03:10年間

※登場人物は全て仮名です。また一部詳細を変えています。

エミちゃんと出会って2ヶ月後、エミちゃんから遊びに誘われた。

行ってみると、自分の知らない人が4~5人程度いた。

エミちゃん以外全員男性だった。

何人かいるんだけど…という話は前以て聞いていたけど、エミちゃん以外全員男性だとは思わなかったので、男の下心か何なのか、少しがっかりしたのを覚えている。

その日いた男性陣とは恐らく最低限の自己紹介はしただろうが、誰一人覚えてない。

それ以来会ってないのか、どこかで会ったのか、或いは今も付き合いが続いてるのか、それすらわからない。

今でこそ、相手が男であれ女であれ、一度の自己紹介でその人の名前と人柄くらいはだいたい覚え、二度目からは砕けた感じ(馴れ馴れしいとも言う)で接するので、周りからも"誰とでも仲良くなっちゃう人"という印象を持たれてる節があるが、当時はそうではなかった様子。

遊びに誘われたのは、それ1回きり。

あとは、当時仲間たちのたまり場だった店で偶然会った、誰かが主催した飲み会で会った、そんな程度。

常に男と一緒にいたし、こっちとしても"顔見知り"程度に感じていた。

そんな状態が実に10年間も続いていた。

ガラケーがスマホに変わり、メールがLINEに変わった折り、どちらからかはわからないがバースデイメッセージを送り合う様になった。

今残ってるエミちゃんとのLINEの一番古い履歴は2015年だが、その頃にはもうやっていた。

しかし、変わった点と言えば、年に1度送り合う、それだけだった。

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