無かったこと

即興小説

たかしが目を開けると、そこには1粒のお米が落ちていた。あー、あの時のか。たかしは昨日の出来事を思い出す。

たかしはご飯を食べながら聞いていた。あまりの面白さにご飯粒を吹き出したんだ!

なぜなら、夜空から聞こえてきたんだ。わたしは、星のカケラだよ。ありがとう。さようなら。ばいちゃ。さらばい。って。

昨晩隣でお母さんが、お星さんバイバイロケンロー!ってギターを弾き出したし……

お母さんはギターの柄(え)を掴んで僕に突き付け、「ハローワークに行くか精米していくかどっちがいい?」と脅してきた。

え?ち、ちょっと待ってよ心の整理も追いつかぬまま残された一粒のお米と感情だけがポツンとたたずむ

もう一度米粒をよくよく見てみる…と…。なにやら顔のようなものが書いてある…。もしかして俺またやっちまったか…。

「俺のことかい?」ふと米袋の上に目をやると、自分で書いた米粒と同じ顔の米人間が、腰をかけて微笑みかけてきた。

知ってる……俺はこいつを知ってるぞ。ジョニーだ、あいつがまた現れたんだ、、、。

やつは言った。「はいジョニー!」と。

ジョニーとは 長い付き合いだった……もうあの日あの時あの場所で 別れたと 思っていたのに、、、

(ジョニーが米なのかたかしがジョニーなのか食い違ってる気がするんだよなぁ…w

あ…れ?意識が遠のいていく…。気がつくとあの日あの時あの場所に俺は立っていた。

こ、ここは幼い頃遊んだ公園 ジョニーと一緒に遊んだ思い出の場所…次

あれ?さゆり?そこには白いドレスを着たさゆりが立っていた。さゆりは2年前に別れた元カノだ。さゆりは泣きながら俺にこう言ったんだ。

ごめんね、ごめんねたかし…あたしはあの田園でした約束を…守れなかった…。

「さゆりっ!どうしたんだよ!?」と僕は叫んだんだが泣くさゆりは答えてくれない。 次→

約束…約束…なんだろう…。さゆりと言えば俺の食べ残しをとても気にしていた…あの食べ残しの事だろうか…

そんな事を考えていると僕の声が届いたのかさゆりが顔を上げてこちらを見て真顔になる「あ、ちゃう人や…ごめん…」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?