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店舗売上“世界一”を記録した日本のAllbirds。なぜ売れている?

こんにちは、思考力特訓中の恩田です。

本日は、世界一履きやすいスニーカー Allbirdsを取り上げます。

去年、日本に上陸した同ブランド。

1年余りが経過しましたが、日本で、そして世界で売れているようです。

以下記事によると、日本は店舗売上世界一、2号店がオープンするとのこと。


記事を引用すると、

「Allbirds(オールバーズ)は、スニーカーやTシャツ、アンダーウェア、ソックスなどのアパレルアイテムを、地球に優しい自然由来の素材から製造・販売するサンフランシスコ発のブランド」

「日本では原宿店に続き、丸の内店は2店目。原宿店は昨年、米国・中国・英国など世界各国で展開するAllbirds全24店舗の中でナンバーワンの売上を達成」


同ブランドのメイン商品はスニーカー。

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価格帯は1万円程~2万円超えもあり、比較的高め。

ABCマートの安売りコーナーで買えるような代物ではありません。


このスニーカーの特徴、

機能性は「世界で最も快適なシューズ」を謳い、

「心地よい風通し、暑い日の味方」
「優しい肌触り、涼しい日の味方」
「爽やかな履き心地、普段使いにぴったり」
「快適なスニーカー、雨の日の味方」
「足をサポート、ランニングの味方」
「自宅で洗濯可能」
などなど

天候・気候・運動・普段履きなど用途別に展開され、通気性や撥水、防臭、動きやすさに優れている。

一方、デザインはいたってシンプルでデニム、チノパン、ジャージスタイルなどどんなファッションにも合わせられそう。

シューズとしての
機能性:〇
デザイン・ファッション性:〇

ただ、これだけであれば、他のスポーツブランドでも似たような商品は多々ありそうで、売れてる理由は別にあるのでは?

というわけでいつもながら考察してみます。



1.責任ある消費

このブランドを見て、最近読んだ本(ビジネスの未来/山口周)を思い出しました。

そこに書かれていた

「責任ある消費」

「消費や購買はより贈与や応援に近い活動へ」

これを同ブランドは具現化しているのではないかと。


「責任ある消費」とは、
我々消費者がモノを買う時、自分たちが後世に残したいもの、残したい活動にお金を投じるという考え方。
なぜならば、
私たちが何にお金を投じているかで未来が創られるから。
どういうことか?

(基本的には)
お金を投じられているもの(売れているもの)は残り、
投じられないもの(売れないもの)は消える。
だから、残したいモノ、より良いモノ、未来に必要なモノを私達が選別し、それにお金を投じる。

そうすればその商品は残る

このように私たちの消費は未来を創っている。


ALLbirdsはこの概念にぴったりで、私たち人間が未来に残したいと思える、未来に残す必要がある、そんな商品なのではと思ったのです。

同社が掲げる

「環境を良くすることがAllbirdsの目的であり、ビジネスによって環境に寄与する」
「あなたの服が地球を滅ぼしている。ビジネスの力で、気候変動を逆転させる」

この言葉通り、

「カーボンニュートラルだけではなくカーボンポジティブ」
「カーボン排出ゼロ」
「そのために羊の毛・ユーカリの木・サトウキビなど自然由来の素材」
などサステナビリティに注力しています。

ホームページを見ると、この世界観がしっかり表現されています。

同社の世界観を一言で表すと「靴で世界を変える」


この世界観に共感しAllbirdsを履くことは、

地球環境に寄与していることにつながっています。

つまり

「自分の消費が地球のより良き未来を生産している」

のです。



2.快適な購買体験

2つ目が購買体験。

購買はECと店舗で可能です。

それぞれを見ていきます。

①EC

同ブランドはECか店舗で購入可能ですが国内1店舗でしたので、恐らくEC比率が高いでしょう。

靴をECで買う時の一番の不安材料。

それはサイズが合うかどうか。

どんなにデザインや機能、ブランド世界観が良くても、サイズが合わなければどうしようもない。

これにより購入を躊躇してしまうことは現実的にあり得るでしょう。

同社はこの問題を2つの点でカバーしています。

一つは、

商品はほとんどが継続商品のため、シーズンごとにサイズが変わるということもないので、色違いを安心してECサイトで買うことができる。

これなどは、一度店舗で自分に合うサイズが分かればあとはネットで安心して購入できます。

サイズに関して2つ目、30日以内であれば屋外で履いても送料無料で返品・交換OK。

普通、靴の返品は室内での試し履き、7日以内、付属品(値札等)取り外しNG、送料はお客様負担といった条件が多いです。

同社はこれらメーカー側有利な条件はなく、顧客優位になっています。

これなどは、ECでの購入ハードルを一気に下げるでしょう。


②店舗

EC購入比率が高まる中での店舗。

私は実際に店舗には訪問しておらず、人伝に聞いただけなのですが、とにかく店員さんのallbirdsに対する熱い想いを感じられたとのこと。

商品や購入を進めるわけではなく、同社の価値観やコンセプトを伝えられたと。

興味関心を示し、来店したユーザーに対して、商品、店員、ショップが世界観を伝える。

そうすると店舗は共感性を生む場という位置づけなのかもしれませんね。

店舗は売る場ではなく、ファン化させる場所。

他とは変わった購買体験ができそうですね。


今回の学び

自分が生産者として、消費者にお金を投じていただくとき。

この消費がご自身、そして社会(狭義でも)の未来に役立っている。

そう感じていただけるようなサービスを生産し提供する。

そして、自分が消費者の時。

どうせお金を使うなら、その消費が少しでも世のため人のためになれば、私も嬉しい。

本事例からそんな自身の感情が芽生えました。


以上です。

最後までお読みいただきありがとうございます。








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