詩/国語の授業

国語の授業

お祭りの準備だろうか
あるいは
戦争のしたくか

ブルーシートで覆われた歩道が途切れて
ふと顔を上げると
妙に世界が黄色っぽい
アレ、目が変だ…
不安になる一歩手前で
補色残像のフィルターだよ
と理解が追いつく
思考が助けになることもあるけど

そうか
うつむいて歩いてたんだ

義務教育を受けていた頃
国語の成績がすこぶる悪かった
問 : 太郎の気持ちを次の中から選びなさい
って聞かれても
そんなことわかるわけないじゃん
考え方なんかみんな違うんだし

それじゃ世の中渡っていけなくて
嘘をつくようになった
誕生日おめでとう
この度はご愁傷さまです

同じようにしか考えない人の群れが
恐くて恐くて仕方がなかった
何か、宗教にでもやられてるんですか

あるいは
戦争のしたくか

思考にフィルターがかけられてることに
気づけば支配を逃れるけれど
そもそも思考がフィルターなのだと
気づけば死を逃れる

2024年7月

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