妊娠9ヵ月、初めての入院 in ニューヨーク

1日目 - 金曜日の夜 - 2020/02/28

あとひと月で臨月というところにきて、休まねば休まねばと思いつつ部屋の掃除と整理を張り切ってしまった金曜日の夜。出血してしまった。動揺しまくって涙は出てくるし頭の中は「どうしようどうしよう」以外、生きた心地がせず、真っ白。夫がいつも通っている病院に電話したら、近くの病院に行けとのことで、歩いて5分ほどの病院へ。時間は21時半頃。準備している間、歩いている間ずっと、「子よ、ごめんねごめんね」と謝ると同時に、「どうかちょっとでも動いて…!」と切に願っていた(とりあえず動いてくれたら安心出来る気がした)。
先週末たくさん歩いて、でも楽しかったから、今週末も出掛けようと言っていたので、少しは身体労ってというお腹の中からのSOSだったのかもしれない。


病院到着

診察室には夫は入れず、本当に不安だったのだけど、簡単な質問には答えられたし、専門用語が必要なときは通訳サービスを利用してくれたので助かった。さすが移民の都市、どこの病院でも電話で通訳さんに繋いでくれるので、とてもありがたい。

でも夫がいないとすっごい不安だったから、診察室に彼が入って来た時は安心して号泣してしまった。途中メッセージしたかったのだけど、バッグに手が届かず何も報告出来なかったので…。


なぜ入院することになったのか

子は問題なく元気とのことだったけど、早産の可能性があるとのことで、入院することになった。このとき単語が聞き取れなかったのだけど、あとで確認したら、子宮頸管が短くなっているとのこと。
「早産」と聞いたときはかなりの不安に襲われたけど、心拍を聞いて、とにかく無事だということが分かりかなりホッとした。


検査の様子

経膣検査と超音波検査をして、「えっ、入院嫌だ…」と思う間もなくEmergency用の個室に移動、出血の様子や痛みなどが出ないか、しばらく様子を見るとのこと。出血は止まって安心していたし、痛みは最初からずっと無かった。

この日、太ももあたりに注射を1回打たれたけど、万が一早産で生まれた場合、赤ちゃんの肺機能の成長をサポートする薬(ステロイド)だそう。
お腹には2つの丸い器具を固定、ひとつは赤ちゃんの心拍用、もうひとつは子宮収縮(陣痛?)用。水分は点滴からのみ、食べられないので糖分も少し含まれていてそこから栄養を摂取するとのこと。

トイレに行くにも、この2つの器具と点滴を外してからでないと行けないため、わざわざボタンでナースを呼ばなければならず、最近また頻尿になった私としては不便過ぎた…。4時間ごとに出血をチェック(だけど大体その前にトイレ行きたくなる)。
ドクターやナースは入院や注射の説明のときに「just in case」を強調していたから、とりあえずは大事に至ってないんだなと思って安心した(無理矢理)。

夜中はずっと子の心拍を聞きながらベッドに横たわっていた。4時頃にようやく1時間くらい寝られたと思ったら、ナースがやって来たり、心拍の音を聞いていると、このまま止まってしまわないかどうか不安で、なかなか寝付けず超睡眠不足。

ちなみに、これまでの病院から得た情報が必要で、アカウントを作っていたので一応ログインして見せたら、得たい情報はおそらく全部あるとのことだった。便利な世の中である(だけど夜中にナースがやってきて、夫に自宅から書類を取ってきて欲しいと頼んでいた。よく分からない…)。


2日目 - 土曜日 - 2020/02/29

夫は朝5時半頃一旦家に戻り、仮眠を取って充電器などを持ってお昼13時半頃にまた戻って来てくれた。
遅っ!て思ったけど笑、しばらく眠れなかったみたい。そらそうだよね…一緒だ。

朝からの検査など

6〜7人のドクターとナースがやってきてちょっとビックリしたのだけど、その中の2〜3人がメインで質問や検査をしてくれた。超音波検査もして、異常なしとのこと(ホッ)。胎盤の位置はどこかと1人のドクターが気にしていたけど大丈夫で、赤ちゃんの大きさを示す数値も大き過ぎず小さ過ぎず中間なので、Pretty good! とのこと。良かった。ドクターの1人が台湾出身の方で、少しだけ日本語を話せることが分かり一気に安心。

ドクターやナースに、なぜ家の近くのこの病院に来ずにわざわざマンハッタンの病院に行っていたのかと聞かれ、以前の記事にも書いたMadicaidをゲットして夫の職場からと私の学校からの都合が良い云々…の説明をした。救急のときも出産のときも、ここの病院に来たらいいよ!って言ってくれて嬉しかった。


検査後

昨日は水もダメだったんだけど(氷はOK)、今日からは水もご飯もOKで、朝ご飯いただいた。

食べて横になっていたら、どこかの病室から元気な赤ん坊の泣き声が。涙ぐんでしまった。自分のときは大変だなこれは笑。


ドクターから通訳を通して再度説明

しばらくして、台湾人のドクターがまた来られて、彼女の妹さんが日本語を割と話せるとのことで電話してくれて、再度質問と説明をしてくれた。マジで感謝(なぜ通訳サービスを利用しなかったかは不明)。
退院は月曜まで様子を見て判断するとのこと。
ステロイド注射を2回(先に書いた1回目の24時間後にもう1回)打つと言われ、日曜の朝に打ち、月曜に超音波検査をして異常が無ければ退院出来るとのこと。
12時頃にお昼ご飯をいただく。

質素、、、

通常の病室へ移動

しばらく異常が出なかったので、下の階の病室へ移動した。夫はすごい居心地悪そうだったけど、お腹の機械も点滴も外した私は好きなときにトイレに行けるし、寝方も自由だし、快適に感じた。ふたり部屋のようだけど、私(と夫)しかいなかったし。
17時頃に夜ご飯。胃が圧迫されているからか、お腹いっぱい食べてもすぐにお腹空くので、夫にスナックをお願いする。彼は節約のため家に戻りご飯食べて、ネコたちに餌をあげて戻ってくるとのこと。そしたら夜ご飯のあと割とすぐにおやつが出てきた笑

20時頃に夫が戻ってきて、それから間もなく心拍の測定。すごく動いていて、ナースの方も「彼女はすごくアクティブだね!」と言って笑っていた。また丸い機械を付けられたまま20分ほど放置。この日は眠すぎてすぐ眠りについた。23時頃、1時頃に体温と血圧の測定。


3日目 - 日曜日 - 2020/03/01

ドクターから再度説明

5時頃目が覚め、6時過ぎに体温、血圧測定。
7時半頃に、台湾人のドクターが来てくれて、夫も一緒だったから、子宮頸管についてや今後について説明してくれた。同じアジア人だからか、彼女が来てくれてものすごくホッとした。
ちなみに子宮頸管は、2.5cmがノーマルライン(32週目のかな?)で、私は2.4cm。若干下回っているけど問題はない、ただ出血もあったし、これからさらに短くなるのを心配している、とのこと。胎盤の位置も問題ないとのことで安心した。「妊娠後期 出血」とかで検索したりして「前置胎盤」や「常位胎盤早期剥離」という言葉を何度も目にして心配していたので…高齢出産だし…。
退院を何気に訴えたけど、日曜日は超音波検査の部署がお休みらしく月曜にならないと出来ないとのこと。月曜は今まで通っている病院での超音波検査の予約が入っていると伝えていたため、この病院では午前中に出来るよう頼んでみると言ってくれた。

質素すぎる、、、

入院中に学んだ単語

土曜日の午前中にこのドクターに、金曜夜に聞き取れなかった子宮頸管の単語「Cervical canal」を見せたところ、そうだと言ってくれたのだけど、実際の会話の中ではただ「Cervix」とだけ言っていた。あと学んだ言葉は「blood clots(血栓)」。飛行機とか長時間座っているような予定はあるかと尋ねられたときに説明に出てきた。
その他、下記のページなどを何となく見ながら何となく単語を学んだりしていた。



暇な時間

朝ご飯を食べ終わる頃に夫は帰宅。
私は仕事しなきゃだけどあまり無理も出来ないかなと思って、1時間ほどPCを開き、その後お昼ご飯までの1時間ほどは寝転がって、携帯でブログ用のテキスト書いたり。12時半頃にお昼ご飯、その後13時半頃に血圧と体温測定。

少し仕事しようと思ってPCを机に置いたものの、ベッドに座っているのがきつくて横になって携帯でゲームしていた。15時頃から眠気が襲ってきて、気付いたら16時半、日曜日だからか?早めの夜ご飯が配られてきた。食べ終わって17時半頃に血圧と体温測定。その後はブログ用のテキストをポチポチ書き、18時半頃におやつ、メニューは昨日と一緒。

19時頃にナースのシフトチェンジ、19時半頃に夫が戻って来て、20時半頃に心拍の計測。子がずっと寝ていたためこの日は長時間に…21時過ぎ頃に起きたようで、ちょこちょこ動いていた。1時間計測して終了。血圧と体温も。疲れた…。
頭が仕事に切り替わらないため、また携帯ゲームしたり、テキストを書き続けていた。22時就寝。
0時半頃に血圧と体温測定。ここ2日、夜に血圧が低くなっていたので、血液の循環を助けるために両ふくらはぎに定期的に圧をかける機器を装着。そのおかげか、5時頃の測定では問題無しだった。


4日目 - 月曜日 - 2020/03/02

測定後1時間ほど寝てナースのシフトチェンジ時に起床。8時頃から心拍測定。夫がいたから良かったものの、今回のナースの言ってることが全くと言っていいほど分からなくて泣きそうだった。
ちなみに夫はこの日、お仕事休んでくれた(というか、病院へは毎回一緒に来てくれる)。

超音波検査

9時頃朝ご飯を食べ、10時頃から超音波検査。問題ないとのことで安心。金曜と土曜のエコーではあまりゆっくり見られなかったけど、今回はちゃんと超音波検査の部署で検査したので、いろいろ測定中にゆっくり見られて嬉しかった。実質これがニューヨークでの2回目の超音波検査だった。経膣検査で子宮頸管測定、2.8cmに伸びていて、ノーマルだから心配ないと言われホッとした。


待ちに待った退院

病室に戻って来て1時間弱すると台湾人のドクターが来てくださって、この後の病院に持って行ける書類を渡してくれ、問題無いから家に帰っていいと言ってくれた。嬉しかったー。

帰宅してソッコーでシャワー浴びて、いつも(と言ってもまだ1回だけだけど)超音波検査をしてくれる病院へ。入院の話は夫が伝えてくれ、そこでも子はlooks great!とのことで安心。本当に良かった。。


入院を経験して

今まで、出産の時のことしか頭になくて、その時のために英語も頑張って勉強しなきゃとか思っていたのだけど、この入院を経験して、何とかなるような気がしてきた。引き続き勉強は頑張るけど、やっぱりいろいろ経験することは重要だ…(例えそれが意図していなかったことだとしても)。

そしてこれまで、本当に自分が母親になるのか?と半信半疑だった感情にも、一気に自覚が芽生えたような気がする。LINEで話していた友だちにも「すっかりママだね」と言われた(照)。
金曜日の夜のことがいまだにふと頭を過ぎって涙目になるのだけど、前に進んで強くならなければ。

あと2ヵ月弱、最低でもあと1ヵ月、正産期に入るまでは、まだまだお腹の中でスクスクと育って欲しい。
コロナウィルスのせいで母親たち(妹も来ることになった)の渡米が絶望的になってきていて悲しかったのだけど、今はそれよりも無事に産まれてきてくれたらもうそれで幸せだと思っている。

最後に、後々聞いたらすっごい怖かったらしいのだけど、それを見せずに私を落ち着かせようと努めてくれた夫に大感謝である。ありがとう。


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