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スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼

志駕晃 2018年

・あらすじ

神奈川県警生活安全サイバー犯罪対策課の桐野良一はあるPCから、死体で見つかった女の情報を探っていた。そのPCは、「丹沢山中連続殺人事件」の犯人のものだった。秘密を探るうち、犯人は桐野にある取引を持ちかけ――。その頃、巨額の仮想通過流出事件が発生。セキュリティー会社で働く美乃里のもとに、ハッカーらしき男からコンタクトがあり……。情報化社会の恐怖を描くサイバー・サスペンス!

志駕晃『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(2018)宝島社 表紙あらすじ

・感想

先週紹介した「スマホ落としただけなのに」のシリーズ作品です。続編があることは全く知らず、図書館に行って借りてきたときにわかりました。「こんな作品あるんだー」ととても意外で興味ありましたので。

前回の作品では、「普段使っているスマホやSNSが自分の首を絞めてしまう可能性があることを私たちは忘れている」ということについて、解説や本の内容をもとに解釈したことを綴りました。今回も根本は同じだと思います。やはりそういう危険性を意識していないと、いつか不利になってしまうことがあるものです。すべて読み終わったときに、ちょっと大げさな部分もあるのかなと最初は感じましたが、大げさと思うことが世の中では平気で起こっているとも考えると、とても甘くみれるものではないとも考えることができました。

私を含め、普段から当たり前に触れている「情報」。しかし、思わぬところで抜けがあったりして、問題になってしまったりすることもあることを感じました。私自身、何度か使い方を間違えて、危ない目に遭ったこともあるので「これくらい」が通じないということも忘れてはいけないと思います。使い方には十分気を付けていきたいですし、これを当たり前と取らないことが大事だと思います。自分の身を守れなかった人たちの代表例として、この作品があると思うので自分の身は自分で守ることを意識していくことが大切であろうかと感じました。

このシリーズ、映画が2018年と20年に公開されているのですが、まだ一度も観たことがありません。興味があるのでそれとも比較していきたいと思います。また、先ほど調べましたところ、続編?も23年に本として発売されたようなので、それも気になりますね。

・書籍情報

初版刊行:2018年11月20日
刊行元:宝島社
定価:715円(税込)
ページ数:316
ISBN978-4-8002-9014-4


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