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世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方

 最近、子どもたちが将来のことについて話をするようになってきました。科学者になりたい子ども、プロ野球選手になりたい子どもなど、夢や希望に満ち溢れています。そんな中でも、特に「やりたいこと」がない子どもたちもいます。そんな子どもたちはどのように「やりたいこと」を見つけるのでしょうか。ということで今回は、“世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方”という本をもとに、子どもの「やりたいこと」を見つける方法について、紹介していきたいと思います。

結論「やりたいこと」の見つけ方

 結論から申し上げますと、「やりたいこと」は、「好き」と「得意」が重なる部分にあります。「好き」とは、時間を忘れて夢中になれることで、「得意」とは、他の人にとっては大変でも、自分にとっては簡単にできてしまうことです。この二つが重なる部分に、「やりたいこと」は見つかると筆者は言います。しかし、「好き」と「得意」をどのように見つけることができるのでしょうか。

「好き」なことの見つけ方

 簡単に「好き」なことを見つける方法が二つあります。一つ目は、次のような質問をすることです。「今、お金を払ってでも勉強したいことはありますか。」このような質問をすることで、子どもの興味のある分野やカテゴリーがわかります。
 二つ目は、本屋さんに行ってみることです。たくさんある本屋さんの中でも、子どもが立ち止まってみるところに「好き」は隠れています。是非お時間ある時に本屋さんに連れて行ってあげてください。子どもたちは本が大好きです。

「得意」の見つけ方

 子どもの「得意」の見つけ方は、意外な方法で知ることができます。それは、「誰かにイラッとしたタイミングはいつ?」と質問をすることです。なぜかというと、自分が無意識にできるくらい簡単にできてしまうことを他人ができないと、イラッとしてしまうからです。つまり、イラッとしたタイミングから、「得意」を見つけることができます。この知識は子どもと対話する上で、本当に使えるんですよ。「先生、◯◯君がルールを守れなくてイライラしています。」なんて言ってきた時には、「やっぱり君はルールをきちんと理解して、実行することが得意なんだね。」と返すことができます。すると子どもは、優しく友達にルールを教えてあげるようになるんですよ。子どもがイライラしている時は、子どもの得意を見つけるチャンスです!是非、そのように声かけをしてあげてください。

 「やりたいこと」を仕事にするためには

 「好き」と「得意」を見つけることで「やりたいこと」が見つかります。しかし、「やりたいこと」が仕事につながるかは、別の問題です。それは、「やりたいこと」が人の役に立つか分からないからです。人の役に立たなければ、お金をもらうことはできません。逆に、「好き」と「得意」が「役に立つ」ことであれば、人がお金を払ってくれます。子どもが将来本格的に仕事に悩み出した時には、「好き」と「得意」と「役に立つ」ことの三つを視点に対話をすると、きっと何か道が拓けるのではないかと思います。

 今回は、「やりたいこと」についてお話をしました。いかがだったでしょうか。個人的には、子どもがイラッとしたことから「得意」を見つけることを、今日から実践していただければと思っています。今週も素敵な子どもたちに囲まれて大変幸せでした。最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

参考文献
八木仁平、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」、2020


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