家族になった、ぬかちゃん。
この足音は、きっと宅配会社のお兄さん。
そう思ってマスクをして、玄関のドア前で待つ。
わたしは、階段の足音で誰がくるのかわかる。
夫の帰りもわかるし、隣の家の人もわかる。
ピンポーン。
やっぱり!宅配のお兄さんだった。
「雨の中ありがとうございます」
おっきな箱を両手で受け取る。
「重いんで気をつけてください」とお兄さん。
ごめんなさい…そしてありがとう。
また、愛が重たくなってしまっている。
親から届く段ボールはいつも大きくて、重い。
それは愛情の分って言うけれど、運んでくれる人にも申し訳ない気持ちになってしまう。
「いつも重くてすみません」と言うと
「そんなことないっす!」
と、雨で寒空の中颯爽と階段を駆け降りるお兄さん。
背中にお礼を言って、早速箱を開ける。
沢山の種類の野菜を見るわたしの目がいつもと違う。
そう、箱の中身のどのこをぬかに漬けるか、野菜たちにそんな視線を送っている。
これは今までにはなかった考えだった。
箱を開けるなり、ぬかとの相性を考えているなんて。
大根、にんじん、そしてまたピー太郎が来た。
ピーマンのぬか漬けも美味しそうだな。
なすも入っているけど、皮が硬いと言う噂なので皮をちょっと引いて炒めようかな。
さつまいもはどうしよう。
芋けんぴか、スイートポテトか。
寒くなったしポタージュもいいかも。
れんこんはさすがに、ぬかに漬けるのは違うか。
里芋はけんちん汁かな。
あ、でも大根とにんじんはぬか行きだしなぁ?
梨と柿はデザートに。
なんて、わくわくしながら箱を眺めてにやにや。
親に電話をかけて、ぬか漬けの話ばかりした。
大根とにんじんは、けんちん汁にしたらと思ってセットにしてくれたらしいのにわたしは勝手にぬかに漬けようとしている。
最終的には、好きに食べろと。
ありがとう母😊
散々話をして大満足したかと思いきや、今日のnoteでもぬか漬けの話。
なんだか、ぬか床がかわいくて、ひとり家族が増えた気持ちで。
ぬかちゃんと名付けて、溺愛中。
明日も楽しみにしてますよ、ぬかちゃん❤️
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