ソシオニクスの心理機能に関する質問その① vs Fe

以前、こちらの記事を書いた。

記事の中で、ユングのタイプ論やMBTI等の理論を踏まえ、John Beebeが作成したShadow Functions影の機能について触れている。

MBTIでいうところのIxTPの心理機能の第4機能(Inferior function)と第8機能(Demonic/Daemon Personality)はそれぞれFeとFiである。

これらの機能についてもう少し深堀していきたいと考えていたところ、ソシオニクスの心理機能に関する質問を見つけたので、便乗して回答してみることにする。

すべての心理機能に関する質問をざっと見てみたがあまり納得できる形で答えられそうになかったので、僕(IxTP)にとって一番回答の難易度が高いであろうFe/Fiの質問に答える。いきなり難問に挑む。

質問集のソースはこちらのページっぽいのだが、出回っているものより質問数が少なかった。また、質問に回答している人が「機能の次元の質問」というワードを使用しているのをちらほら見かけた。

ソシオニクスの8つの要素(S/N,T/Fの外向/内向)は情報要素と呼ばれておりユングの心理機能をもとにつくられたようである。

この8つの要素(機能)にはDimensionality of functions機能の次元性が備わっており経験・規範・状況・時間の4つのパラメータを持つとされている。次元の違いが機能の強弱を決定づける要因である。このあたりの内容を踏まえて「機能の次元の質問」というワードが使用されているのだろう。

ソシオニクスについて、いろいろと調べていたがMBTIとソシオニクスの心理機能はどうやら同一ではないらしい。それ以外にも結構な量の情報があったのでこのあたりはまた別の記事でまとめる。

ひとまずは、出回っている質問に答えてみる。


Fe

1. 「一人の子どもの涙は、人類すべての悲しみより重い※」これをどのように理解しますか? この意見に共感しますか?
※ドストエフスキーの小説『カラマーゾフの兄弟』に出てくる台詞。

カラマーゾフの兄弟を読んだことがないので、こちらの質問についての先入観は無い。

比較対象が「人類すべての悲しみ」なので、子どもは一般的に定義されているネガティブな状態にあるのだろう。その度合いが(子どもにとって)尋常ではなく大きいと思われる。

「子どもが何かに対して途轍もなく悲しいと感じて涙している。それを悲痛な気持ちで親兄弟などが見て人類すべての悲しみより重いと感じている。」ということをドストエフスキーが読者に伝えたいのだろうと僕は理解した。
ただの状況説明っぽくなってしまった。僕にはこういう回答しか出てこない。

作者(神の視点)→[(子どもの親兄弟など)→子ども]
   ↑
     読者

(僕にとっては)明らかに人類すべての悲しみの方が重いと考えるため共感はしない。

2.感情を表現することは社会で許されますか?不適切な感情表現の例を挙げてください。

職業上、積極的に感情表現をするものもあるだろうし、許されないはないだろう。誰が許す/許さないの判断をするのだろうか。仕事とは無関係の日常生活の中でも感情表現自体は別に問題なさそうだ。

ただ、ネガティブな感情は、一般常識的に好ましくないものもある。

例えばクレームやいざこざなどの揉め事だろうか。ことを仕掛けている側が感情をあらわにして、仕掛けられている側を萎縮させ、お互い正常な判断ができなくなっている場合などは好ましくないと感じる。

また、明らかに異常な場合を除いて、業務で叱られて泣き始め、周囲に迷惑がかかる場合などは不適切な感情表現だと思う。

後は、DVや虐待も不適切な感情表現だと考える。

3. ネガティブな感情を使うことは可能ですか? どんな状況で?

ネガティブな感情というものを調べた。あまりわからなかった。

・相手に対してこちらの要求を通したいとき。申し訳なさそうにこちらの要求を伝える。これがネガティブな感情かは不明。自分では特にネガティブだとは感じていないと思う。

・相手に対して文句を言いたいとき。あまりそのような状況にならないが少し嫌味っぽくこちらが割を食っていることを伝えたい。

4.ネガティブな感情をどのように表しますか? それはどのように見えますか?他の人はそれについて貴方に何と言いますか?

ほとんど怒ることはないが、仮に怒る場合は声が少し大きくなったり、言葉遣いが荒くなったりするのではないかと思う。他の人がその状態の僕を見ると珍しいと言うのではないか。ちなみに僕は人が怒っているのを見ると冷静になり見苦しいと感じる。自分が怒っている様子を自分が見たら何と言うだろうか。

5.正しいと考えられる感情とそうでない感情とは?


人によって、ある状況に置かれた時の感情は違うものであり、また、心理的・生理的に生じる感情というものが人間には備わっていると思うので単純には答えられない。

質問者はおそらく上記のような回答を望んでいないと思うので、答えをひねり出してみると、何か大きいことを成し遂げた場合などの喜びの感情(ポジティブな感情)は正しいものだと思う。

そうでない場合の感情は、相対的なものになる。多数派があらわにしている感情と逆の感情を示している少数派は、多数派からは誤った感情表現をしていると判断されるか困惑されるだろう。

6.あなたの内なる感情の状態は、あなたが人前で示すものと一致していますか?

本当の内なる感情は自分でもよくわからないが、自分が人前で通常示しているものとはそこそこ近いのではないだろうか。(無気力っぽい状態

7.悲しみ、落胆、憂鬱などのネガティブな感情を思い浮かべてください

思い浮かべた。

・自分の意志でこの状態に入ることができますか?そうでない場合、どのようにして入ることができますか?

能動的に入ることは難しいのではないかと感じる。何か外的要因が必要だと思われる。また、GWなどの長期休暇で少し時間ができたときはいろいろと考えが働きネガティブになりやすい。特に年末年始の寒い時期の長期休暇の最終日付近はネガティブな感情が発生しやすいように思う。

・いつまでこの状態でいられますか?

長くて一日程度ではないだろうか。心の奥底には残っていると思う。

・どうやってそこから抜け出しますか?

時間が経過するか、別のことを考え始めることができると自然と抜け出しているが、根本的な解決には至らない。

・それは楽しく、促進することができますか?
楽しいわけがない。促進はできない。

・この状態の後、貴方はどう感じますか?
なんか不健全っぽいなと感じる。あまり精神的にはよくないのだろうと考えるが、しばらくは頭に残っていると思う。

8.感情の状態をどのくらいの速さで変えることができますか? どんな方向に?

そう質問されると意気込んでしまい、すぐには変えられないと感じる。
そもそもネガティブな方向にもっていくには時間がかかると思う。

どちらかといえば、面白い(くだらない)動画などをみて笑ったりする方向には比較的短時間でもっていけると思う。というか、ポジティブな方向にもっていきたい。


9.あなたの通常の感情状態は何ですか?


日々文章で書いているよりも実際は感情機能が働いているとは思うが、自分では、基本的に感情の起伏に乏しいと感じている。特に悲しみの感情表現は苦手だと思う。

プルチックの感情の輪というものがあるようだ。
この中で言うと、嫌気や退屈をベースとして無気力に近いような状態が通常だろうか。たまに少し元気になったりやる気が出ている時もあるが一言では言い表せない。一応、周囲の人からは感情的にはならず穏やかな性格だと評価を受けている。(一方で、意外と好戦的な自分もいると認識はしている)

プルチックの感情の輪

10.この日1日の気分を教えてください。

いつもと変わらぬ日常。最近、少し寝不足気味。この記事を書いて疲れた。

その②に続く。主観だがFiに対する回答の方が自分らしさが出ているのではないかと思っている。
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