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僕とMOTHER2 - その1
小学4年生の夏、僕はMOTHER2と出会った。
夏といってももう九月も半ば、いつものように友達の"りお"と遊ぶ。
りおは今でも遊ぶ、保育園からの唯一の友人だ。
※りおは男性です。
![](https://assets.st-note.com/img/1650220543277-1OPS9dSdDz.jpg?width=1200)
3年生から同じクラスになる。
そんなりおは、MOTHER2との出会いに大きく関係してくる。
MOTHER2と出会ったきっかけはりおだった。
まだ残暑の厳しい9月の日曜。
まだ週休1日の頃、半ドンの土曜日に学校で交わした約束。
日曜日に片道3キロほどを自転車を漕いで遊びに行っていた。
![画像はイメージです](https://assets.st-note.com/img/1650220525675-lUNJ6BbQTe.jpg?width=1200)
※画像はイメージです。
遊ぶ内容は様々だったが、この頃は専らゲームをしていた。
りおには歳の離れた二人の兄がいる。
2番目の兄がMOTHER2を買っていた。
その兄がクリアをし、ソフトがりおに流れていた。
りおの部屋は南角の12畳もある元応接間。
3人で遊ぶにはあまりにも広く、そしてテレビは小さかった。
当時、複数人で遊べるゲームはまだ少なく、
有名どころではボンバーマンなどであった。
2Pまでがほとんどで、3人集まったときは交代するのが当たり前だった。
そんな背景もあったせいか、誰かが遊んでいるのを見るのが好きだった。
この日、りおが新しいソフトをやると言って画面に映したのは、
MOTHER2だった。
![](https://assets.st-note.com/img/1650221019129-bR2eH15MWH.jpg?width=1200)
僕には衝撃が走った。
これがRPGなのか?
この頃、RPGといえばファンタジーが当たり前だった。
剣と魔法の世界で魔王を倒し、世界を平和にするゲーム。
プロセスはいろいろだが最終的なゴールは同じ。
RPGをそんな風に捉えていた僕にとって、
現代を舞台にしたMOTHER2 というゲームは、
衝撃的だったことを数十年経つ今でも覚えている。
ブラウン管テレビに映し出される赤い帽子を被った少年。
彼が主人公、名はネス。
ゴミ箱を漁り、ハンバーガーを食べ、
バットを装備してモンスターを倒していた。
りおのプレイするMOTHER2は丁度ツーソンの辺り。
頭にキノコを生やし、ユーフォーや謎の教団と戦っていた。
子供のいなくなるツーソン、青い村。
タダでもらえる卵、襲い来る地味な青年。
食い入るようにりおのプレイを見ていた。
MOTHER2が気になった僕は欲しくてたまらなくなった。
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