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幸せの瞬間


1. 完璧と幸せ


昨日は年明けから書き続けてきたこのnoteを初めてお休みしました。

理由はシンプルに、記事を書けるような状態ではなかったからです。

昨日の試合中のワンプレーにて手首を痛め、試合後はとてもパソコンに向かって文字を打てるコンディションではなかったです。

かれこれ日数にして100日近くになるこのnoteの連載を中断することに若干の抵抗感はありましたが、健康が第一であることを改めて実感する機会となりました。

痛みとともに過ごすことは、ストレスを常に抱えながら過ごすことになるので、自分の精神的に弱い部分が表に出てきやすいです。

そんな状況ではありましたが、試合の興奮から解放され、精神的にも落ち着いた今日、改めて昨日今日で感じたことをシェアしたいと思います。(今も手首の痛みを我慢しながら普段の半分以下のスピードでキーボードを叩いています。)


まず初めに、昨日の試合ではホームにて4-1で勝利を収めることができました。

試合前の予想とは裏腹に、前半から得点を量産し、ハーフタイムを迎える時点で3-0と内容としてはほぼ完璧に近いものでした。

後半は自分たちのペースが落ち、追加点を決めるものの相手にゴールを許し、結果として無失点で試合を締めくくることはできなかったです。

個人としては、試合後にたくさんの人からパフォーマンスを評価してもらい、チームに関わる人たちの期待に応えられた実感に喜びを覚えました。

しかし、それでも試合後の次の日の朝は、昨日の試合での課題が頭のなかで走馬灯のようにフラッシュバックして、最高の気分で目覚めることはできなかったです。

しかし、昨日のゲーム自体は今シーズン通じてなかで、チームとしても個人としてもベストパフォーマンスであったことは事実です。

1000人を超える観客がスタジアムに押しかけ、雰囲気も最高でした。

ですが、それでもずっと幸せな気分でいることはできないのです。


2. 幸せの定義


そもそも、幸せとは何かを理解しなければいけません。

幸せとは何でしょうか。

人それぞれ幸せの形があり、それぞれの定義があると思います。

自分にとっての幸せとは、瞬間であり、サッカーでの勝利や、点を決めることといった結果ではないのです。

いまの自分にとって幸せとは、チームとして試合に臨むその瞬間に全員の意識がひとつになる瞬間であり、決して試合の結果などではありません。

試合前に自分たちのチームのユニフォームを着た100人近くの子供たちが、自分たちを迎え入れ、応援してくれるその瞬間なのです。

自分にとって、サッカーをする理由はこの瞬間を感じるためといって過言ではないでしょう。

かの有名なグアルディオラは言いました。

「優勝トロフィーなんて欲しければ今すぐにでもプレゼントするよ。自分にとって大事なのは日々選手たちと過ごす時間だからね。」

サッカーをする者にとって日々の仲間たちとの過ごすその時間にこそ真の価値があって、あくまで試合での結果というのはご褒美に過ぎないのです。


そもそも幸せとは、完璧ではないことを受けいれることから始まりではないでしょうか。

人間とは、生まれてから死ぬまで誰しもが、失敗や間違いをするものです。

どんなに完璧だと思えることだとしても、見方や視点を変われば必ず改善点というものが見つかるものです。

不完全であることの美しさをもっと私たち人間は理解し、自分たちを受け入れることが大事だと感じます。

日本にいると、誰から頼まれたわけでもないのに、誰かにとっての完璧であろうとする自分がいることに気づきます。

常に完璧であろうとする人は、捉えようによっては、傲慢でエゴが強い人間とも言えるでしょう。

その点、海外で生活しながらサッカーをしていて日々感じることは、大抵どこの国の人間も、日本人ほどすべてを完璧にこなそうとしないのです。

自分たちのポジション(役割)をよく理解しているのです。

足るを知る、日本人が大事にしてきた考えを体現しているのです。

完璧ではないからこそ、幸せという瞬間を大事にし、不完全な自分(他人)を受け入れることができるのではないでしょうか。

自分が一緒にいて、居心地が悪い人間というのは、人間の不完全さを理解していない人です。

悲しいことに、日本のサッカー界や日本の教育現場というのは、いまだに自分たちのエゴゆえに、完璧さを強要する考え方が根強く残っていると感じます。(最近の実際の現場を見ているわけではないので、断言はできないですし、現状が自分の考えること反対であればそれに越したことはありません。)

彼らは、きっと自分たちの実体験に基づいた成功体験をもとに指導をするのでしょう。今の移り変わりの激しい時代に求められるのは、自分たちが不完全であることを理解し、指導される側の人間とともに学んでいこうという姿勢を持ったリーダーだと思います。

この必要性は、きっと今後も加速していくと思います。

現実問題として、指導の変化の必要性を感じてはいるものの、どのように変えればよいか分からないと悩んでいる方も多いのでないかと思います。

自分個人として、この課題の具体的な解決策はいますぐ提示することはできないですが、まずはこうした形で発信を継続しながら、身近な環境から変化させていくことが出来ればと思います。



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