魅力100%引き出さずチェックアウトライフ
一昨日から三日連続で五反田のカプセルホテルに泊まっている。その最終日。
AM8時台にごそごそカバンを漁り、シャワーを浴びて、出発準備をしていると、同じような顔がある。連泊する人も珍しくないようだ。歓楽街のど真ん中にある宿なのもあり、もしかしたら、地方から出てきて、こういう場所で働き始めた人が部屋を借りるまでの仮住まいとして使っている可能性もある。
場所が場所だからか、思いのほか、外国人観光客らしき姿は少ない。しかしまあ、初日から受付担当だった中国人スタッフは、後ろに先輩が構えている状況で、いかにも「研修受けたてです!」という、めちゃくちゃ丁寧な説明をしてくれるが、滑舌のせいか聞き取れない箇所も多く、これがグローバルスタンダードだよなと感じるわけで。系列の宿に何度も泊まっていたおかげで、不明点も特になく、どうにか2日が過ぎた。
この宿は、サウナを推したコンセプトのお店である。だけど、むさいおっさん、もしくは、「サウナそのもの」じゃなく「サウナという言葉」にもてはやされてそうな若者、に汗ダラダラで囲まれるかもしれない狭くじっとり熱い空間でじっとしている修行にぼくは関心を一つも持てないので、この店舗の魅力を100%引き出すことなくチェックアウトすることになるのだろう。
(案外、人との関係性の中でも魅力に触れず過ぎ去ってしまうことは多いのかもしれない)
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こういった(出張)移動が続くと、いろんな人に会うため約束を隙間隙間に入れがちだ。といっても、昔よりは"自分の感じそうな疲弊"に対する想像力は増している。今じゃ、1日1組(これ以上は、要相談…!)という発想で人と会う予定を組むようになった。
ただ昨日に関しては、偶然に出くわした人と流れで飲んじゃった。穏やかだかだけどじんわり熱く揺さぶられる時間を過ごせてよかったのだけど、想定外の疲れは着実に積み重なっている。
どちらかといえば、人に会うのは好きなほうだし、オンラインじゃなリアルで「会うこと」の意味を仕事から見出してるほうだとも思うけど、この対面によってごっそり抜け落ちるエネルギーはもうちょっと低燃費にならんかなぁ、と思ったりもする。
でもさ、よくよく考えてもみたら、相手の立ち振る舞いや言葉に対して、それなりに集中できてるから、それが終わって一人になったときに「ふぅ〜」っと安堵の一息つけるのかもと思うと、いい疲弊であることも確かだ。
とにもかくも、今日は、人に会う予定を入れていない。休肝日ならぬ「休心日」である。溜まっていた作業を進めつつ、今回滞在の目的の一つでもある夜の舞台へ繰り出すために控えよう。
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