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すごい言語化を読んで
この本を読んだ。
とりあえずいつものごとく、中身を読む前にタイトルから感じたことを書く。「すごい言語化」は日本語として違和感があると僕は思った。「すごい言語化をする手順」とか「すごい言語化の方法」とかならまだ違和感は小さい。「すごい」も若干違和感があるが。おそらく編集が決めたのだろう。キャッチーさが求められる。
この本とは無関係だが、「見える化」という言葉がある。僕は新入社員の頃に初めて聞いた。1998年に発表されたトヨタ自動車の論文に登場した言葉のようだ。言葉の意味は至極真っ当だと思うのだが、「見える化」という言葉はいまだに受け入れられずにいる。何だよ見える化って。言葉の裏が見えづらいわ。
「すごい言語化」の本文は、ビジネスに例をとった内容が大半であった。
人間の意識の95%は言語化されていなく、自分の内側の5%しか理解できずに生きているが、言語化ができるようになれば以下の変化があるという。
「言語化」というひとつの能力を高めるだけで、仕事の成果が変わり、働き方が変わり、対人関係が変わってきます。
言語化能力は、センスではありません。考え方とフォーマットを身につけさえすれば、誰でも自分の頭の中を言語化させることができます。
言語化とは、「自分の頭の中にあるものを、言葉に置き換えて、「誰か」に理解してもらうこと」
言語化の大きな誤解
言語化とは、どう伝えるかではなく、何を伝えるか
言語化をするための「PIDAの4法則」
①目的の整理(Purpose):そもそも自分は何のために言語化をしたいのかを考える
②項目を選定する(Item):何を伝えれば明確に言語化できるのかを考える
③その項目を定義する(Define):その項目はどういう意味なのかを定義する
④その定義が伝わる表現に当てはめる(Apply):意図した定義が伝わるフレーズを使う
言語化の目的は「見えるようになること」
完全に無関係ではないが作者が言う「言語化」とは遠いものがこちら。
×キャッチコピーを磨く
×語彙力を上げる
×短く表現する
×これまでの言い方を変える
×ポジティブに言い換える
×比喩で伝える
ビジネスの言語化に必要な5段階項目
第1段階:提供する価値の言語化
第2段階:他社との差別化の言語化
第3段階:自社の信頼性の言語化
第4段階:価値が提供される理屈の言語化
第5段階:相手に取ってもらいたい行動の言語化
上記のような内容について、具体例を示しつつ説明していた。
また、ビジネスとは関係ない内容について自分の視点を入れたい場合は以下の方法が示されていた。
自分の言葉を作るには、自分の感情が揺れたところだけを表現すればいい。むしろそこだけに絞ることで、自分らしいコメントになります。
本文の内容そのものはここまで。
こういうテクニック的なものは自然と行えるまで訓練が必要なのだが、僕みたいな人間は面倒だなと思ってしまう。
僕はビジネス的な言語化の方法を知るためにこの本を読んだわけではないが、日常での思考の言語化に使えるものがいくつかあると思うので、それらを優先して考えることにしたい。
この本を読んだ感想としては「言語化」とは、ほぼ「具体化」のようなものだと感じた。
noteは言語化の練習をするのにちょうどいい場だと思っている。何のための言語化という問いに対しては、思考の整理のためが一番近いだろうか。
「誰に」・・・不特定(自分も含む)
「何を」・・・その時考えていることなど
「伝える」・・・独り言に近い
※僕のnoteはこのようなイメージ
相手や伝える内容が明確になれば、言語化の内容もおのずと具体的になってくるのではないかと思う。
思考という抽象度が高いものを、自分の頭の中でこねくり回しているだけの場合は、言語化の重要度というものは外部にアウトプットして人に伝える場合よりも低い。
そのため、思考型の人間は特に言語化するという目的をもって練習するということは少ないのではないかと思う。ただ、普段から何かを考えている場合は、言語化のための下地はある程度できているのではないかとも思う。
言語化をするためには、伝える相手や状況を想像(想定)する力と、何を伝えるかを抽出する力と、それらを言語化するまでのプロセス(なぜ、その言語を選んだか)を明確にする力などが必要だろうか。あと、おそらく適切な言葉の数や文章の構成というものもあると思う。過小でも過多でもいけない。
何にせよ「思考力」は必要だと感じている。
思考力とは何かをいずれ言語化したい。
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