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おっさんでもまだ戦える!やる気が出た話

「これはもはや坂じゃなくて山だ」
かなりの急勾配の坂道をひぃひぃ言いながら自転車で上っているとそんな言葉が脳内に愚痴のように浮かんでくる。
実際舗装されているとはいえ山を切り開いて道にしている通りなので山といっても過言ではない。

この道には因縁がある。
高校時代に引っ越した友達の家に遊びに行く時にこの坂道を通る必要があり友達と一緒に自転車で上るのだが、
一緒に行っている友達は一度も足を着かずに頂上まで上れるが自分はお話にならず半分位で足を着いてしまい後は自転車を押して上っていた。
結局何回もその坂道を上ったが足を着かずに上り切った事はついに一度もなかった。

その坂道をおっさんになった今また自転車で上っている。
理由はない。自転車でプラプラしていたら何となく足が向かっただけだ。
軽い気持ちで懐かしいな~と上り始めたが三分の一ほどで早くも後悔している。
「いやこの坂道急すぎるし長すぎるだろ」終わりが見えない坂道にうんざりしながら思う。

何度も速度が0に近くなり足が着きそうになる。
だがあの頃はママチャリだったが今は安いながらもクロスバイクだ。ギアを1にすれば粘れる。

そして何度も足を着きそうになりながらも何とか足を着かずに上りきることができた。
あの頃より体力はなくなっているのに上れたことに喜びがあった。

これは自転車の性能のおかげだという事はもちろんわかっているが、おっさんになっても条件次第では以前できなかった事もできるという当たり前といえば当たり前の事を自分の体で実感できたことが嬉しかった。

やる気がでた!おっさんでもまだ戦える!

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