共通のゴールに紐づいた枕詞を入れることで、経営・現場・人事の「分かり合えない問題」を解消する
新入社員の定着と早期戦力化を支える、オンボーディングクラウドサービスを開発・提供するOmboと申します!今回のnoteでは、組織内の「分かり合えない問題」について投稿していきます。
組織内で起きている問題と感情を整理し、共通のゴールを持つこと
今回扱うテーマは、「分かり合えない問題」です。「分かり合えない問題」とは、本来、目指すべき方向性は社内で同じにも関わらず、皆が各立場から意見を主張するため、物事が進まない状況を指します。
分かり合えない問題が組織内で起きていると、本来最優先で議論すべきアジェンダ(事業の未来やお客さまへの価値提供など)に向けるべき時間やリソースが無駄に割かれてしまいます。
解決の糸口を探るためには、共通のゴールに紐づいた枕詞を入れながらコミュニケーションを取ることが必要になると考えます。
経営・現場・人事での主張が異なる
例えば「昨期の営業目標が未達成である」という事象に対して、各ポジションからこのような主張が出ます。
経営層:『なんで成果が出ていないの?営業メンバーのマネジメントがしっかりできてないんじゃないの?』
→実績を下方修正しないといけないので、投資家に対して説明しづらい
現場:『すみません、ただ人手も足りておらず、マネジメントに割く時間もなかなか取れません。そのため、即戦力人材が欲しいというリクエストを人事に出しています。最近入社したメンバーも思ったような活躍をしてくれていません。採用基準を見直す必要があるかと思います。』
→「即戦力人材を採用してほしい」と人事に依頼
人事:『採用基準を見直すとして、どんな人材が欲しいか、先日もヒアリングしたはずです。それ以上に現場の受け入れ体制を整えないと早期離職に繋がります。内定辞退率も高いため、給与などの条件面も見直す必要があります。』
→「条件面を改善しないと厳しいです」と経営陣に伝える
このように改善点がズレていたり、問題の所在を押し付け合う状況が続くと解決に至りません。ここまで明確な状況は少ないかもしれませんが、論点がズレていることや自分たち以外に問題があると主張し合う状況はよく目にします。
ミッション/役割が異なるため、客観的に問題整理しにくい
このような歪みが起きている原因は、大きく2点です。
①自分の箱(立場、ポジション)に閉じこもり傾聴しない
自分の立場またはポジションから発言してしまっており、しまいには各責任を押し付けているため、分かり合えない問題が発生してしまっています。
◎経営:表面的な数字しか見えていないため、現場で何が起きているか分からない。数字に対してのみのコミュニケーションに留まり、歩み寄り方が見えていない。
◎現場の管理職:いかに成果・数字を出すかを最優先事項として考えているため、成果に直結しづらい行動(マネジメントなど)に時間を割く余裕がない。経営陣からも指摘され、部下からも突き上げをくらい、状況を客観視する余裕もない。
◎人事:組織を客観視しているからこそ、正論を振りかざしがち。たいてい正しいことを言っているのだが、経営陣や現場の管理職が「なぜ改善できないのか」の解像度が低い。
②立場と感情が整理できていない
社内において、冷静に分析ができ、各部署を巻き込みながら、正しい方向へと導けるキーパーソンがいれば解決の糸口が見えるかもしれません。しかし、大きい組織になればなるほど、非常に難しい作業となります。各ポジションから出る「やるべきこと」が、視野狭窄となり、原因と対策が部分最適になっていることが多いです。
組織が小さいときは上手く対処できていたのに、組織の拡大とともに分かり合えなくなるのは、以下のような流れになることが多いからでしょう。
❶事業が成長し、業務の分業化が進む
❷各部門の責任者が、報告レベルでしか状況を捉えられなくなり、各現場の解像度が低くなる
❸会社共通の目標から、自部門の目標への臨場感が上がり、縦割りが進む
整理・図式化し、腹を割って語り合う
まずは図式化して整理してみると、冷静に分析をすることができます。
もし、役割ごとに歪みが起きていると感じたならば、不安に打ち克ち、問題に向き合う時間を確保しましょう。半日〜1日をかけて、その議題に取り組む会社も多いです。
そのファーストステップが、場面と問題を表にして整理することです。上記の図は、あくまで一例ですが、各現場が捉えている「問題」と「感情」を素直に書き出すことが大切です。各ポジションからのズレ、または内容のズレがわかるので、擦り合わせへと進めることができます。
共通のゴールに紐づいた枕詞を入れること
とはいえ、何か問題が起きている中で、”何もしていない”組織は決して多くなく、新しく導入した施策やツール等があるはずです。
「分かり合えない問題」の解決策として、「新たに打ち手を打ちましょう」とお伝えしたいわけではありません。むしろ、すでに実施している行動や施策が、部分最適になっていないかを見直す提案をしたいと考えます。
そのための手段が、いわば「枕詞をつけましょう」です。先ほどの問題例に沿う場合には、「営業目標を達成するために」という枕詞をつけ、各ポジションがコミュニケーションを取ります。
経営陣は、「営業目標を達成するために」、現場の負担を減らすDX投資を行います。
現場の管理職は、「営業目標を達成するために」は定着と早期戦力化が必要なので、受け入れ体制づくりを人事と実施しましょう。
人事は、「営業目標を達成するために」必要なペルソナ像を現場に提案し、ズレを修正していきましょう。
共通の目標達成のために必要なアクションを取っていきます。綺麗事に聞こえるかもしれませんが、共通のテーマやワードを意識的に使っていくということは意外と効果があります。最初は大変かもしれませんが、3ヶ月も経つと気づけば組織横断の共通のゴールを意識したコミュニケーションも増えています。
そこに至るまでのプロセスが重要
ミッションや役割が異なるポジションのメンバーと分かり合うために、枕詞(=共通のゴール)を入れる、という極めてシンプルな起案ではあります。もちろん枕詞を入れたら全て解決するわけではなく、むしろそこに至るまでのプロセスが重要です。
早期に歪みを解消し、しなやかな事業成長のためにぜひ取り組んでみていただきたいです。組織内の「分かり合えない問題」を解消し、本来自社がやるべきこと、お客さまや事業の未来に対しての矢印を持ち、事業成長へと繋げていきましょう。
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では、また次回のnoteでお会いしましょう!