自己認識の重要性:アンコンシャス・バイアスとの向き合い方
フランス人の友達から学んだこと
以前オーストラリアで出会ったフランス人の友達から「元気〜?」と最近連絡がありました。彼女はブロンドヘアが印象的で、学校へ行く前の朝6時から海でサーフィンをするような活発で明るい女の子。私は学生時代、留学のため1年間オーストラリアにいたのですが、その時に一番仲の良かった友人であり最も影響を受けた人の1人です。
私が、そんな彼女と同じ語学学校に通い始めた頃のこと。講義形式の授業中に突然彼女が手をあげて先生に質問しました。
「unfairってどういう意味?」
(もちろん英語でです。)
正直わたしは
「え?そんなこと聞くの?」
と思ってしまいました。
なぜなら、アンフェアって割と基本的な単語だと思ったからです。
でも、その質問に対して
先生は快く
「それは不公平っていう意味ですよ」
と答えていました。
その後も、彼女はわからないことがあればすぐに質問していました。
一方で、私は何か気になっても質問するのを躊躇うことがしばしば^^;
積極的な彼女を見ながら、『彼女と私の違いはなんだろう?』といつも考えていました。
そんな時に、気づいたんです。
人の目を気にしすぎている自分に。
「分からないのは自分だけなんじゃないか?」
「そんなこともわからないの?と思われたくない...」
「この程度のことは質問するべきではない」
などなど、そんなことを無意識に思っていたんです。
突然ですが、
“アンコンシャス・バイアス”
(無意識バイアス)
という言葉を聞いたことはありますか?
アンコンシャス・バイアスは、無意識の状態で生じる思考や判断の歪みや偏りを指します。つまり、私たちが自覚していない間に、特定の信念やステレオタイプに基づいて情報を解釈し、判断を下してしまう傾向があります。
このバイアスは、人々が持つ固定観念や社会的なプログラミング、個人の経験や文化的背景などから形成されます。
例えば、
・上司の意見は正しい
・学歴が高い人はみんな優秀だ
・ゆとり世代は根性がない
・O型はおおざっぱな性格だ
・私はリーダーには向かない
・ハーフの人なら英語が話せるはず
など。
これらは全て事実ではなく「思い込み」と呼ばれるものです。
アンコンシャス・バイアスは、さまざまな形で私たちの思考や行動に影響を与えます。それによって、公正な判断や意思決定が妨げられる場合があります。また、他人や異なる意見に対して偏見を持ったり、ステレオタイプに基づいた判断を下したりすることもあります。
アンコンシャス・バイアスに対処するためには、自己認識と教育が重要です。自己認識を深めることで、自分自身がどのようなバイアスに影響を受けやすいのかを理解し、客観的な判断を下す努力をすることが重要です。また、教育や情報の受け手としても、自身のバイアスを認識し、多様な視点や意見に対して開かれた姿勢を持つことが求められます。
さまざまなアンコンシャス・バイアスが存在するため、それぞれのバイアスについて具体的に理解することも重要です。代表的なアンコンシャス・バイアスには、「先入観バイアス」「同一性バイアス」「ステレオタイプバイアス」「肯定バイアス」などがあります。
アンコンシャス・バイアスを理解し、それに対処することは、より公正で包括的な社会を築くために重要な一歩です。自己啓発や教育の過程で、自身のバイアスに対する意識を高めることで、より公平な判断や意思決定を下すことができるようになります。
以下に、いくつかの代表的なアンコンシャス・バイアスについて簡単に説明します。
先入観バイアス(Confirmation Bias)
情報を収集・評価する際に、自分自身の既存の信念や意見を裏付ける情報を優先的に選び、他の情報を無視しやすくなるバイアスです。
同一性バイアス(Ingroup Bias)
自身が所属するグループや同じ属性を持つ人々に肯定的な評価や好意的な態度を持ちがちなバイアスです。他のグループや異なる属性の人々に対しては、批判的な態度を取りやすくなります。
ステレオタイプバイアス(Stereotyping Bias)
特定のグループやカテゴリーに対して、一般化された固定観念やステレオタイプに基づいた評価や判断を下しやすくなるバイアスです。個々の特徴や個別の事例を無視し、グループの特徴だけで評価する傾向があります。
肯定バイアス(Positive Bias)
自身や自身に近しい人や物事に対して肯定的な評価や重要視をする傾向があるバイアスです。一方で、否定的な情報や批判的な意見を過小評価したり無視したりすることがあります。
これらのバイアスは、私たちが日常的に直面する判断や意思決定に影響を与えます。自己啓発や教育を通じて、これらのバイアスについて学び、意識的な努力を行うことが重要です。客観的な情報の収集や異なる視点の理解、自己反省などが、アンコンシャス・バイアスに対処するための具体的な手段となります。
アンコンシャス・バイアスに関する理解は、個人の成長や人間関係の向上、そして包括的で公正な社会の形成につながる重要な要素です。
話を戻すと、、、
人の目を気にしすぎていた自分
私は人の目を気にしすぎていたんだと気づいてからは気が楽になり、分からないことがあったら躊躇せずに質問できるようになりました。分からないことを素直に聞けるっていいことですよね!分からないまま放置してしまって結果的に損することも...
実は、自分が思っているほど他人は自分のことを気にしてないので思い切って聞いてみることが大切ですね!
もし、以前の私と同じような方がいたらその方の小さな一歩を踏み出すキッカケになれば幸いです^^
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