夜にしてならず。また年月をかけたとしても、永遠と完成することはなく、畑のように耕し続けるもの。

・文化はトップダウンで始まるが、ボトムアップで広がり浸透するもの。

・今の文化にフィットする人だけではだめで。これからつくりたい会社の文化にフィットする0.5歩先の人も入れなければならない。その比率が5歩先だとカルチャーブレイクするし、0歩先だと、ぬるま湯になる。

・結局は文化を破壊するセンターピンを見極めて、そこに施策をどれだけ積み重ねられるかが大事。ただしセンターピンに対しての施策のインパクトは、ボーリング玉の大きさかと思いきや、実際はビー玉くらいの大きさ。
ビー玉レベルの施策を、センターピンに絞ってたくさんぶち当てまくるのが大事。

ありがとうございました!!


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