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【週刊】VTuberニュースピック 22年2月1週

「VTuberニュースピック」。日本のVTuberニュースを中心に各メディアが報じたVTuberのニュースを中心にその週に起きた出来事をピックアップしてご紹介します。VTuberのメディアを通すことで今何が注目されているか? に着目します。

採用基準

・対象はウェブメディアでVTuberについて扱ったニュース/コラム/インタビューなどの記事で、かつ筆者が注目すべき、面白いなど独断と偏見でセレクトしたもの。
・リライトを伴わないプレスリリース転載および執筆者がVTuber本人または関係者であるニュース記事は基本的に除外。
・VTuberの定義は各メディアが「VTuberとして扱ったもの」または「VTuberのグループ」などとして扱われたことのあるもの等を主に扱う。
・まとめサイトは除外。
・対象言語は日本語を中心に、今週より世界各国21言語のニュースを取り扱う。
・採用は前週の土曜日(日本時間)0時〜翌週の土曜日24時の間に投稿されたもの。

※注意: 筆者はメディア寄稿を行っていることがあるため、選出は完全な公平を保障するものではありません(自作成記事も含みます。)。独断と偏見になります。また、本稿では日本国が「台湾」と定める国または地域/中華人民共和国が「台湾地区」「自由地区」と定める地域を便宜上、台湾と表記します。

ピックアップ

30日

虚拟偶像风云变幻,只有洛天依火了十年

洛天依がオリンピック関連のステージに登場したとのニュース。彼女はVOCALOID文脈ではありますが、確かに中国で10年もの間人気と進化を続けるバーチャルシンガーです。今季の北京オリンピックにて公式プロモーションに採用されています。記事ではその10年の蓄積について解説しています。

新年想追V?知名女性VTuber入門指南

台湾版おすすめVTuber記事です。がうる・ぐら、Mori Calliope、兎田ぺこら、Kson、もちこまめという面々。ホロライブが中心ですが、最後に紹介されたもちこまめさんは、中国語が話せるバイリンガルとして紹介されています。

31日

【速報】Kizuna AI株式会社の代表・松本恵利子氏が退任

松本氏(元Activ8)が退職・退任し、新井拓郎(元Candee)が代表取締役に就任します。現状、Kizuna AI㈱は今後26日にキズナアイが無期限活動休止。元Candeeに所属で、その親会社であるActiv8に現在所属するYuNiは体制を変更するなど社外で確認出来る動向は多数あり、内部での体制変化が今後のバーチャルシーンにどう影響を及ぼすのかみていきたいです。

森カリオペ、湊あくあ、Rain Drops、V.W.P、HIMEHINA、葛葉……2022年、活躍の期待高まるバーチャルアーティスト

執筆: 杉山仁。今週から始まったReal SoundによるVTuber音楽特集が開始(この特集はReal Sound Tec.ではなく本体)。今TikTokで注目の湊あくあから、普段あまりこういったVTuber音楽特集の中では含まれることのない学芸大青春まで。幅広いわけではありませんが、今伸びているVTuberアーティストを多数紹介しています。Real Soundさんは今回特設ページも設置しており、力を入れています。

人気VTuber、楽曲の無断使用で謝罪 「著作権って難しいよね」作者指摘で発覚...動画は非公開に

ここの解説については、法律の専門家ではありませんが、いち作曲家としての解説として、あくまのゴートさんのツイートが詳しいです。

これまでも「歌ってみたがグレー」と言われてきました。JASRAC/NexToneがすべてではないのは案外一般的には浸透しておらず、改めて誰にでも起こりえることだからこそ、それに関する諸問題などを確認するべきでしょう。

最後の「VIRTUAFREAK」──バーチャル×音楽の可能性、新木場ageHaのラストダンス

agehaがクローズした日。KAI-YOUはVIRTUAFREAKのレポートを公開した――。VTuber音楽の文脈の隅々にまで脈々とつながっているこのイベントの最後をしっかりと伝えていることに感謝を述べたい。

[영상] “스님인줄 알았다” 알고보면 놀라는 ‘이 남자’ 정체?

ユニークなバーチャルヒューマンです。ニコニコ動画で坊歌ロイドなんてもんでキャッキャしてたオタクはこの姿を見て「もしかして僧侶のバーチャルヒューマンか?」と察しよく思った方もいるでしょう。その通り、タイで登場したバーチャルヒューマンのSai Muは僧侶の姿を披露。現在、SNSを活用し、布教活動をしているとのこと。記事では、大阪大学の石黒浩教授らが開発したアンドロイド観音「マインダー」とともに紹介しています。

2月1日

Avatar2.0 Projectの青咲ローズ、2月いっぱいで卒業  春からコーヒー豆の販売事業へ

幸糖ミュウミュウさんに続き、青咲ローズさんが卒業。A2Pがまた寂しくなります。

VTuberが中の人を公表 琴吹ゆめ/飯塚麻結「3Dもリアルも私」

執筆: Yugaming。琴吹ゆめさんが、自身が声優の飯塚麻結さんであることを明らかにしました。今回の発表は以前のVALISが実写の姿を見せた事例にも似た印象を受けましたが、「2Dも3Dもリアルも全部全部、私自身なので」と言い切っている様子からも共通性を感じます。しかしながら、「VTuberのみなさんの後押しにもなっていったら良いなと思います」と他者への影響を考慮した真摯な対応には感服です。

人気VTuber「琴吹ゆめ」の正体明かした“中の人”に直撃 声優の告白「賛否両論ありますが」

ENCOUNTでは、インタビューを敢行。「ゆめちゃんもバーチャルの体を持ったメタバースの一員なので、そこに飯塚麻結本人が絡むという新しい展開に挑戦してもっと面白くしていこうとなりました」という回答から、少し眉を顰めそうになってしまいますが、今後の動向には注目しています。

2日

ホロライブ 兎田ぺこら、女性配信者ランキングで2年連続世界3位に

執筆:  森田将輝。2021年に最も視聴された女性ストリーマーのランキング3位に兎田ぺこらがランクイン。相も変わらずぺこーら人気は歯止めがかからないですね。

『にじさんじ』4周年記念。15人のライバーが『M@GIC☆』をカバー!

カバーだけで電撃が記事化するとは。今回は森中花咲さんの個人企画として、にじさんじ4周年に合わせて公開された動画です。原曲はアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』の挿入歌。
今回動画タイトルにカバーであることの明記や、固有名詞の誤記などが指摘されたうえ、ボヤ騒ぎになりました。

今回ボヤになったのは、動画が公開される前でした。まだ作品をしっかり見ていない紳士淑女のPの皆々様もいらっしゃると思います。

私はこの眼から感じ取れるものは「i」だった。――「【15人合唱】M@GIC☆ (cover)【にじさんじ4th Anniversary】」3:25

いちアイマスPとしては、難しい話はいったん置いておいて、彼女たちのリスペクトが確かに映像に現れていたことをぜひ動画を見て知っていただきたいです。暦年のPであれば、数々の演出に気づくことと思います。

また、逆にVTuberファンについてはぜひとも『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』(AndroidiOSDMM)をダウンロードしていただき、原曲をプレイしてみてください。きっと自分が好きな推したちが見てきた、輝く世界を楽しめることと思います。

3日

にじさんじKRのバーチャルライバー「イ シウ」と「コ ヤミ」卒業発表

執筆: ゆうき。이시우、고야미が卒業を発表。고야미さんは昨年8月にデビューして引退となりますので、活動期間は半年と短いですね。昨年には눈보라(ヌンボラ)さんさんが卒業をしており、KRの事情が気になるところです。

甲賀流忍者ぽんぽこ&ピーナッツくんの「ぽこピー遊園地」が制作決定! VRChatに開園予定

これまでVRCで根強い人気を得ていた甲賀流忍者ぽんぽこさん、ピーナッツくん両名ですが、常設で新規ワールド開設が発表されました。年内開園予定とのことです。

ロボットハンドでバーチャルな握手会を実現 クラウドファンディングが始動 本物の手の温もりを再現

いかにも響アオさんのVTuberと握手会をすることをめざしたプロジェクトを思い出させますが、今度はSonyグループからmeetearが挑戦。CFを行い、今後実用化を目指すとのこと。VEEなど現在Sonyグループでは多数のVTuber関連プロジェクトが乱立しており、それらと関連性がもたらされるかは未明ですが、この取り組みが広まることで新たなパッケージ化ができるでしょう。

【速報】4/1に日テレがVTuber事業の新会社設立 事業の拡大のため

V-ClanやUp-Stationを運営している日本テレビホールディングス(以下、日テレ本体)がVTuber事業を4月1日付で新会社の株式会社CLAN ENTERTAINMENT(仮)に移管することを発表した。
そもそもV-Clanなどの事業は日本テレビ本体の社長室直属のプロジェクトといて始まっているため、営業企画から事業が確立したのちに新会社を立ち上げる予定があったのではないかと思います。
今回の新会社は特に驚くべきものといったことではなく、プレスリリースを読む限りでは、利益拡大のためにネットワークビジネスに注力する一環としての動向と読み解けます。
現在、総務省が取りまとめる「情報通信白書」令和3年版「主なメディアの利用時間と行為者率」にてインターネットの利用時間が増加する中、テレビの視聴時間が減少していることが報告されており、日本テレビもこれに対する経営方針を定めたのでしょう。また、バップ音楽出版やアックスオン関連の統廃合は資金流動整理などの目的であもあるでしょうし「お金がない」といわれる業界の中でVTuberのような新規のネットワーク事業を模索するのが日本テレビグループの今後3年程度の動向になるかと思います。

The human behind CodeMiko talks about playing a character online

CodeMikoへのインタビュー記事。唐突にキャンセルカルチャーに関する質問がありますが、現在海外ではキャンセルカルチャーに関する議論が活発的でクリエイターが生きづらいという話も聞こえてきますので、その流れだったのかもしれません。自身がADHDであることを明かしている彼女ですが、それを自分のいいところの1つとして挙げているのが、自分に対しても前向きな姿勢を感じさせてくれます。

4日

VTuberがうる・ぐらの「パーカー」を作ってみた! 染色からはじめ“手縫い”で仕上げた行動力がスゴイ

パーカーをむしり取ってパーカーを作る……? イチから白いパーカーを染めてかぐる・ぐらさんの衣装を作ってみた動画の紹介記事。力づくでやりながらもこのクオリティを出せるのがすごいです。

バーチャルシンガーYuNi、江口亮を迎えたセルフプロデュース企画「cyAnos」始動

YuNiさんがセルフプロデュース音楽プロジェクト「cyAnos」の始動を発表しました。今回の発表はまずヒューマンペルソナとしてのYuNiの生い立ちから語られ、心を病んだ結果として今回のプロジェクトに至ったという内容でしたが、先年の「応援してほしい」とファンに迫る様子から見るに当人が「元気」といっても心配になります。元々「透明精彩」など落ち着いた曲も得意とする面もあるため、今回のセルフプロデュースが功を制してほしいものです。

5日

Kizuna AIとクラブミュージック、ミソシタら支えた黎明期……Vミュージックシーンの発展を5つの要素から紐解く

執筆: 森山ド・ロ。VTuberの音楽カルチャーの成立などについて解説された記事は少なく、多くが個々の活動についてニュース的に伝える記事が中心になっていました。今回の記事は、富士葵やYuNiなど音楽系VTuberと言われる活動をするVTuberの成立について解説はされていませんが、VIRTUAFREAKなど重要な事項について解説しており、かなり貴重な内容になっています。音楽シーンを追う人間であれば知っておきたい内容でしょう。

学術動向

注目note

その他動向

ルパン三世 PART6に大空スバル出演
どん兵衛×にじさんじのコラボ発表
くもの上ユメミ、小倉電子企業社がスポンサードへ
あまりす! 解散
LiverCity Inc.撤退
V-MANIが2/19に閉店
黄ノ星つくり活動休止
・ルルン・ルルリカ、リクムが3Dお披露目配信

ほか

次週は2月13日~2月16日に投稿予定です。
※予定は変更となる可能性があります。

告知欄

告知欄では、ぜひともこの欄で告知をしたいVTuber、おすすめ動画を載せてほしい、こういう企画を載せてほしいといったファンの声にお応えします。詳細はDMまたはコメント欄にて。

Discordサーバー「Project Virtual History」では、VTuberに関する情報を収集・蓄積しています。


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